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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1348842761/ 須賀京太郎高校1年生の夏休み初め頃 須賀父「実は俺はニュージーランド人と日本人のハーフなんだ。見た目には母の日本人の母の血が影響したがね」 京太郎「つまり……俺はクォーター!?世代超えて金髪になっちまったのか。今までの不良的な扱いはいったい……」 須賀父「そうだな。後、言ってなかったが俺には兄弟もいてな。今度兄貴の嫁と娘が遊びに来るから自室と客間を掃除しとけ」 京太郎「ええ!従姉妹までいたのかよ」 須賀父「あぁ、兄貴に似ず結構可愛かったな。向こうで暮らしてたからバリバリのニュージーランド人だ。ちなみに高3だ」 京太郎「従姉ってことか。緊張してきた」 須賀父「両親は日本語ある程度流暢に話せるが娘は勉強中だ。滞在してる間はお前が色々世話してやれよ」 京太郎「はいはい、分かりましたよ」 数日後 ピンポーン 京太郎「はーい!今出ます!」 ウィッシュアート父「こんにちは。君が京太郎君かな?須賀父の兄だよ。よろしく」 京太郎「父から話は聞いてます。中へどうぞ」 ウィッシュアート父「あいつに似ず礼儀正しい子に育ってよかったなHAHAHA!」 エイスリン「コンニチハ!!」 京太郎「貴女は……」 エイスリン「エイスリン・ウィッシュアート!ヨロシクネ!」 京太郎「須賀京太郎と言います。よろしくお願いします!」 ウィッシュアート父「エイスリン、日本に来たからと言って、はしゃぎすぎないようにな」英語 エイスリン「それぐらい分かってるよ!お姉さんだもん!」英語 京太郎「何言ってるのか全然分らねぇ…」 ウィッシュアート父「あぁ、すまんすまん。これからはなるべく日本語で話すようにするよ。あと、頼みがあるんだがいいか?」 京太郎「はい、何でしょうか?」 ウィッシュアート父「エイスリンに日本語教えてやってくれないか?適当に長野観光しながらゆっくりで良いから」 京太郎「俺に出来ますかね……英語全然分かりませんよ?」 ウィッシュアート父「大丈夫だ。エイスリンも簡単な会話は出来る。それに…」 エイスリン「ミテ!」凄く上手な周囲の景色の絵 ウィッシュアート父「この通り絵が上手いから意思の疎通はなんとかなる」 京太郎「凄いですねウィッシュアートさん!」 エイスリン「エイスリン!!」名前を強調した絵 京太郎「ええと、エイスリンさん?」 エイスリン「エイスリン!!」拙い字の「さん」にバツ印が付いた絵 京太郎「………エイスリン?」 エイスリン「ン!」笑顔の絵 京太郎「えっ……ええと///、それじゃあ早速行きましょう!」 京太郎(ただでさえ可愛いのに笑うと凄く可愛いくてヤバイ) エイスリン「ソウダネ!」ガシッ 京太郎「えっ!?ち、ちょっと待って下さいよー!手を引っ張らないでください!!」 京太郎「先ずは、昼食でも食べますか?」 エイスリン「ウン!タベタイ!」テンプラ、ソバ、スシ、フジサンの絵 京太郎「食べ物じゃないのが混ざってますよ…」 エイスリン「アハハ……エ!?」 京太郎「そんな気付かなかった!?みたいな顔しないでくださいよ!」 エイスリン「ウンウンワカッテルヨ」 京太郎「本当ですか?取り敢えず美味しい蕎麦屋が近くにあるんで行きましょうか!」 エイスリン「テンプラソバ!」 京太郎「勿論天ぷら蕎麦は美味しいですよ」 エイスリン「タノシミ!」 京太郎「じゃあ俺は大盛り蕎麦で。エイスリンは?」 エイスリン「テンプラ!」寿司が描かれた絵 京太郎「………それは寿司ですよ…本物はこれです」写真を見せる エイスリン「ソ、ソウダヨコレコレ。シッテタヨ」アセアセ 京太郎「いくらカタコト日本語だからって誤魔化せませんよ!」 エイスリン「アハハ……」 京太郎(可愛い!でも年上には見えないなぁ) 京太郎「すいません!注文いいですか!」 料理が運ばれて来た エイスリン「キョータロー!オイシイ!」 京太郎「喜んでもらえて何よりです」 エイスリン「………」ジー 京太郎「……そんなにこれが食べたいんですか?」ドでかい天ぷらを指差し エイスリン「///」コク 京太郎「あげますよ!!そんな目で見つめられたらあげるしかないじゃないですか!!」 エイスリン「アリガトネ。ウレシイ///」 京太郎「っ///どうぞ」エイスリンの皿に載せようとする エイスリン「ン!」パクッ 京太郎「え"!い、今のは……」 エイスリン「オイシイ!オカエシ!」京太郎へ天ぷらアーン 京太郎「ち、ちょっとこれは……」 京太郎(外人美少女にアーン……これはすば……) 京太郎「ムグッ!」海老を押し込まれ エイスリン「オイシイ?」ニコニコ 京太郎「オ、オイシイデス」 エイスリン「ヨカッタ!」 京太郎(こんな笑顔見せられたら文句言えない…) 京太郎「次はどこ行きましょうか?この辺は何もないですけどね。景色ぐらいしか良いところないですよ」 エイスリン「フウケイ、イッショニカコウ?」2人で絵を描いてる絵 京太郎「俺絵心ないですよ?下手ですよ?それでもいいなら、いい場所があります!」 エイスリン「ダイジョウブ!イコ!」手を取って駆け出す 京太郎「うわっ!そっちじゃないですよー!ていうか恥ずかしいですよ!!」 エイスリン「?」 京太郎「恥ずかしいって言葉だけ分からないふりしないでください!」 景色の良い展望台的なところ 京太郎「ここですよ。俺の住んでる町全体が見えます」 エイスリン「スゴクキレイ…キョータロー!ハヤクカコウヨ!」画材取り出し 京太郎「本当に下手ですよ?」 エイスリン「ダイジョウブダイジョウブ!」ニコ 京太郎「///……じゃあ頑張ってみます」 京太郎(断れねぇよ……) 京太郎「……」カキカキ エイスリン「……」カキカキカキカキカキカキ 京太郎「!?」 エイスリン「……」カキカキカキカキカキカキカキカキ エイスリン「デキタ!」凄く上手い風景と絵を描いてる京太郎の絵 京太郎「俺のことまで描いてくれるなんて……こうなったら俺も本気を出しますよ!」ガリガリガリガリガリガリ エイスリン「ヨロコンデクレテウレシイ!タノシミダナ!」 京太郎「できたっ!」ピカソ エイスリン「」 京太郎「エイスリン?どう……かな。同じ構図で描いたんだけど……」 エイスリン「oh……ハッ!ト、トッテモジョウズ…ダヨ?」 京太郎「そうだよな!上手いよな!」 エイスリン(片言の日本語しか喋れなくて良かった……) エイスリン「エットネ、キョータローモットジョウズニナルヨ!ダカラ……レンシュウシヨ?」 京太郎「絵の上手いエイスリンに褒めてもらえるなんて嬉しいなぁ!分かった!もっと俺に絵を教えてください!」 エイスリン「ウン!モチロン!」 京太郎「ほうほう、ここがこうなってアレがああなるのか」 エイスリン「ココロガタイセツナンダヨ。ヘタデモイインダヨ」 エイスリン(さすがにあの絵は……ね。もっと上手くなってほしいな) そして夕暮れ時まで指導は続き 京太郎「ハッ!もうこんな時間か。ずっと絵を描いてたから時間忘れちまった…エイスリン!……あれ、寝てる?」 エイスリン「……ムニャムニャ」 京太郎「エイスリン!エイスリン!起きないと暗くなるって!」 エイスリン「ん?もう終わったの?」 京太郎「!?」 エイスリン「オワッタノ?」アセアセ 京太郎(気のせいか?やけに滑舌が良かった気が……いやそんなはずないか) 京太郎「終わったよ。エイスリンのおかげで凄く上手くなったよ!」ニッコリ エイスリン「ヨカッタ!ワタシモウレシイ!」ニッコリ 京太郎「これを見てくれよ!」エイスリンの微笑みを描いた絵、写真レベル エイスリン「」唖然 エイスリン「エ?………………え?ウソダヨネ?」 京太郎(また一瞬滑らかにっ!) 京太郎「これもエイスリンのおかげだよ。ありがとな!」 エイスリン(凄く上手くなってる…何か複雑……でも) エイスリン「カ、カワイクカイテクレテウレシイナ///」 京太郎「そりゃあ、モデルが美術品なんだから可愛いくなるのは当たり前ですよ」 エイスリン「///ワタシソンナニカワイクナイヨ」 京太郎「そんなことないですよ!どこからどう見ても天使!いや!大天使!」 エイスリン「//////」カオマッカ 京太郎「それじゃ、そろそろ暗くなってきましたし、家に帰りましょうか」 エイスリン「ウン!ソウダネ」 帰り道にて 京太郎「エイスリンはどれくらい長野にいる?」 エイスリン「ウーン……ワカンナイ!」 京太郎「ガクッ……分からないんですかそうですか。なるべく長い方がいいなぁ」 エイスリン「ワタシモナガクイタイナ!」 京太郎「アハハ!俺と一緒ですね。せっかく始めて会えた従姉同士ずっと仲良くしたいですよね」 エイスリン「ハジメテジャナイヨ」 エイスリン「ずっと前から会いたかったんだから」ボソッ 京太郎「初対面じゃないんですか!?」 エイスリン「ウン!ズットマエニネアッテタンダヨ!」 京太郎「俺が小さい頃ですか……さすがに覚えてないですね…すいません」 エイスリン「キニシナイデ。イマヲタノシモウ!」ギュッムニッ 京太郎「わっ!腕組むのはマズイですって!」 京太郎(おもちっ……おもちがっ……誘惑……っ!) エイスリン「エヘヘ///オネエサンノコトエスコートシテ?」 京太郎「ハッ、ハイッ!」カチコチ エイスリン「ウンウン!レッツゴー!」 京太郎「あわわわわわ」 家に到着 京太郎「やっと着きましたね」ゼイゼイ 京太郎(精神力をフル動員して何とか誘惑に打ち勝ったッ!長野暗すぎるんだよ!街灯がないから襲いたくなっちまうだろッ!) エイスリン「ツカレテル?」ウフフ エイスリン(少しは意識してくれたかな?) 京太郎「誰のせいだと……すばらでしたがね!」 京太郎「ただいまー!」 エイスリン「タダイマ!」 母親ズ「ご飯できてるから手洗ってきなさい」 京太郎・エイスリン「ハーイ!」 京太郎の部屋 京太郎「今日一日濃い日だったなぁ…まさかあんなに可愛い従姉がいたなんて。咲に自慢するか?」 京太郎「いや、やめとこう。あいつ凹みそうだ。胸囲的に」 京太郎「さてと、寝るか!」 深夜・京太郎の部屋 エイスリン「……」コソコソ 京太郎「……もう食べられない」グー エイスリン「!」ビクッ エイスリン(驚かせないでよ、もう!) エイスリン「イレサセテネ?ダキマクラガナイトネムレナイカラ…」 京太郎「や、役満がー!」グー エイスリン(ちゃんと断ったからいいよね!)ゴソゴソ エイスリン(暖かい……抱き枕よりも癖になるかも)ギュッ 京太郎「……リンシャンお化け」グー エイスリン(ずっとこのままで……いた……い…な)ギュースヤスヤ 京太郎(……………………寝れねぇよ) 朝・京太郎の部屋にて エイスリン「ん………」スヤスヤ 京太郎「一応寝れたけど……足まで絡めてきてるし……どうすりゃ…」メガマッカ エイスリン「ふわぁ……オハヨ!キョータロー!!」 京太郎(普通に起きたっ!何のリアクションもなく起きやがった!外人のスキンシップやべぇ!) エイスリン「ダキマクラアリガトッ!」ギュー 京太郎「アバババ」アサダチ エイスリン「///////」 エイスリン「シ、シカタナイヨ!キガエテクルネ!」 京太郎(男を抱き枕にするのは良くて朝立ちは無理なのか) 京太郎「……………ふぅ」 朝ご飯にて 須賀父「おう、昨晩はお楽しみでしたね」 ウィッシュアート父「子供は野球ができるぐらいだな」 須賀母「こんな可愛い娘がいるなんて幸せもんね」 ウィッシュアート母「今日は赤飯ね」 京太郎「何でそうなるんだ!!!」 エイスリン「////」 京太郎「エイスリンも恥ずかしがってないで何か言ってくれよ!」 エイスリン「エ、エヘヘ///」 京太郎(なんか笑顔見たらどうでもよくなってきた) 朝食終わり 京太郎「今日はどこに行こうかな」 エイスリン「ウーン?」 京太郎「夏なんだしプールにでも行くか?」 エイスリン「プール?イク!………アッ……ミズギナイ」ショボーン 京太郎「そこは任せてください!俺が買ってあげますよ!絵を教えてくれたお礼です!」 エイスリン「イイノ?アリガトッ!ウレシイ!」ダキッギュー 京太郎「アバババ」 京太郎(昨日の小さい頃の話からスキンシップが増えた気がするなぁ。まぁ良いか!)ニヘラ エイスリン「ウンウン!」ニコニコ エイスリン(順調に意識してくれてるっ!京太郎はお姉ちゃんのモノなんだから) 京太郎「じゃあ、電車に乗ってデパートがある街にまで行きましょうか」 エイスリン「レッツゴー!」 街の大型デパートにて 京太郎「長野にだって都会はあるんですよ!」 エイスリン「スゴイネ!」 京太郎「早速水着選びましょうか。そこのお店に売ってるんで水着決まったら呼んでくださいね」 エイスリン「キョータローハ?コナイノ?」ギュッ 京太郎「え、えと……女の子の水着売り場に男が入るわけには……ねぇ?」 エイスリン「ワタシタチ、カップル!!ダイジョーブ!」ギュッ 京太郎「エイスリン!?引っ張らないでー!」ズリズリズリ 水着売り場にて エイスリン「ドウ?」 京太郎(すばらっ……すばらっ……神に感謝……圧倒的感謝っ……!) 京太郎「正直なところ全部似合いすぎて選べません」オオマジメ エイスリン「ムー」 京太郎「え、何かダメな事言いましたか!?」 エイスリン「ドレガイイ?コレ?ソレ?ドッチ!!!」 京太郎「うーん……あえて選ぶとしたら清楚な白のビキニですかね。綺麗な金髪と合わさってすばらです!」 エイスリン「ソウ?///ワタシモコレガホシカッタ!」 京太郎「決まりですね。お会計しましょう」 会計「現在カップル割引キャンペーンを行っております。カップルだと何と水着が半額です!」チラッ 会計「カップル割引適用でよろしいですね」 京太郎「え?……まだ付き合っムグッ!」 エイスリン「カップル!カップル!」 会計「は、はぁ。かしこまりました。お値段は……」 エイスリン「ムフフ」 京太郎「……いいんですか?俺とカップルって言われて」 エイスリン「ウン!」 京太郎「あ、あはは……」 京太郎(マジ?エイスリンって俺の事……いや、そんなはずないか) 京太郎(久しぶりに会った従弟だからテンション上がってるだけだよな……) エイスリン(ここまで言ったのに何で何も言ってくれないの……とっても頑張ったのに……京太郎の馬鹿っ) 京太郎(いやいや、ここでヘタれてどうする。今こそ男を見せる時ッ!) エイスリン(もういっそ既成事実を……キャッ)ボッ 京太郎「な、なぁ……」 エイスリン「ナニ?」 京太郎「す……す、すk」 「京ちゃーん!!!!!」 京太郎「きなんだ」 エイスリン「キコエナカッタヨ?」 咲「京ちゃん!!こんな所で名にしてるの?」 京太郎「咲!?お前こそこんな所で何してんだ?」 咲「質問に質問で返しちゃダメなんだよ京ちゃん!」 京太郎「いやいや、そんなこと言ってる場合じゃ……」 エイスリン「エ?エ?ナニ?ダレ?」オオアワテ 咲「…………………この人だれ?迷子でも拾ったの?」 京太郎「迷子じゃねえよ。この人はエイスリン・ウィッシュアート。俺の従姉だ」 京太郎「エイスリン、このちんちくりんは俺の幼馴染の宮永咲だ」 エイスリン「オサナナジミ?………ヨロシクネ、サキ!」 咲「従姉?…………よろしく!ええと……エイスリン?」 エイスリン「イエスイエス!」 京太郎「2人とも仲良くなー。どっちも友達少ないんだから」 咲「友達少ないは余計だよっ!和ちゃんとか優希ちゃんとかいるもん!」 エイスリン「ワタシダッテニュージーランドニイル!!」 京太郎「あはは、2人とも息ぴったりだな」 咲「もう、京ちゃんたら」 エイスリン「カラカウノダメ!」 京太郎「まぁそう言うなってアハハ。んで咲は何しに来たんだ?」 咲「わたし?わたしは新k……」エイスリンの水着の袋をチラリ 咲「新作の水着を見に来たんだよっ!」 咲(エイスリンさんは京ちゃんとプールに行くみたい……京ちゃんは渡さないんだからっ!) エイスリン(幼馴染って……私の方が小さい頃に会ってたのに!京太郎は渡さないんだからっ!) 京太郎「なんだ、咲も水着見に来たのか」 咲「う、うん。」 京太郎「じゃあついでだから、咲!」 咲「ひゃ、ひゃい!?」 京太郎「いつもレディースランチもらってる代わりと言っちゃなんだが水着代奢ってやるよ!」 咲「いいの?ありがとう京ちゃん!!」ダキッ エイスリン「ムー」ギュッ 京太郎(咲と比べるとエイスリンのおもちが更に強調されるっ!) 京太郎「は、早く選ぼうぜ」アセアセ 咲「そうだね!じゃあ……これなんてどうかな?」 京太郎(さっきエイスリンと悩んでたビキニその1……ムリダナ。どこがとは言わんが) エイスリン(勝った勝った勝った!) 咲(無理しすぎた……エイスリンさんのおもち大きすぎるよ) 京太郎「まぁ……なんだ、あれだよ。人には向き不向きってもんがな……」 咲「ん?京ちゃん何か言った?」 京太郎「イエナニモ」 結局咲はワンピースタイプの無難な水着になった 咲の乱入により水着を買うだけで一日を終えてしまった 帰宅、家の玄関にて 京太郎「あれ?鍵がしまってるな」 エイスリン「ハイレナイノ?」 京太郎「いや、大丈夫。植木鉢の下に合鍵が……………あった。」 エイスリン「スゴイ!」 食卓にメモがあった 京太郎、エイスリンへ 今晩から少しの間、大人同士で親戚に挨拶してくるから2人で過ごしてくれ。 今晩の夕食だけは作ってある。 ※ハメを外しすぎるのもほとほとにな 両親一同より 京太郎「…………」 エイスリン「…………///」ギュッ 京太郎「!?」 エイスリン「///」男女がベットに寝てる絵 京太郎「!?」 エイスリン「///」 京太郎「……取り敢えずご飯食べましょう」 エイスリン「ウン」 エイスリン(2人きり///) 夕食終わり 風呂へ 京太郎「エイスリン、お風呂先どうぞ。お客さんだから一番風呂を譲ってあげよう!」 エイスリン「?ワカラナイ!」風呂の絵にハテナマーク 京太郎「うーん困ったな使い方教えるから試しにやってみてくれる?」 エイスリン「コレハ?」水着を着て一緒に入ってる絵 京太郎「……マジですか?」 エイスリン「マジマジ!」 京太郎(水着なら大丈夫、水着なら大丈夫、水着なら大丈夫) 京太郎「分かりました。水着着て先に入っててください。後から俺も行きます」 エイスリン「ワカッタ!」 風呂場にて 白のビキニを着たエイスリンがそこにいた。白く美しい艶のある肌をしっとりと蒸気の雫が伝い落ちる。 美しい白は熱でほんのりと紅くそまり普段の清楚な姿からは想像もつかない程の艶めかしさを醸し出す。 つまり弾道が上がった エイスリン「///」 京太郎「不可抗力だ!すいません!すぐ出ます」 エイスリン「マッテ!」ギュッ 後ろから抱きつかれた。 程よく膨らんだ2つのおもちが背中にこれでもかとばかりに存在を首長する。 優希をおんぶした時とは全く違う感触に興奮を覚える。 つまり弾道が上がった。 京太郎「まずいですって……本当にっ」 エイスリン「これでいいのっ!」 京太郎「!?え?今、普通に……」 エイスリン「本当はちゃんと日本語喋れたんだよ。下手なふりしてただけ」 京太郎「そんな……何で…」 エイスリン「京太郎に近づくためだよ!久しぶりに会ったのに私のこと覚えてないからっ!」 エイスリン「本当はもっと早く会いたかったんだよ?でもね、お父さんの仕事の都合でね……」 エイスリン「会えないうちに幼馴染とか作ってるしっ!凄く仲良さそうだった!今捕まえないと京太郎が獲られちゃうのっ!!」 京太郎「エイスリン……俺…は……」 エイスリン「私は京太郎のことが大好き。ずっと前から好きだったの」 京太郎「俺は、覚えてないけどっ!お前のk……「チュ……プハッ」……え?」 エイスリン「ファーストキスだよ。返事なんて聞かない。京太郎は私のものなんだから!」 京太郎「ちょっと待っ……「チュッ……ジュル……チュ……んーー……プハッ!」俺の話を聞いてくれよ!」 エイスリン「聞かない!だってあれだけアプローチしても何も言わないんだもん!」 京太郎「俺はエイスリンが好きなんだよ!」 エイスリン「え?………」 京太郎「隣にいると安心するし性格も良いし、可愛いし、おもtゲフンゲフン……とにかく好きなんだよ!」 京太郎「こんな気持ちになる人はお前が初めてなんだ!」 エイスリン「え?じゃあ、今私がしたことって………//////」カオマッカ 京太郎「何今更赤くなってんだよ……俺は我慢できないぞ!」 エイスリン「え?ち、ちょっと待ってよ!こう言うのはムードが大事なんだよ!」 京太郎「ムード台無しにして襲おうとしたのはどこの誰ですかねぇ?」 エイスリン「そ、それは……」 京太郎「ま、いっか!取り敢えず風呂入ろうぜ。お湯が冷めないうちにな!」 エイスリン「なんか、中途半端」 京太郎「ムードが大事なんだろ?」 エイスリン「そうだけど……ムー」 風呂の浴槽に2人仲良く エイスリン「///お尻に当たってるんだけど……」 京太郎「不可抗力だ」 エイスリン「もう、さっさと上がって続きしよう?」 京太郎「は、はい!」 エイスリン「さっきは襲いかかろうとしたのに……なんで緊張してるの?」 京太郎「だっ、だってなぁ?初めてなんだぞ?」 エイスリン「そ、それ言ったらわたしも初めてよ///」 京太郎「……………取り敢えず上がろう。興奮して逆上せてきた」 部屋にて 京太郎「じゃあいいか?」 エイスリン「う、うん。優しくしてね?」 後日めでたく結ばれた京エイは咲ちゃんにぐぬぬって言われたとさ
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龍門渕家 京太郎「ふぁ~」 衣「む?なんだ京太郎、寝不足か?」 京太郎「ええ、最近どうも寝付けなくて」 衣「そういう時は、何か安心できるものが近くにあるといいぞ!」 京太郎「……安心できるもの?」 京太郎自室 咲「おじゃましまーす」 京太郎「おう、そこに座っててくれ」 咲「はーい。それにしても、帰り道でいきなり勉強教えてくれって言った時は、びっくりしたよ」 京太郎「なんだよ。そんなにおかしいか?」 咲「だって最近授業中寝てばっかだったし」 京太郎「寝不足だったんだよ。その寝不足がなくなったと思ったら小テストだ。しかも明日、そりゃ頼むっての」 咲「寝不足?眠れなかったの?」 京太郎「ああ。ま、ちょっとした快眠グッズでなんとかなったからいいけど。茶、取ってくる」 ガチャ 咲「……快眠グッズか、どんなだろ。探してみよっかな」 咲「ベッドの上……何も無い。ベッドの下……えっちな本とか。机の上……結構整理されてる」 咲「どこにもないなー……アレ?この箱なんだろ?」パカッ ガチャ 京太郎「咲ー、遅くなった……あ」 咲ちゃんぬいぐるみ 咲「これ……私?」 京太郎「そ、それは……」 咲「……京ちゃん、快眠グッズってこれ?」 京太郎「……そうだよ。眠れない時は安心できるものが近くにあるといい、って聞いて作ってもらったんだ」 京太郎「俺さ、お前と一緒にいる時は一番安心できるから……悪い、ぬいぐるみまで作って、気分悪かったよな」 京太郎「これ、処分するよ。お前も…」ギュッ 京太郎「さ、咲?おま、なんで抱きついて…」 咲「……ぬいぐるみじゃなくて、私本人だけど、安心できる?」 京太郎「え?」 咲「私は、京ちゃんと一緒だと安心できるし、ぬいぐるみ作ったっていうのは嬉しかったよ?」 京太郎「咲……」 咲「うん……ね、ぬいぐるみの私は安心できる?」 京太郎「え?そうだけど……なんだ?」 咲「……本人の方が、効果はあると思うけど、試してみる?」 カンッ!!
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388925097/ 優希「バスが出るじぇー」 咲「じゃあね、京ちゃん」 京太郎「忘れ物は無いか?」 咲「大丈夫だよ」 京太郎「こっちからでも応援してるぜ」 咲「うん、頑張って来る」 京太郎「あっちに行っても達者でな」 咲「ありがと、毎日電話するよ」 京太郎「や、咲にそれされんのはなんか嫌だわ」 咲「そんなー」 和「何を二人してふざけてるんですか」 優希「バスガ出るじぇー」 まこ「行くわけでもないじゃろうに、見送り御苦労じゃの」 京太郎「俺も麻雀部の一人っすからね、モチのロンですよ」 まこ「連れていけなくてすまんの」 京太郎「女子の中に男子で俺一人って気まずいんすよ」 久「本音は?」 京太郎「風越の部長さんとお近づきになりたかったですッ!」 久「ああ、福路さん、美人よね」 京太郎「あの人とッ!混浴ができるならッ!俺は命を投げ捨てる覚悟だッ!」 咲「京ちゃん……」 和「…………」 定期試験は無事終わり、私たちは四校合同合宿に参加しました ……須賀くんを置いてけぼりにして 仕方が無かったこととはいえ、部長の申し出に須賀くんは笑って応えました 須賀くんに罪悪感を覚えた私は、他の皆さんに提案して、集合時間よりも前に集まり、書置きを残しました 書置き、といっても付箋メモに一言を書いて部室のPCに貼り付けただけですが 「この埋め合わせはいつかしてあげなくちゃね」 「そうじゃのう、優希とおんしら二人は特にな」 「じぇー」 「あ、裏に書いちゃった……」 ,.ー-‐.、 ヽ、 ヽ __ / ̄\ /,..-ニ‐- '"_,..) _,.‐-、 / ヽ ' ´/ , _ 、´ _ _ ' 、 .ノ / _| ,. ''" ,. -‐/ _  ̄\ i'´ ` ! r ヽ / <_ ,..-、 , ',. -一' ./..'/ .} i ヾ、_ ! l `ー-イ \ / / ,. '′ ,..,. ,/ ./ し , iヽ、i ! ! _,/ ,.イ ̄`'´ // / { \ヽ i' / ヾ | l ! / ̄ // / ー'´ ゙、 `´\ ヽヽ ! ヽ r'´. .└! .i! .!┘ 〈 \| | | | ,.'⌒ `,. l ! ヽ ! . l !l .! ヽ r/ ヽ/ | ! ゝ-‐'´ /l .! i ゙、 l .l ! l ヽ__// _ r、__, ,、 __,ノ \ / } .}ー"ヽ ヽ | ト、゙、 l .! l .! / / | | ≧、__|  ̄ `ヽヽ j ノ`ー-、 } .___ ノ」__ン__ __r' 」 l、゙、__ / ./ /| |__________ __゙、`' /__ ヽ/_____ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ "'´ ̄ ̄ ゙、. | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ } ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ、ノ ヽノ 『第五話 撫でた頭』 京太郎『上級卓、行ける気がしないんだけど』 和「須賀くんのレベルなら落ち着いて打てば目指せないわけではないと思いますよ」 京太郎『期待してくれるのね』 和「須賀くんはまだ伸び代がありますよ」 京太郎『伸び代かぁ……』 京太郎『明日も頑張るよ』 和「良い報告を待ってます」 京太郎『おう、おやすみ』 和「おやすみなさい」 和「…………」 京太郎『…………』 京太郎『切っていいんだぜ?』 和「ふふっ、そちらこそ」 京太郎『……じゃあ、俺が切るよ』 和「おやすみなさい」 京太郎『おやすみー』 ピッ 咲「原村さん、京ちゃんどうだって?」 和「ウサギは寂しいと死んじゃうんだぞ、と脅してきました」 優希「ウサギというより犬だじぇ」 まこ「寧ろおんしの方が犬に見えるがのう」 久「私の愚痴とかこぼしてなかった?」 和「いいえ、一言も」 久「ガンガンをお腹に挟まなくて済みそうね、良かったぁ」 和「どんな心配してるんですか」 予選で負けて、秋まで何もすることのない須賀くんの声にはもう落ち込んでいる様子はありませんでした それどころか、麻雀にさらに意欲的になり、最近は毎晩私に電話をかけてくるようになりました ネット麻雀の牌譜を見たり、相手をしながらアドバイスをして、他愛もない会話をして終わり、というのがほとんどです どれだけラスになっても、箱割れをしても須賀くんが挫けることはなく 『勝てたら御の字だけど、勝てなくても麻雀は楽しいから』 そう言って続ける須賀くんへの教授に私も一層熱を入れるようになりました それと同時に、私は充足感を得ていました 須賀くんと二人きりで話すことに、楽しさを 須賀くんを教えることに、喜びを 須賀くんから頼られることに、嬉しさを いつからか、こんな充足感が私の胸を温かくするようになりました ――――合宿明け初の部活 咲「カン!カン!カン!カン!」 京太郎「うわぁアぁああああもうだめだぁぁあァァあアい!」 和「須賀くぅーん!?」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 優希「新幹線なんて初めてだじぇー!」 京太郎「ふんっ、お子様だなー」 優希「何をー!」ガシッ 京太郎「しがみつくなって!荷物重いんだから!」 優希「犬は私を引きずって歩けー!」ヤイノ 京太郎「誰がやるもんか、離れろー!」ヤイノ まこ「おい二人とも、置いてくぞ」 優京「はーい」 咲「仲良いよね、京ちゃんと優希ちゃん」 和「そうです……ね」 咲「あれ?和ちゃんどうかした?」 和「いえ、別に問題ありません」 久「席順はどうしましょうか?」 優希「私は窓際がいいじぇ!」 久「はい決定」 咲「私はどこでもいいです」 和「私も同じです」 京太郎「右に同じー」 まこ「右に同じー」 久「じゃあくじ引きねー」 優希「仲間外れにされた気がっ!」 優希「結局窓際だったじぇ」 咲「隣だね、和ちゃん」 和「はい、よろしくお願いします」 京太郎「隣だな、和」 和「はっい!よろしこ願いします!」 京太郎「よろしこ?」 和「何でもありません!」 優希「東京に行くのも初めてだじぇ」 和「私は久しぶりです」 咲「和ちゃん、奈良の前に東京に住んでたんだよね」 和「東京と言っても西東京の方ですよ」 咲「お姉ちゃんたちと同じ辺り?」 和「白糸台までは少し時間がかかったと思いますが、その認識で合ってます」 咲「そうだ、京ちゃんも……」 京太郎「……」Zzz 咲「もう寝てる……」 新幹線に乗っている間のことは途中で寝てしまったのであまり覚えていません 須賀くんに寄りかかってしまっていたそうで、後からそのことを聞かされて恥ずかしかったです だらしない姿を見られたら……と思いましたが須賀くんが終始寝てくれていたのが幸いでした 東京の日々はあっという間に過ぎていきました 開会式を終え、一回戦を終え、花田先輩の試合を見て、二回戦を終え、穏乃たちの試合を見て 穏乃たちと再会をして 決意を新たに、私たちは準決勝に挑みました 京太郎「和、頑張って来いよ」 和「どこに行ってたんですか、皆さん心配してましたよ」 京太郎「悪い悪い、これ作ってたんだ」 和「……タコス?」 京太郎「そ、腹減ってるかなと思ってさ」 京太郎「俺からの差し入れって意味も込めて」 和「……ありがとうございます」 京太郎「もっとみんなの力になりたいけど、俺にはこれくらいしかできないんだよ、ごめんな」 和「いえ、気持ちだけで十分ありがたいです」 京太郎「そっか、あんがと」 和「いいえ、こちらこそ」 京太郎「頑張れ」 ぽんと頭に置かれた手に優しく髪が撫でられる 頭から須賀くんの温もりがあることが感じられると、笑顔の彼に目を向けるのが気恥ずかしくなり 沸騰しそうな勢いの熱さが顔から広がっていきました 須賀くんと別れた後もしばらく、その熱さは身体から放れませんでした 須賀くんのタコスは絶品でした トルティーヤの中では食感を実感できるシャキシャキのレタスと、その冷たさに対を成す熱々の挽き肉が共存して 柔らかい生地とそれより歯ごたえの増した瑞々しさ、反発する肉塊は居心地の良い食感を生み出す 甘みを放つトマトが舌をリラックスさせ、口の中にどろりと広がるサルサソースが具のすべてを仲良くさせる 居心地のいい食感と味わいがちょうどよく合わさり、噛めば噛むほど、感じれば感じるほどにその美味は幅を利かせていきます 用意してくれていた紙のフキンで口周りのソースを拭き取り 口の中に須賀くんの幸せが余韻を残したまま、私は対局室へ歩み入りました 彼が応援してくれている限り、私は負けられない、負けない その決意を持って、卓に着きました ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 父の声が脳裏に響く 私は、最悪の結果を残してしまいました 気付いた時には、順位は落とされ、最下位から点差を詰められ 削られていく山に気を焦らせながら 河が満たされていく度にため息を吐きながら 私の背筋を、暗く熱い絶望が這っていく それは、半年前に味わったものよりも強力で 私は無慈悲なブザーに居ても立ってもいられず、対局室を飛び出しました また、離れ離れになる 私のミスのせいで、築き上げた関係が壊れる 部長と 染谷先輩と 咲さんと ゆーきと 須賀くんと みんなと離れてしまうなんて、辛い 慣れていても、辛い ―こんなことになるなら、初めから誰とも親しくならなければよかった そう考えてしまう自分が、厭だ ―半年前と同じじゃないですか 私は対局室を出ても、控室には戻りませんでした 今は誰とも話したくなかったから ……だというのに、どうして 和「……どうして、貴方が」 京太郎「探したぞ、和」 和「……どうして」 京太郎「和はよく頑張ったよ」 京太郎「大丈夫、みんな何とも思ってないよ」 京太郎「また次があるし、咲が何とかしてくれる」 京太郎「ほら、戻って咲の応援しようぜ」 和「……次」 和「次、って何ですか」 和「貴方が、私の何を知ってると言うんですか」 歯止めの利かない口が言葉の堰を切る 視界が滲んで、首筋が熱くなって 身体が震えて、言葉も震えて こんなこと言いたくないのに 須賀くんに責任は無いのに また助けに来てくれたのに 励ましてくれていたのに ――――何も知らないくせに! 私は、最低だ
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664 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[sage] 投稿日:2014/06/03(火) 00 29 47.75 ID Eq/2EbiA0 [2/8] 優希「京太郎ー!」 京太郎「なんだ?」 優希「タコス、欲しいじぇ」 京太郎「おう、大丈夫だぜ」スッ 優希「流石だ!」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 666 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 00 32 35.67 ID Eq/2EbiA0 [3/8] 優希 77 0~50 和 51~70 まこ 71~80 久 81~99 優希 671 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 00 35 35.40 ID Eq/2EbiA0 [4/8] 京太郎「あ、先輩」 まこ「ほれ、水やる」ヒュッ 京太郎「ありがとうございます」パシッ まこ「疲れてる顔をしとるからのぉ」 まこ「気、ぬくなよ?」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 674 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 00 37 28.94 ID Eq/2EbiA0 [5/8] まこ 114 咲「二人目……」ボソッ 0~30 和 31~60 久 61~99 和 676 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 00 39 21.25 ID Eq/2EbiA0 [6/8] ゆーきだった 優希「ひまだじぇー」 優希「構え京太郎~」 京太郎「鬼ごっこするか」 優希「こいつ馬鹿だじぇ!」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 679 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[sage] 投稿日:2014/06/03(火) 00 40 52.64 ID Eq/2EbiA0 [7/8] 優希 97 咲「三人目……」 0~50 和 51~99 久 682 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 00 42 50.45 ID Eq/2EbiA0 [8/8] 久「ごめんね、須加君……」 久「全国終わったら雑用なんてしなくてもいいわ」 京太郎「いいんですよ、俺の気持ちですから」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 685 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 00 46 01.99 ID l3pYIff30 [1/3] 久92 咲「四人目だね」 京太郎「お、もう着くな」 和「京太郎君」ギュッ 京太郎「ほぁ!」 和「どうしましたか?」 和「早く行きましょう」 京太郎「お、おう」 和「ふふっ……」チラッ 咲「……す」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 和「っ!」ゾクゾク 0~30 小 31~60 中 61~99 大 689 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 00 48 42.15 ID l3pYIff30 [2/3] 和 142 咲「もう、五人目かぁ……新幹線は楽しいね」ボソッ ーーー 京太郎「よし、旅館に着いたぞ」 京太郎「少しウロウロするか」 0~30 千里山 31~60 白糸台 61~99 龍門渕 699 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 01 46 11.57 ID PHOoj5Bf0 [1/2] 最初に和だったら接触はそこで終わってたんだよね これも運命 淡「へぇ……あなたが照の……」 菫「こらっ淡、ジロジロ見るな」 淡「ごめんねー」 京太郎「いーよ、別に」 尭深「……」ズズッ 誠子「へぇ……」 安価下1 淡 安価下2 尭深 安価下3 誠子 703 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 01 49 08.36 ID PHOoj5Bf0 [2/2] 京太郎「いい人達だったな」 0~50 千里山 51~99 龍門渕 705 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 01 53 53.68 ID l3pYIff30 [3/3] 淡 45 尭深 81 誠子 76 セーラ「お、強そうな男やな」 セーラ「俺と勝負や!」 京太郎「勘弁してくださいよ……知らない人」 怜「あんたは……」 京太郎「あなたは……どこかで会ったような……」 怜「うちもそんな気がするわ」 浩子「ついに壊れてもうた……」シクシク 泉「んな、おおげさな」 竜華「うち……出遅れた?」 安価下1怜 安価下2セーラ 安価下3浩子 安価下4竜華 安価下5泉 712 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 02 01 16.13 ID iqGYEoLp0 咲「6人目だね、悲しいよ」 怜 60 セーラ 15 浩子 100 竜華 60 泉 41 ーーー 京太郎「うわ、子供だ」 衣「愚弄するではない下郎!」 透華「これだから庶民は……」 一「いくらなんでも失礼だよ」 ハギヨシ「あなたは……京太郎君ですか」 京太郎「あっ……ハギヨシさん」 純「んだよっ?」 智紀「京太郎……君」 安価下1 衣 安価下2 透華 安価下3 一 安価下4 純 安価下5 智紀 718 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 02 07 52.68 ID gLI3ocVk0 咲「7」 照、優希、まこ、久、和、浩子、智紀 衣 50 とーか 32 一 76 純 20 智紀 149(強制) 京太郎「いろいろな人と知り合いになったな、照はインタビューで忙しいらしいから誰かを飯に誘うか」 ーーー 怜「で、私達か」 淡「変なのー」 衣「?」 一「僕もだよーへんなのー」 京太郎「まぁまぁ、食べましょうよ」 怜「仕方ないわー」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 720 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 02 11 21.25 ID qfxE8dsB0 [1/2] 衣70 一 96 怜80 淡 65 咲「これで8」 照、優希、まこ、久、和、浩子、智紀、一 衣「まだ遊びたい!」 京太郎「マジで!?」 怜「接点なさすぎて気が引けるわ」 淡「私達会話らしい会話してないよね」 一「僕はもう寝るよ」 0~30 そのままレストラン滞在 31~60 移動 61~99 京太郎の部屋 722 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 02 14 48.00 ID qfxE8dsB0 [2/2] 咲「11、急展開すぎるよ」 怜 110 淡 95 衣 100 怜「なんで男の部屋にいるんや……うち///」 淡「へー京太郎だけなんだ」 衣「……」スヤスヤ 京太郎「寝るなぁ!」 怜「うるさいわ」 淡「かっこ良くみえてきたよー」 怜「それは言えてるわ」 京太郎「……?」 一日が終わりました 729 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 08 56 16.36 ID rJNI2DIB0 [1/4] 京太郎「ふぅ、なんとか帰ってもらえたぜ」 prrrrrrr 京太郎「あ、電話だ」 自由安価下2 733 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 09 08 03.05 ID rJNI2DIB0 [2/4] 照「もしもし」 京太郎「もしもし」 照「インタビュー疲れた」 京太郎「あはは、お疲れ様」 京太郎「今度見させてもらうよ」 照「見ない方がいい」 京太郎「どうして?」 照「私が恥ずかしい」 京太郎「今度見させてもらうわ」 照「やめて」 734 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 09 12 48.23 ID rJNI2DIB0 [3/4] 朝 京太郎「うーん朝だ」 京太郎「選考会も終わったしどうしようか」 0~30 宮守 31~60 鶴賀 61~99 臨海 736 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 09 20 27.85 ID w55c4VoA0 [1/2] エイスリン「!」 京太郎「ん?」 エイスリン「……」カキカキ バッ エイスリン「!」 京太郎「迷子?」 ーーー 京太郎「ふぅ……」 胡桃「心配したよ!」 エイスリン「ミンナ!!」 豊音「良かったよ~」 シロ「だるっ……」 塞「良かった……」 シロ「……ありがとうそこの男の人」 京太郎「いえいえ」 安価下1 シロ 安価下2 エイスリン 安価下3 胡桃 安価下4 塞 安価下5 豊音 743 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 09 26 15.22 ID rJNI2DIB0 [4/4] 咲「12」 シロ 12 エイスリン 93 胡桃 70 塞 50 豊音 37 京太郎「人助けした後は気持ちがいいな」 京太郎「さて、水でも買いに……」 鶴賀0~50 51~99 臨海 745 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 09 34 04.15 ID v8zyORgi0 智美「ワハハお前清澄の雑用だな~」 京太郎「ひ、ひどい!」 京太郎「どうして鶴賀の皆さんがここに?」 ゆみ「まぁ……夏休みだし」 佳織「あはは~」 モモ「……」ユラッ 睦月「うむ」 安価下1 睦月 安価下2 智美 安価下3 佳織 安価下4 ゆみ 安価下5 モモ 753 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 10 45 11.02 ID w55c4VoA0 [2/2] 咲「15」 咲「選ぶ事も大事かもね」 睦月 96 智美 71 佳織 100 ゆみ 65 モモ 94 ーーー 京太郎「うわっ外人の人ばかり……」 智葉「道を尋ねたい」 京太郎「あ、あっちですよー」 ダヴァン「たすかりまース」 ネリー「ありがとねー」 明華「……」ペコッ ハオ「……」 安価下1 智葉 安価下2 ハオ 安価下3 明華 安価下4 ダヴァン 安価下5 ネリー 766 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 17 43 02.19 ID mpWAvxP2O 咲「16……肌の色は関係ないよ」 智葉 41 ハオ 25 明華 26 ダヴァン 149 ネリー 31 ーーー 京太郎「よし、昼になったな」 「ーーー」 一緒にご飯を食べるのは? 自由安価 安価下2 771 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 18 27 37.67 ID 5zy0Ci96O [1/6] 衣「昼食か、よかろう」 京太郎「……」 たまたま会ったからなんて言えないわな。 ーーー 衣「中々美味しいな」 京太郎「中々ってなんだよ」 衣「ところで、好いている女子はいるのか?」 京太郎「いるよ、とっても綺麗な人が」 衣「そうか……」 ーーー 咲「衣ちゃんかぁ……」 咲「輪廻の果てまで呪ってあげるよ」 咲「その先に花は咲くのかな?」 ーーー 好感度上昇安価 衣 0~30 小 31~60 中 61~99 大 774 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 18 35 33.99 ID 5zy0Ci96O [2/6] 衣 125 咲「もう手遅れだよ、衣ちゃん」 咲「衣ちゃんは周りを不幸にするんだ」 ーーー 京太郎「さて、どうしようかな」 夕方 0~50 永水 51~99 姫松 776 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 18 39 40.18 ID 5zy0Ci96O [3/6] 姫松Vや(ry 洋榎「ほれ、絹金髪がおるで」 絹恵「こらお姉ちゃん!失礼やで!」 京太郎「俺!?」 由子「うるさいのよー金髪君」 京太郎「あなたも金髪がじゃないですか」 漫「同じ臭いを感じるわ……」 恭子「なにしてるんやろ、私達」 安価下1 漫 安価下2 由子 安価下3 ネキ 安価下4 絹恵 安価下5 恭子 786 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 18 47 21.13 ID 5zy0Ci96O [4/6] 漫 144 由子 149 ネキ56 絹恵9 恭子19 咲「18」 咲「一人だけ天に愛されている人がいるね」 咲「あははっずるいなぁ」 ーーー 京太郎「!」 京太郎「おもち!!!」 京太郎「バスト!おもち!胸!Yes!!!」 霞「ふふっ、面白い人ね」 小蒔「……」スヤスヤ 春「……」ポリポリ 巴「なんかジロジロ見てるよあの人」 初美「私の身体が目当てですかー?」 それは無い。 安価下1 小蒔 安価下2 巴 安価下3 春 安価下4 初美 安価下5 霞 793 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 18 53 11.67 ID 5zy0Ci96O [5/6] 小蒔 40 巴 93 春62 初美54 霞73 咲「19」 咲「この人達はアクが強いね」 ーーー 京太郎「色んな高校の人と会ったなぁ」 0~50 阿知賀 51~99 新道寺 796 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 18 57 59.78 ID 5zy0Ci96O [6/6] 憧「シズ~」 京太郎「どうしたんですか?」 憧「迷子の友達を探してて」 穏乃「私は迷子にならないよ」ヒョイッ 憧「あはは、ごめんごめん」 灼「……」 玄「同士の匂いがしますのだ」 宥「?」 安価下1 玄 安価下2 宥 安価下3 憧 安価下4 灼 安価下5 穏乃 822 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/03(火) 23 40 51.71 ID Eq/2EbiAO 咲「20」 咲「胸って邪魔だよね」 玄 97 宥 43 憧 85 灼 81 穏乃 89 ーーー 京太郎「おお、可愛い制服だな」 煌「そこのあなた、それはすばらですね」 煌「私もそう思います」 京太郎「はい、新道寺の制服は素晴らしいと思います」 姫子「あはは、そんな人始めてよ」 美子「……」 仁美「変態」 京太郎「……」グサッ 安価下1 煌 安価下2 美子 安価下3 仁美 安価下4 姫子 安価下5 哩 哩「行くぞ~」 830 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 01 10 34.92 ID RUAhiXH+O [1/4] 咲「へぇ」 煌 75 美子 36 仁美 1 姫子16 哩 42 ーーー 照、優希、まこ、久、和、浩子、智紀、一 、怜、淡、衣、エイスリン、睦月、佳織、モモ、ダヴァン、漫、由子、巴、玄 咲「ぜんぶ、全部京ちゃんの所為だからね」 ;,. ;,. ;, ; ;, .; ,. ;,... ...; ;..... ; ;;... .... ;. , ;, . . ,,, ; ;,,,,., ; ,., ;; .,. ; ,;. ;, .; ,;,.; ;. ;,. ., , ; ,;, .,;.;;., .;, , .;.. ;.. ,,. . . . ̄ . . .. .、 ; ; ; ; ;; rァ ,,., ; ; ; ; ;; ; ; ; ;,. ; ;,;. ;, .;, , ..;,. . ,;. ,,;.;. ,;.. ー-=‐''" ...... .. . . .. . . .. . ...丶 ,. ;., ., ,.;., .;, ,;. ; ,;.;., .;;.;..,;. .;, ;..; , , ;.. `¨ラ.. . . . . . . . . . .. . . ヾ 、 ;, .;, ;.;,.;, ;,. ; ; , .;. ;, .;, ; ;.;,;. ,;. . ;,.. /. / .. i] .. . i . ... . . . .. ' ヽ . -イ , .;, .; ,;. ; ;., ;.;;.,; .;, ;, , . ;.. .. ;, ;.. ./.. /.. . ..|A . | ハ l l } / .l ;,; ;,. ;,.;,... ;, .;, ;. ,,.;..; ,;. ;; ;,. ; 厶イ / '.ニ\ |/○}イ ィ N .l ノ ,.; ,;.,. ,;. ;.;.;;. ,;. ;, , .;, ..; ,;., .; |Λ 〔ト、'.ニニヽ|-ニニノイノ .ノ }. 斗' ; ;,. ;,. ,; , . .;. .; ;, ;. ,; ;. , , .; ノ) `} 入 /ン ´ ; ,.; ; .;, .; , ., . , .;, ;. ,; ;. ; ` }Λ{ .>r--- ´l<_ , ,;. ; ,; .;..;, ;. ,; .;, ;. ; ___ r--y''"´ | ノ  ̄二二ヽ . -‐'フ ., .; , ,;. ;. , . ,;. ,;... ; ./ ) .| ‘. ̄´ / .ィ⌒ 、 ヽ'く / '',, ,; .;.;, ;. ;, ;, ; ,; .. l 厂 ̄ Λ ‘. ./ .イl7 、 ` ァ ; ., ;. ,; ;. ;, ;... . . ... ,; ,.. ヾ イ \ ‘ / .ィl| |ル \/ ,....., , ;. , ;, .;;.......;, ;, ;. ;,,,.; , .,,... く\ .|弋≧=彡□≦=-彡 、 /ム ,.., .;, .;, ,;. ; ,;. .;;.;, ;, , .;.;;., ; , , , ;..;.;, ;. \\ |  ̄ /liノ心 〕ト、//ヽl ,.,, ;,. ;, ;., ;. , .,. ,; ーーー 深夜 京太郎「これが深夜の東京か、中々エロチックだな」 健夜「うひゃー!疲れたー!」 健夜「酒だ酒だー!」 理沙「うるさい!」プンスコ 咏「これ、一般人に見られたらまずいんじゃね?知らねーけど」 はやり「はやりには関係ないかなっ☆」 良子「その時はゴートゥーザハウスをさせてもらいますね」 安価下1 健夜 安価下2 理沙 安価下3 咏 安価下4 良子 安価下5 はやり 839 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 01 23 07.30 ID UJn6pLPMO 清澄編もこのスレでの完結は無理になったなー 咲「……」 咲「流石にその人たちはノーカウントかな」 咲「深すぎる業は身を壊す」 咲「あの人達場合、別の枷が壊れてるよ」 ーーー 京太郎「咏さん、近いですって」 健夜「……」 咏「それくらい大丈夫だよ、知らねーけど」スリスリ 健夜「……」 良子「そろそろ帰りますよ」 はやり「ルー語やめたのかなっ☆」 理沙「帰る!」プンスコ 健夜 53 理沙16 咏 149 良子 53 はやり 76 ーーー 部屋 京太郎「はぁ……疲れた」 コンコンッ 京太郎「ん?」 京太郎「はーい」ガチャ 自由安価 安価下2 843 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 01 34 14.77 ID RUAhiXH+O [2/4] 咲「……」 咲「いい夢はみれたのかな?」 ーーー 京太郎「部長?」 ガチャ 久「須賀君」 京太郎「どうしましたか?」 久「入ってもいいかしら?」 京太郎「少しなら大丈夫ですよ」 久「……」ニヤッ ギュゥ 久「今までありがとう……決勝……応援してね」 京太郎「部長……やめてください」 久「私だけを応援して欲しいの」 京太郎「それは……ごめんなさい」 久「そんなーー」 久「咲……なの?」 久「それとも和?」 京太郎「……」 京太郎「ごめんなさい」 久「……」ポロポロ ガチャ 京太郎「っ!」 咲「部長、何してるんですか?そんな所で」 咲「はやく、帰りますよ」 久「っっっ!」 咲「はやく、帰りますよ」 一日が終わりました 845 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 01 36 45.80 ID RUAhiXH+O [3/4] 京太郎「よし、今日は決勝だ」 京太郎「必死に応援しないと!」 ーーー 京太郎「誰かに会おう」 誰に会う? 自由安価 安価下2 848 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 01 39 36.57 ID RUAhiXH+O [4/4] ダダッ 京太郎「照!」 照「!」 照「京太郎……」 京太郎「頑張ってくれ!」 京太郎「負けるなよ!」 照「……」 照「うん。全力でがんばる」 京太郎「俺は清澄だけど……やっぱり照が一番なんだ」 照「分かってる」 ーーー 咲「……」 咲「やっぱり酷い目にあってもらわないと」 862 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 01 53 43.23 ID ChAR4PypO [1/2] クッソ有能なドラゴンロード } }'////////} } リ////////} /\ {! ////////// //\\ {∨///////// // \\ {////////// // \\ {///////// //\\ {//////// // \\ 〉/////〈 // \\ ム//////ゝ // \ 人///人 / /\\ 〃////ヽ ,/{ // \\ {//////リ/ ! // \ \ V///// `ニ=- - /// ヽ /////ハ ( /-‐=‐-‐=‐-‐=ー-\=ー-‐=ニ〈////// 〉Y⌒\ー‐=/‐=‐--‐=‐--‐=‐--‐=‐-ニ=‐-‐=‐-‐=‐‐-‐=ー-‐=‐-‐|`¨TT¨´|=|-‐=‐-‐=‐--‐=‐-‐=‐-‐=‐-‐=‐-=-二二二二ニニニニニニニニニニニl !=l │ニニニニニニニニニニニニニニニニ二二二/\‐=ニ=‐-‐-‐=‐‐-‐=ー-‐-┤ lニl l-‐=‐--‐=‐--‐=‐--‐=‐--‐=‐-/∠\\ニニニニニニニニニニニニニl lニニl lニニニニニニニニニニニニニニニニニニ//ニニ┏━━━囗┏━━━囗┏━━囗┏━━囗┏━━囗┏━━囗┗━━┓囗┗━━┓囗┗━┓囗┗━┓囗┗━┓囗┗━┓囗 ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃┏┓┏┓┏┓ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃ ┃┃┗┛┗┛┗┛┏━━┛┃┏━━┛┃┏━┛┃┏━┛┃┏━┛┃┏━┛┃┗━━━┛┗━━━┛┗━━┛┗━━┛┗━━┛┗━━┛ 穏乃「……」 咲「完璧に封じられた……」 穏乃「ロン」 恒子「逆転だー!!!」 健夜「得点こそ宮永咲さんと宮永照さんがすごかったですが、阿知賀の全体の力、そして穏乃さんの後半戦からの驚くべき巻き返しが効いたと思います」 恒子「優勝は阿知賀だー!!!」 健夜「おめでとうございます」 穏乃「やったー!」 ,-マ ,廴__ \ γ==‐ 入. \ーュ、 ̄`ヽ ム - ` { \_ く.| ̄` V ´ ` 、 \. `寸‐二八 ト、 / / \ \ \ ヽ // 勹ュ ′ / / ,ィ ヽ \ ヽ__ // /./二\ /| \/ / / / ハ ヘ ` ー-_- __ `寸ニ/ノ /二二ハ. |λ ! ,l / \| i ;.イ / | ヾー- 、 ` 、-- _‐-、 守三ヲ二二二入 lハ | ハト、i |_|ヽ | |/ || | ト、 \ ` 、 ヽ `ヾ、 マ二二二二二ニヽュ_ V´.| l ,ィ示心ト、ハ| -┼| | | |トヽー-- \ \ `. `寺二二二二二ヘ\八 ハヘ. 弋_ツ ヽン芯ムイ ./| | j! ヾ. \ \. `寸二二二二ヽニマ.迅ヘハ "" .辷ツ/|_j厶レ'二≧、ヾ ヽ ハ ` 二二二二{ニ.ハ、ヾ、| Y`ー、_ ' ∧ |二/ムァ‐ 、二ヽ\、 } | \二二ニ./ニヘヽ.|ト、`ー_'_ ィニ∧、〈 { / / /ヽニ{ ノ / \二/二二二リ「} ̄二ニ/ニ/ニ.ヾ、>ニュ{_ム}‐' _/ / |_/二二二二 ||二二ニレニ.厶ィ´ } | ー―‐z/ |二二二二二ニ||二二ニ厂 リ |二二二二二ニ||二二./ |二二二二二ニ||二ニ./ λ二二二二ニ ||ニニ./ ハ.}二二二二ニ/'二 /\ 二二二二二./'二 /ト、ニヽ |二二二二二.{{二ニノ ヾュニ} |二二二二二.ハヤ二二二ノタ |二 「l二二二二ヾ二ニ/.,イ |二 |.|二二二二ニ}} /./ ' 八二l」二二二二_ム' / ト、 }二二≦==‐rヘ´ .|ヾュ、 865 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 01 56 24.91 ID ChAR4PypO [2/2] 淡「うぅ……負けた」 淡「二回も負けたよぉ……」 /. . . . . . . . . . . . . . . . . . .ヽ // . . . . . . . . . . ゙、 i. . / . . . .| ゙、 ノ, // ;.ィ ∧ | ゙、 /イ. / / . // // 、 ;、 | . i ( ( i/ / / // // i | | | ! |゙、 シ;.ィ / / / // ! |/ | | | ゙、 r;='"´//i //ーメ _ ! /__,..」 ! | | ヽ, リ / !イ ハ! .,ィ=≧ミ、 ,/._,∠二/!| ! | ノ ,..- .‐ .' .´ ノ| ;、'^ 〈 !; i゛ //イ! ;レ7 /i| ! ;! / i r―ー-‐'"/ ! i .丶.i ヒ二⊥ ,/ /ヲ- !/ ;! / /リ. | | ノィー| |‐-‐'゙、 """ レ′ / / / // ー=ノノー---< ,.┤ | .| \ ' _ノ/ /、 '" `ヽ、 / ! | | iー- 、` ´ _,..-‐'/ /  ̄/7ヽ, \/ ゙、 !| |  ̄,. '.;"´ / // /ヽ / ゙、゛、 |_ //;.イ´ // ゙、 / ヽ ヽヾ ト、 ` i / ̄/ // | r'"´ \ ト、、 ! フノ―/ /// i |. ゙、. |`i 、゛、. i'"´ / // / i... ; ヽ ゙、. | i \\ i / // /_ // ゙、 |、ヽ λ | \\! / // / ̄ノ l ネリー「手も足も出なかったよ……」 咲「くそっ……」 867 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 02 02 38.86 ID s2AR7eXmO [2/4] --……-- r―‐⌒ヾ \ |∨ \ \ |/゚ 。 \. . . . . . . . . . . . . . . / \ . . . . \ . . . . . . . . . . . . . . 。 // / \ . . . . . . . . . ` .o。 . . . . . . . . . . . i ゚. /イ / . . .イ . . ー┬--- . . . __ .` . .o。 . . . . .|. ..。 i{ | ′ . .'{_|_ . . . | リV . . . . . . } .>匕、 \j--i || |/ . . ∧}リ≫┘o。v――'’xr示=ミト、 . .\}、 リ { . . . .|! ‘, ィ芹≧ュ ’|イi//| 》、 。 . . .ぃ、 | . . . . .「`ヽ《乂_゚ツ ゞ= '゚ リ/リ゚。 . .ト、i | . . . .小 , , ' , , / . . .∧ .} リ l. . . . . | }ゝ-! jハ . . . j/} .| 。. . . { { j 八 -==ァ イ }/ j ノ ゚ 。.リ \{≧ュ。. ィ jソ ″ / ゞ イニ} ` ´ {ニヽ ィニ// ゝ|ニ\_ ┬==≦ニ/ニ7____ __,.|ニニムニニニニニlヽ /ニ|ニニニ/ニニニ|`-―――‐一´|ニニニムニニニニ|ニム. /ニニ |ニ7ニニニニニ| |ニニニニ}ニニニ=|ニム 晴絵「おめでとう……皆」 晴絵「あれっ……?」ポロッ 晴絵「涙が……」ポロポロ 全員「……!」 ーーー 夜 ホテル 京太郎「皆、お疲れ」 久「ひっく……うぅ……ひっく」 久「皆……ありがとぉ……」ポロポロ 優希「うわーん!私がもっとしっかりしていればぁ……」ポロポロ 和「……」ポロポロ まこ「悔しい……のぅ」 咲「……」 京太郎「本当……すごかったよ」 俺は思ってもいなかった……ここから悪夢が、眠れない夜が始まるだなんてーー 870 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 02 05 38.39 ID s2AR7eXmO [3/4] 咲「さて、これとそれでは話は別だよ」 咲「今日はリストの全員始末するって決めたんだ♪」 咲「少し疲れるけど頑張るよー!」 京太郎「咲……?」 咲「照、優希、まこ、久、和、浩子、智紀、一、怜、淡、衣、エイスリン、睦月、佳織、モモ、ダヴァン、漫、由子、巴、玄 」 咲「誰から行く?」 安価下2 照、優希、まこ、久、和、浩子、智紀、一 、怜、淡、衣、エイスリン、睦月、佳織、モモ、ダヴァン、漫、由子、巴、玄、限定 全員が選び終わるまで終わりません 879 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 02 15 35.59 ID PGbvE1JAO 咲「あーあ、負けちゃった」 咲「皆役にたたなかったよ」 咲「私以外マイナス収支ってどういうこと?」 咲「みんなー!!きいてください、部長は前日の深夜に京ちゃんに告白していましたー」 咲「そんな人が部長……ってどういうことですか?」 優希「……」ギロッ 久「ひっ……違うのよ……」 和「どうしようもない人ですね」 まこ「……なんじゃそれ、わしがアホらしくなってしまったわ」 久「ごめんなさいごめんなさい!」ダッ 京太郎「部長!」 まこ「ほっとけ」 ーーー 別室 久「ひっく……ひっく」 咲「本当都合がいいですね、部長」 久「っ!」 咲「この私が見えるってことは、もうギリギリですね」 咲「部長」ギュッ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 咲「永遠に、人と関わらないでください……迷惑です」 久「あーー」 久「私なんかいない方がーー」 彼女はこれからずっと家から出なくなってしまった。 暴飲暴食、惰眠を家で貪り、親の金に手を出し、株で失敗……一家心中。 ーーー 咲「終わったね♪」 京太郎「?」 咲「京ちゃんは黙っててよ」 咲「優希、まこ、久、和、浩子、智紀、一 、怜、淡、衣、エイスリン、睦月、佳織、モモ、ダヴァン、漫、由子、巴、玄、の中から選んでね」 安価下2 884 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 02 23 26.75 ID rW9z/Mc9O [1/3] 一週間後 通学路 和「私は……」トボトボ 須賀君にフられて……更に転校…… 和「もう駄目ですね」 咲「……」 和「宮永さんーー!」 気付いた時には遅かった、彼女の手にはとても鋭いカミソリと包丁…… 体が動かない、激痛で叫んでいるのに誰も来ないし、見つからない。 ゆっくりと、ゆっくりと……鋭利なカミソリで痛め付け、包丁で確実に。 私の物が落とされて行く。 咲「胸なんて、邪魔だよね」 ーーー 咲「確認完了したよ」 京太郎「……?」 咲「優希、まこ、久、和、浩子、智紀、一 、怜、淡、衣、エイスリン、睦月、佳織、モモ、ダヴァン、漫、由子、巴、玄、選んでね」 安価下2 890 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 02 29 57.93 ID rW9z/Mc9O [2/3] 咲「ごめんね、優希ちゃん」 京太郎「え?」 優希「もう、嫌だじぇ」ガツガツ 京太郎「おい優希!食い過ぎ……!」 優希「うるさい!」ガツガツ 京太郎「これって……」 過食症……? ーーその後優希は過食をしては嘔吐を繰り返し、人として壊れていってしまったのだ。 ーーー 咲「まこ、浩子、智紀、一 、怜、淡、衣、エイスリン、睦月、佳織、モモ、ダヴァン、漫、由子、巴、玄、選んでね」 安価下2 894 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 02 35 43.34 ID rW9z/Mc9O [3/3] まこ「みんなおかしくなってしまった……」 まこ「のう……咲お前さんの発言から狂って行ったぞ」 まこ「優希、食うのはやめい!」 優希「……」ガツガツ 咲「……」 咲「必要ない人です」 まこ「なっ!」 まこ「ーー」 咲「ほら、誰からも認識されなくなった」 京太郎「咲……?」 咲「京ちゃんは別かも知れませんね」 京太郎「お前何をしてるんだ!?」 和(私は関係ないですね……) ーーー 咲「浩子、智紀、一 、怜、淡、衣、エイスリン、睦月、佳織、モモ、ダヴァン、漫、由子、巴、玄、選んでね」 自由安価下2 902 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 02 41 03.27 ID K5FUaRybO 咲「和ちゃんはとっておきだよ」 ーーー ホテル、ロビー 玄「優勝嬉しいなー」 暴漢「……」ニヤニヤ 玄「え……?」 その後彼女は自殺。 自分のした行いの重さに気づきもせず、無様に散って行った。 ーーー 咲「私の思うがままだよ」 咲「浩子、智紀、一 、怜、淡、衣、エイスリン、睦月、佳織、モモ、ダヴァン、漫、由子、巴、選んでね」 安価下2 907 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 02 46 43.25 ID 6MZ+bfP0O [1/2] モモ「……」 モモ「本当に誰も相手してくれない」 モモ「誰も私を認識しない」 モモ「どうしろっていうんすか?」 モモ「きょーさん」 ーーー 咲「あのひと、気持ち悪いってずっと思ってたんだ」 咲「浩子、智紀、一 、怜、淡、衣、エイスリン、睦月、佳織、ダヴァン、漫、由子、巴、選んでね」 936 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 12 25 25.48 ID vamhsYyrO [2/4] ミス 佳織でした 咲「……麻雀素人さんだ」 咲「ちょっと待っててね京ちゃん」 京太郎「咲……?」 ーーー 佳織「決勝……凄い戦いだったなー」 佳織「私も頑張らないと……!」 咲「それ、無理ですよ」 佳織「え、え、え?」 咲「打ちましょう、人は居ますから」 智美「……」 ゆみ「……」 ーーー 咲「もう一局」 ーーー 咲「もう一局」 ーーー 佳織「ね、ねぇ……もうやめて」プルプル 咲「もう一局」 ーーー 佳織「ご、ごめんなさい……ごめんなさい…………」ブツブツ 咲「もう二度と牌に触らないでくださいね」ニコッ 937 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 12 28 25.54 ID vamhsYyrO [3/4] 淡「……あなたは」 咲「……」 淡「照の妹」 咲「そんな事はもうどうでもいいよ」 淡「じゃあ何?」 咲「あなたにはこの先必ず不幸な目に会う運命を与えるよ」 淡「頭大丈夫?」 咲「幸せの絶頂から叩き落とす類のね」 淡「変なのーじゃぁね」 咲「うん、バイバイ」 ーーー 咲「浩子、智紀、一 、怜、衣、エイスリン、睦月、ダヴァン、漫、由子、巴、選んでね」 939 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 12 34 24.17 ID vamhsYyrO [4/4] 浩子「あんた……清澄の」 咲「知ってますか?」 咲「醜いアヒルの子」 浩子「知っとるけどそれがどうしたんや?」 咲「まるであなたですね……」 浩子「大きなお世話や、いてまうぞ」 サクッ 咲「……」 浩子「ど、どうして……?」 浩子「どうして……ですか?」 浩子「監督……」ドサッ 咲「ふふふ……」 ーーー 咲「智紀、一 、怜、衣、エイスリン、睦月、ダヴァン、漫、由子、巴、選んでね」 安価下 941 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 12 44 38.28 ID cRlxUZLeO [1/2] エイスリン「……」 咲「こんばんは」 エイスリン「!」 咲「あ、何も書かなくて大丈夫ですよ」 咲「ほら」ガララッ 咲「戦犯のあなたは死んだ方がマシだと思います」 咲「はい、飛び降りて」 エイスリン「っ!」 咲「ほらっ手伝ってあげますから、姉帯豊音さんもそのつもりのようですし」 豊音「……」 エイスリン「シローー!」 ーーー 咲「はぁ……面倒だったなぁ、最後まで暴れちゃってさ」 咲「さぁ次は」 咲「智紀、一 、怜、衣、睦月、ダヴァン、漫、由子、巴、選んでね」 安価下 943 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 12 51 32.16 ID cRlxUZLeO [2/2] 巴「あの時から体がおかしいなぁ……」 咲「清澄と対局した時から」 巴「!!!」 咲「もうておくれですよ」 咲「さぁ、最後の一局打ちましょう」 ーーー 巴「……」 咲「あなたにとっては大きすぎる力でしたね」 巴「あ……あ」 咲「可哀想に……壊れちゃったよ」 ーーー 咲「智紀、一 、怜、衣、睦月、ダヴァン、漫、由子、選んでね」 安価下 947 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 16 48 29.31 ID fFh7E8ASO [1/9] 智紀「誰……?」 咲「こんばんはー」 智紀「……」 咲「どうして無視するんですか?」 智紀「さっきから皆の様子がおかしい」 智紀「いきなり倒れこむように寝て……」 咲「あなたも寝ましょうよ」 智紀「断る」 咲「いや、もう遅いです」 智紀「……!」 ガクゥッ 咲「足……使えなくしました」 智紀「うそ……?」 咲「不思議ですよね、こんな力」 ーーー 咲「一、怜、睦月、ダヴァン、漫、由子、巴、衣、選んでね」 安価下 949 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[saga] 投稿日:2014/06/04(水) 17 02 48.77 ID fFh7E8ASO [2/9] 咲「あ、戦犯の人だ」 ダヴァン「!!」 ダヴァン「oh……宮永さんですかー」 咲「その名前で呼ぶのはやめてね」 ダヴァン「それは失礼しましター」 咲「じゃあ……どうします?」 ダヴァン「どうするとは?」 咲「この場で死ぬか」コトッ ダヴァン「!!!」 咲「あなたが住んでいたスラムに戻るか」 咲「あ、私を殺そうとしても無駄ですよ」 咲「あなたとその仲間が死んでしまう」 ダヴァン「……ハイ」 ーーー 咲「自殺を選んだよ、空気の読める人は好きだなー」 咲「智紀、一、怜、衣、睦月、漫、由子、選んでね」 951 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 17 06 27.47 ID fFh7E8ASO [3/9] 咲「ちっ……」 咲「今回は諦めてあげる」 咲「一、怜、衣、漫、由子、選んでね」 954 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 17 19 21.09 ID fFh7E8ASO [4/9] 衣「咲!」 咲「衣ちゃん、元気だね」 衣「無論!」 咲「じゃあ、これから何があっても大丈夫だね」 咲「人一倍頑張ってね」 ーーー 咲「これからもこの先も……ね」 咲「一、怜、漫、由子、選んでね」 956 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 17 26 24.59 ID fFh7E8ASO [5/9] 咲「この人ね……」 咲「次から力を使い過ぎたら死が近くなるようにしよう」 咲「段々と苦しんで苦しんで」 咲「ーーもし誰かが手を出したとしても私は知らないよ」 ーーー 咲「一、漫、由子、選んでね」 958 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 17 27 57.58 ID fFh7E8ASO [6/9] 咲「その人には何もしないよ」 咲「周りが不幸になる」 咲「それがとっても素敵だね」 咲「ふふっ」 ーーー 咲「漫、由子、選んでね」 961 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 17 32 49.31 ID fFh7E8ASO [7/9] 由子「のよー?」 咲「あ、こんばんはー」 咲「特に目立ちもせずにお疲れ様でした」 咲「目立たない人は存在を消しましょう!」 由子「どういうことな……のよ?」 由子「?」 ーーー 咲「ふぅ……疲れたなぁ」 咲「残るは漫」 咲「一応助かるか確かめてあげる」 0~99 死 ゾロ目 助かる 965 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/04(水) 17 38 41.88 ID fFh7E8ASO [8/9] 咲「強姦されてから死ぬようにしといたよ」 咲「さてと……残るは」 咲「あいつか……」 京太郎「お、おい咲?」 照「……?」 咲「鴨がネギしょってきたよ」 咲「久しぶり、お姉ちゃん」 京太郎「皆を知らないか?」 京太郎「和と優希以外……清澄の皆が……」 咲「あははっ」 / .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\ / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ヽ . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .゚。 . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ゚。 . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . . . . . / . . . . i . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .゚ . ' . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ' . . / . . . . . / . . . . . i . ,| i . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ゚ . ' . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ' . . .′ . . . /i . . . . ,|ノ | ト、 . i . . . . . . . . . . . . . . . . ゚ / . . . . . . . . i . . . . . . . . . . . . . . . .. ' . . | . . . . . ' | . . . / | | | ヽ . . ト、_ . . . . i . . . . . . . . . ゚ ./ . . . . . . | . . . . . . . . . . . . . . ' . . | . . . . ' | . . . | | |_」 -| . .Τ 丶 i | . . . . . . . . ハ / . . . . . /| . . . . . . . . . . . . . ' . . . | . . . . ' | . . . | |/| ,′ | . ./ Ⅵ | . . . . i . . . ./∧ ./ . . . . 'フ . | . . . . . . . . . . . . i. . . . | . . . . ' | . . . .i '| |' . . 」ィ芹丐 Ⅵ| . . ∧ . // . .i / . . . '´ / . ∧ . . . . . . . . . . . . |. . . ∧ .;. ′ | . . / |' . .x豕刋 芍⌒マⅥ . ∧ V .'i . . | ./ . . '´ ' . . / ∧ . . . . . . . . . /|. . . ' V ;| | . / . . . ,狄i[_ o -i| . . }! | / i i . | . ′ / . '´ .i . /i/ ∧ . . . . . . . / | . . . .' ∨| | / . . . . . .汽,. 、汐 . . リ .|イ / / . . | . ′./'´ .| . / .| / ∧ . . . . . . i′ | . . .;' V| |' . . . . . . . .`¨¨´ ' ' / |_/ / . . . |/ .| / | ./ ∧ .. . . . . | | . / ゙| . . . , '´ .| / . ∧| .|' .| / ./ .∧ . . . . | | / . .; ´ |イ . . ./ .| .| | / . / ∧ . . . . Ⅳ |' -‐--- '´ ' /i/ .| / . / /i . \ . . .| iム / 、 イ /| .| . ./ / .| . . . .\ .从_ムー---‐ ´ .イ '! / .| / ./ .| . . . . 厂 ´ト、. ヽ _.. / / |′ .|' ./ | . . . ∧ . /| . `¨¨へ '´ ./ iル′ .|/' | / ∨ !、 . / |>o。_ / .!-ー-- .._ {. | ./ ∨{. Y/ | . . . ./i . ¨7 T¨¨¨¨¨¨´ ^ー 、 ` ̄ 咲「私が皆を壊しちゃった」ニコッ 京太郎「さ……き?」 照「……!」 990 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/06(金) 00 22 28.54 ID 1Rifd7ihO すまんな、照一周目の後日談やっとらんかったな。 ーー須賀京太郎、一年生の冬。 12月、季節は冬。 夜19時ーー 寒さに身を強張らせる季節、恋人達が手を繋いで温め合う季節、恋人達が一年で最も愛を誓う季節なのかもしれない。 照「京太郎っ」 京太郎「おっ照」 ギュッ しっかりと手を繋ぐ、その温もりを忘れないように、互いを見失わない為に、その仲を簡単に確かめ合う為に。 照「明日からクリスマスだね」 京太郎「そうだな、明日は楽しむか」 照「でも、前日にデートって変だね」 京太郎「そうか?まっ……行こうぜ」 この俺、須賀京太郎には目的があった。 24時を回った時、照にプレゼントを渡す事だ。 少しーーキザかも知れないけど喜んで貰えたら俺はそれで良い。 京太郎「よし、晩飯でも食うか」 照「うん」 ーーー 「……」ギリッ ギリギリギリギリッ クリスマスと同時に悪夢も迫っていたーー 991 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/06(金) 01 03 50.59 ID xEmSDszbO 結構、学生にしては上等なレストラン。 彼女を連れて行けばイチコロだろう。 京太郎「美味しいか?」 照「京太郎、ナイフとフォークの手が逆」 京太郎「あっ……っごめん」 照「私は大丈夫。周囲の目を気にして」 いつも通りの会話。一見ギスギスしているようにも見えるが、それが照の愛情表現の一つでもあり、京太郎もそれが嬉しかった。 それにーー 照「京太郎」 京太郎「ん?」 照「ありがとう。とても美味しい」 ,. ´ ヽ ,. ´ \ / , , ヽ / / / , , ヽ . , / / / | | ∨ . / / , _ _ / / i | l | / 从| /| `イ | ∧ . | / | | / ィ { /ィ-、 } ∧ | -} |-|---く , |  ̄´ | ∧ | _)雫ミ从 | _}∧ _ / }ヽ / | Ⅵ V ノ \|´_)笊雫ミ/ / / , | , | , V ノノ' イ .イ ,′ | j 从 / / /' ノ / / | ,| { . _ ´ ィ ー ´ / / | /| 从 . ‘ ’ イ | / / / | / 从{_r--'´` ー 、-=≦ ∨ / / }' / || | ∧ /,' / .イ / || | / _,./ / イ /\ / ∧ { /⌒\´/ ´ ´ 、 , { . \、 ,′ / ,. ---――‐`ヽ、 / ∧ . . . ∨ /_,. .― . .´ . . .// Ⅵ | {__ , \ . . {_/-- ´ . . . . . . ./ , マ | //≧=- 〉介、______/_ / } | //> ´ ` <≧=--r-- 、  ̄, ' | | ,く ̄´ ` / /^T \ { マ〉 r つ ` < / ∧__|>´| ∧ } 京太郎「!……へへっ」 この二人は深く、この街に降る雪よりも、そこに面する海よりも深く愛し合っている。 ーーー 智葉「……」チャキッ 智葉「宮永……照」ギリギリギリギリッ 992 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/06(金) 01 13 16.61 ID IWf5m8hfO 夜22時、ほんの少しだけ早いクリスマスイルミネーションに彩られた街を歩いていたら夜も遅くなっていた。 照「京太郎、今日はとても楽しい」 京太郎「そうだな、俺もいつもより楽しいよ」 すっかり、人通りも遅くなっていた。 照「……」 照(様子がおかしい……) 京太郎「……?」 いち早くも照が周囲の異変に気付いていた。 お台場の海の砂浜とは言え、流石に人が少なすぎる。 積もった雪の上を歩く、風情のあるカップルが何人か居てもおかしくはない。 ーーー 「智葉さん……ですよね?」 「そうだが?」 「力……貸しますよ」 「……?」 「私も“アイツ”の事、嫌いですから」 / / /| | | ヽ \. / / / / / | |. | | | | ', ヽ ∧ / / /./ / | | | | _|L.--|.,,,_ | | l ', / / | ト|_,r|''´|` | | |\ | `ト| | | | / | | ィ| |─ト |ヽ | / ̄V| | | | | | / | レ´| \|_\| ト、. | 彡三=、 | ./ / / ! /彡イ | ト| 彡 ─ヾ \| \ /,'⌒ヽ \/ / / |、. | ヽ ゝ///;'⌒',ヽ | ! ! | ||イレ' | ハ!. | ト、 || | '; ! | ヾ、;;;;;;;ノ |/ ハ / |. | ハ, \ ヾ.;;;;;...' , ハ / /. | /ヘ ヽ..ハ ハ// / / \トハ ー_,ア ノ'´// |ゝ、 //イ/ |人> ._ < | / / \|\| ー< |´ | |> 、 /| / \ ーーー 993 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/06(金) 01 21 16.48 ID 5kfedrniO [1/2] 夜23 30 一通り雪が積もった砂浜でのデートを終えた二人。 京太郎も異変に気付いた。 京太郎「なぁ……人……少なくないか?」 照「……」コクリッ 京太郎「ここ……お台場だぜ?」 照「早く駅の方に戻ろう」 京太郎「そうだな、それがいい」 ……胸騒ぎがする。 あの時のような悪夢……せめて照だけは巻き込まれないようにしないといけない。 俺は最悪のケースも頭に入れていた。 がーー もう遅かった。 照「ど、どうして……」 京太郎「どうして貴女が……」 京太郎「明華さん……!」 明華「……」 明華「ネリーさんのように、厳しいお国柄では無いので」 明華「迎えに来ましたよ、京太郎君」ニコッ 994 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[saga] 投稿日:2014/06/06(金) 01 37 23.43 ID 5kfedrniO [2/2] 心は至って冷静。 大した脅威でも無いからだ、この人が相手なら照を庇いながらでも追い払う事が出来る。 京太郎「俺……人を傷付けたくは無いです」 明華「京太郎君……?」 京太郎「照の為なら……俺、あんたの事殺せますよ」 明華「なら……京太郎君を殺して、私も死にます。それが正解ですね」ニコニコ 京太郎「……照。俺の後ろへ」 照「うん……」 明華「ぁぁぁあああああ!!!」 単純な突進、これなら護身の心得もない京太郎でも、単純な鍛えた力であしらうことが出来る。 京太郎「くっ……」ガシッ 明華の腕を持って、その手に持ったナイフをすぐさま海へと投げ飛ばす。 明華「……!」 京太郎「明華さん諦めてください……照もとっくに警察へ連絡しています。今なら誤魔化せますから……!」 明華「……」 明華「あなたはどこまで……お人好しなんですか?」 明華「私……あなたのそんな所が大好きだったんですね……」 明華「……」 もう諦めはついた。彼は最後まで私の事を心配してくれた。 彼の後ろにいる彼女なら私の大好きな彼を支えてあげることが出来る。殺すのもたんなる脅し、どうやら毒というものが抜けてしまったようだ。 明華「分かりましたーー今までごめんなさい」ペコッ 京太郎「明華さん……!」パァァァ 明華「彼女の事、幸せにしてあげーーー後ろーーー!!!」 まさか彼女がこの場に居るなんて思ってもいなかった。 長い刀を持って、京太郎君の後ろにいるテルさんをーー 996 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/06(金) 01 40 17.77 ID UUQR/F/0O ーーブスッ 997 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/06(金) 01 57 32.14 ID cK1kMc7aO 夜24 00 クリスマスイブ 智葉「はぁ……はぁ……!」 智葉「ど、どうして?」 智葉「どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして」ブツブツ 明華「あ、あぁ……そんな、そんなぁ……」ポロポロ 京太郎「よ、よぉ……大丈夫か?ーー照」 照を押しのけるように照の前に立ち、胸を貫かれたのにも関わらず、京太郎は照の方へ顔を向け、微笑んだ。 照「ーー京太郎!!!」 京太郎「智葉さん……ちょっと痛いけど……眠ってくれ!!!」ゴンッ 智葉「がっ……!」 隙を突いて、智葉の頭を満身創痍の体の全力を使い殴り抜ける。 女一人を気絶させるには十分だった様だ。 照「京太郎……京太郎……っ!」ポロポロ 京太郎「ちょっと……疲れた」ドサッ 照に抱えられながらその場で倒れこむ京太郎。幸いにも下は雪、衝撃は少ないが……その雪は血で汚れ、京太郎の体にもーー とっくに限界が来ていた。 京太郎「照……これ」スッ 京太郎は最後の力を振り絞るように照へ最後のプレゼントを渡した。 照「……!」 京太郎「ごめんな……これが最後で、開けてくれ」 照「……」ガサガサ シルバーのリングと透明のリングのネックレス。 京太郎「着けてくれ」 照「……」カチャ 京太郎「ああーー綺麗だ」 京太郎「ーー綺麗だよ」 ,. ⌒ヽ、/⌒ 、-- 、 /_,..- ヽ ` 、 / /´ / ∨ \ , ´ / ,' 、 ヽ / , , / /| | . | | | ∨ _/ / / |_|__'_| | _}_|_|_| | |  ̄ ̄´/ イ ' { ´| |/__{ | , ´/}/_}∧ | | | / / , rⅥィ笊 从 {∨ /ィ笊_ヽ}/、 | | / イ ∧{ 从 Vり \∨' Vり /' / ∧{ ´/イ }从lム ; \ ,ノ / \ | ∧ ∧,イ Ⅵム - - イ // _ヽl\ //イ__ |////} ` ー ´「////| |////| . / |/[__}/| ,...<////∧ , |/////> 、 , <///////////\ ///////////> 、 , </////////////////}____{/////////////////> 、 //////////////////////| |////////////////////∧ {/////////////////////∧ ,'//////////////////////} |//////////////////////∧ ////////////////////////| 京太郎「ーー照」ガクッ 雪が降り積もる中、眠るように、深い眠りにつくかのように、須賀京太郎はその短い生涯に幕を閉じた。 照「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 涙が止まらない、身を震わせながらも照は京太郎の亡骸を抱き締め続けていた。 カンッ
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1362666103/ 新人戦当日。 私は暗い顔で清澄高校の控室にいた。 女子日程は無事に終わり、これから男子日程が始まる。 私は睡眠不足と昨日の「あれ」からか体調は最悪だった。 そして須賀君の出番が近づくにつれて私の心の動揺は強くなっていった。 「久、顔色が悪いぞ。大丈夫か?」 こうやってまこに心配されるぐらい、私の体調の悪さは傍目に見てもよくわかるらしい。 「大丈夫、ちょっと寝不足なだけ。昨日眠れなくてね……」 「なんじゃ、緊張でもししたんか?」 「そうみたい……。まぁ、教え子の晴れ舞台だからね」 嘘はついていない。 彼が新人戦でどの程度やれるのかというのは非常に心配していることだ。 だが、それ以上に私が落ち着かないのは昨日の一件からだ。 ちらりと須賀君に目をやる。 「きょ、京太郎。あー腹とか減ってないか? ほら、タコスとかどうだじぇ?」 「ゆーき、落ち着きましょう。まずは落ち着いて落ち着けば落ち着けるはずです」 「いや、お前らが落ち着けよ」 優希と和はひどく落ち着かない様子で須賀君に話しかけている。 肝心の須賀君はそんな二人を呆れながら見ていた。 「あーここまで来たらなるようにしかならん。とにかくおとなしくしとれ」 まこにそう窘められ和と優希は渋々といった感じに椅子に座った。 まぁ、気持ちはわかる。 やるべきことはやった。教えるべきことはすべて教えた。 後は、全て須賀君次第だ。 聞きたいことは、ある。それでも今は須賀君の勝利を祈ろう。 「あれ? 咲ちゃんは?」 「そういえば、先ほどトイレに行ったきり帰ってきませんね」 優希と和がきょろきょろと辺りを見回すが咲の姿が見当たらない。 「まさか……」 まこが呻くような声を出す。 控え室に妙な空気が流れた。 「いや……まさか、この会場が初めてってわけでもないですし」 和がフォローを入れるが声に力が全くなかった。 「咲ちゃん、携帯置いてっちゃってるじぇ……」 そんな優希の言葉が引き金だった。 須賀君が立ち上がる。 「俺、ちょっと咲を探してきます。多分また迷子に……」 「待って」 私は、反射的に声を上げた。 殆ど無意識に。 「須賀君はすぐに試合なんだから、ここでおとなしくしていなさい。私が行くわ」 もっともらしい理由だったけど、それ以上に須賀君の口から咲という言葉を聞きたくなかった。 「そうですよ須賀君。じゃあ、私と優希と染谷先輩で探しに行きますか」 「仕方ない咲ちゃんだじぇー」 「むぅ、すまんが頼んだぞ。何かあったら連絡するけぇ」 他の3人が私の言葉を支援してくれる。 須賀君は渋々といった感じで座ってお願いします、と言って頭を下げた。 やはり、私は悪運が強い。 こういう時ばかり、どんなに低い確率でもその結果を掴み取る。 「た、竹井せんぱいー。よかったー」 私と優希と和でそれぞれ別のところを探しているというのに、私が一番に見つけてしまった。 咲が、私のところに近寄ってくる。 「お、おトイレ見つけたのはいいんですけど、帰り道が分からなくなっちゃって。け、携帯も置いていっちゃって」 咲は涙目になりながらも私に合流できたことに安堵しているようだ。 私はそんな咲を見ながら、私の心に芽生える嫉妬心を抑えることに必死だった。 なんで なんで、こんな子に 麻雀意外にろくに取り柄がないような、こんな子に 私の方が 私の方がずっと…… そんなことを考えてはいけないと必死に抑え込む。 一緒に歩んできた仲間。 大切な仲間なのだ。 こんなこと、考えてはいけないのだ。 「……竹井先輩?」 返事を返さない私に不思議がったのか、咲が再び声をかけてくる。 私は思考を切り替え、無理矢理笑った。 「咲の方向音痴も筋金入りね。戻る前に皆に連絡するからちょっと待ってね」 私はメンバーにメールを送りながら咲をちらりと見る。 いつものように、気が抜けるような柔らかな顔をしている。 思わず、心の中で舌打ちをした。 「さて、行きましょうか?」 メールを送り終り、控え室に向けて歩き出す。 咲も返事をして私の横に並んだ。 横に並んで歩く咲を見る。 こうなって初めて分かった。 私にも女としてのプライドがあるようだ。 私と比べると大分背が小さい。 顔つきもまだまだ子供っぽい。 体型だって中学生、下手すれば小学生でも通じるかもしれない。 そんな子に、須賀君が……。 そう考えるだけで言いようのない感情が爆発しそうになる。 「ねぇ……」 そんな精神状態だからだろうか。 思わず、私は咲に問いかけた。 「須賀君と付き合ってるの?」 「えぇ!?」 突然の話に咲は素っ頓狂な声を上げて驚いた。 「この前、休みの日に2人で寄り添って歩いているのを見ちゃってね。ずいぶん仲よさそうだったわよ」 そういうと咲は心当たりがあるのか顔を赤くした。 そして、何かを考え込んでいるのか、迷っているのか、落ち着かない態度を取っている。 「えっと」 ――否定しろ 「その」 ――違うと言え 「……」 ――違うと、言ってほしい 「はい……」 「ふぅん、いつから?」 意外と冷静にその言葉を発することができた。 叫びさなかったこと、泣き出さなかったことに驚いた。 いや、違う。 その咲の嬉しそうに、恥ずかしそうにする肯定する姿を見て私の心は凍りついたのだ。 「えっと、あの、長野予選の後ぐらいから。京ちゃんちょっと落ち込んでる時期があって」 咲は何かを懐かしむように、目を細めた。 「それで、一緒に居て励ましてるうちに……その、京ちゃんのこと、すごくすごく大切に思えて」 咲は頬をますます染める。 自分で言ってることが相当恥かしいようだ。 「その、それで、私が京ちゃんに好きって言って……それから」 あぁ、なるほど。 須賀君が負けたあの時から。 つまり私はそもそも出る幕がなかったということか。 余りにも、滑稽すぎる。 「ご、ごめんなさい黙っていて! その、新人戦が終わって落ち着いてから言おうって京ちゃんと……」 「別に怒ってないわよ」 笑って言った。 笑った、つもりだった。 ちゃんと笑えているかはわからなかった。 「仲良くやっているみたいね。それで、どこまで行ってるのかしら?」 私は心の中の嵐を抑えながら、いつもの人をからかう時の表情を顔に浮かべた。 咲はそれを聞いて慌て始める。 「ど、どこまでってっ!?」 「そりゃあ、ねぇ。年頃の男と女じゃない? そういったことも……」 「してません!」 咲が私の言葉を慌てて遮る。 「きょ、京ちゃん優しいから、べ、別に焦らなくていいって」 「あら? そこまで聞いてないわよ?」 くすり、と笑ってみせる。 内心、咲に対する嘲りの感情もあったが。 咲は恥ずかしさが限界まで来たのか顔を伏せた。 私は、それを聞いて芽生えた感情に無理矢理蓋をして控え室までの道を急いだ。 その後、控え室に戻って須賀君の新人戦を見守った。 メンバー的にはとくに有名選手がそろっているわけではないので、須賀君にも勝ち目がないわけではなかった。 だが、この日彼は運に恵まれなかった。 とにかく手が入らない。 仕掛けを入れるのも難しかったり、そもそも他家の手が早く太刀打ちができないなど、悲惨な状況だ。 『ツモ。1,000-2,000』 そして今、南3局。須賀君の最後の親が流された。 モニタを見つめる全員の瞳は暗かった。 「厳しいのぅ。この親で何とかアガりたかったが」 まこが苦しげに呻く。 私は和が描いているメモを横から覗き込んだ。 『オーラス開始時点』 上田 18,200 松本 34,300 京太郎 17,400 須坂 30,100(親) 「満ガンツモでは届かないというのが厳しいですね……直撃なら満ガンでもいいんですが」 「でも2着でいいこの個人戦、オーラスどこまで前に出てきてくれるかわからないじぇ」 「……何とか、逆転の手が入ってくれることを祈りましょう」 私はそう言って手を組みあわせた。 そう、いろいろ悩みはある。でも今は彼に、彼に勝利を。 控え室の全員がモニタを見つめた。 そして、配牌が配られた。 『京太郎配牌』 1125699m3s28p西西白 ドラ7s 「混一色……か」 その配牌を見てまこがポツリと呟いた。 「やむなし、ですね。この手で跳満を作るにはそれぐらいしか見えません」 「苦しい形だけど……頑張って、京ちゃん」 だが、これまでの不幸の反動を受けるように須賀君の手は目覚ましい伸びを見せていった。 【1順目】 1125699m3s28p西西白 ツモ3m 打3s 【3順目】 11235699m28p西西白 ツモ西 打2p 【6順目】 11235699m8p西西西白 ツモ7m 打8p 【7順目】 112356799m西西西白 ツモ8m 打白 そして、9順目。 そのツモを見た控室は歓声に包まれた。 【9順目】 1123567899m西西西 ツモ9m 「引きおった! よく引いたぞ京太郎!」 望外の聴牌。ここまで順調に引けるとは予想外だった。 だが、優希が嬉しさ半分といった表情で告げた。 「でも、4萬がすべて切れてちゃったじぇ。跳満の種が……」 「いえ、この引きならまだ未来があります」 和が断言する。思わず、そちらに視線が集まる。 「須賀君が九萬を暗刻にしてくれたので符が高くなりました。黙聴で構えて、1-4萬か5-8萬で直撃が取れれば……」 「あっ、逆転! 混一色のみだけど、6,400点直撃なら100点差で逆転できるよ!」 メモを見ながら咲が嬉しそうな声を上げていた。 「えぇ、とは言え簡単に取れるものでもありませんから……リーチをかけてツモ裏狙いで跳満を狙うというのも選択肢の一つです」 モニタの中の須賀君は必死に何かを考えているようだった。 場況を必死に見て考え、決断を下そうとしている。 そして、ゆっくりと1萬を切り出した。 4578萬待ち。 だが、4萬はさっき優希が言ったように枯れているし、5-8萬でなければ符が足りないため実質そこだけの待ちだ。 直撃狙い。 須賀君はそれを選択したようだ。 「8萬切りで1-4萬受けなら、2萬3萬を引いてきた時にリーチしてツモればぴったり跳満! ってできそうだじぇ?」 「悪くないとは思うんですが、1萬が1枚場に切られてて4萬は全枯れ。 2萬も2枚場に切られてますからちょっと厳しいって判断したんでしょうね」 「京太郎……こういう微妙な計算もできるようになったんじゃな」 まだ勝負が終わったわけではないが、まこは嬉しそうにそういった。 なぜか、自分か褒められた気がして私も嬉しかった。 場は進む。 次巡は何も起こらず、2着目も当たり牌を切らずに終わった。 そして、その次の順目だった。 【11順目】 1235678999m西西西 ツモ東 ドラ7s 場に1枚切れの東。 私だったら思わずそれでリーチを打ってしまいそうなツモだった。 まぁ、さすがにツモ切るだろう。 控え室にいる人間は全員そう思っていただろう。 だが、須賀君は長考に入った。 「手を変える気ですか? まぁ、確かに6,400点確定でまだ直撃がとりやすいかもしれませんが……」 「だが、残り2枚。少し、苦しいじゃろうな」 いつかのインターハイでの出来事が思い出される。 あの時の彼は私の真似をして悪い待ちを選び、それで敗北した。 どこか似た状況に私の心は高鳴った。 小さな期待があった。 散々そんなことはしてはいけないといったけれども。 なぜかどこか私はそれに期待をしていた。 あんなことがあったからだろうか、私はそんなことを想っていた。 そして、長い長考の後、須賀君はついに決断した。 「リーチっ!」 1235678999m西西西 ツモ東 打8m ドラ7s ――あぁ 私は、その打牌を見た瞬間に言いようのない幸福感に包まれていた。 それとは対照的にそれを見た和はいつかのように叫び声をあげた。 「な、何でリーチを!? 直撃狙いなのに何故!?」 「て、点数が足りてないからリーチしなくちゃとか思ったのか?」 「いや、そうじゃったら聴牌の時点でリーチを打っとるじゃろう」 優希もまこも慌てている。 直撃狙いなのに、わざわざ聴牌を告げるリーチ宣言。 わざわざ自分で悪い方へ打っている。 だが、それが私。 私の打ち方なのだ。 彼の心の中に、まだ私があるのだ。 この数か月彼と接し続けて、彼の中に私が残したものが、残っているのだ。 まだ、私に憧れてくれているのだ。 私があれほどやめろ言ったのに、それでも捨てきれずにこうして打ってくれたのだ。 そして、咲に対する優越感があった。 須賀君はあなたじゃない、私を選んだ。 貴方の大好きな須賀君に、貴方の大好きな麻雀の中では、貴方はないのだ。 麻雀という人生の中に占めるにはほんの少しの部分かもしれないけど。 咲じゃない、私があるのだ。 ざまぁみろと、言ってやりたかった。 「須賀君、あれほどしないと言ったのに……。なぜわざわざ悪い待ちを」 和が何か呻いているが、耳に入らない。 ――本当に、いい子。 ――私の大切な子。 ――大好きよ。須賀君 ――私の…… 「違うよ」 はっきりとした咲の声が、控室に響いた。 慌てていた3人も、幸福の中に落ちていた私もその声に反射的に顔を向ける。 私は何か水が差されたかのように不機嫌を隠せずに咲を見た。 「咲さん。違う、とは?」 和が訪ねる。 そうだ、何が違うというのだ。 あれは、私の麻雀。 私が残し、彼が選んでくれたもの。 それの、何が違うというのだ。 そんな私の思考を断ち切るように、咲は微笑み、愛しげにモニタを見て呟いた。 「悪い待ちなんかじゃないよ」 咲はすっと、軽くモニタを撫でた。 その言い方が、ひどく腹が立った。 私の残したものなのだ。 咲にそのように言われる筋合いは…… 「悪い待ちじゃなくて……」 「カンできる待ちを、選んだんだよ」 それは、いつか私が言った言葉。 冷や水をかけられたように私の心が冷たくなっていく。 違う。 そんなはずが、ない。 彼は私の打ち方を、私を選んでくれたのだ。 そこに、咲の姿があるわけがない。 あっては、いけない。 そんなことが、あるはずがない。 歯がガチガチと鳴る。 動揺が隠せない。 それに対して咲は落ち着き払って、慈愛に満ちた目でモニタを見つめていた。 倒れこみそうになりながらも、私もモニタを見つめた。 1発目は空振りで、今からその次の牌をツモるところだった。 酷く、悪い予感があった。 私の足元から全て崩れていくような。 全て終わってしまうような。 そんな予感があった。 モニタの中の須賀君が、ツモを手に取る。 ――やめて。 ――引かないで。 ――そんな、そんなこと、あるわけがない。 ――だから、引かないで。 「カンっ!」 123567999m東西西西 ツモ9m ドラ7s 「嘘……」 和が口をぽかんと開けていた。 優希もまこも呆然としていた。 咲は、それを当たり前かのように微笑みながら見守っていた。 須賀君は震えながらも新ドラをめくった。乗っていない。 そして、須賀君は嶺上牌に手を伸ばしていく。 頭がまた痛くなってくる。 体が震える。 思わず吐きそうになる。 逃げ出したくなる。 ――ありえない。 ――なぜ、なぜ? ――私を選んでくれたんじゃ、ない、の? ――お願い ――私が残したもの、私が残そうとしたもの ――そこまで、そこまでは咲に渡したくない ――そこだけは、私のものなの ――だから、お願い ――お願いだから ――引かないで、須賀君! その時、私は確かに須賀君の『敗北』を願った。 「ツモ。立直、ツモ、混一色。……それと、嶺上開花で3,000-6,000!」 123567m東西西西 カン9999 ツモ東 『終局』 上田 15,200 松本 31,300 京太郎 29,400 須坂 24,100 控え室が歓声に包まれる。 咲が涙を流しながら飛び跳ねている。 優希が近くにいたまこに飛びついて喜んでいる。 まこがそれを受け止めて同じように喜んでいる。 和が何か言いたげだけどそれでも、嬉しそうに笑っている。 そんな4人を私は遠い世界のものを見るように眺めていた。 須賀君は、咲を選んだ。 咲は、私が残そうとしたそれまで奪い去っていった。 不条理な理屈だとは思う。 自分でも混乱していると、どこか冷静な自分もいた。 それでも、その感情は止められなかった。 「嫉妬」という、暗い感情を。 許せない 全て、咲に持ってかれてしまう そんなのは嫌だ あんな、あんな子に あんな子にすべて持って行かれてしまうなんて そんなのは絶対に嫌だ ――してません! ――きょ、京ちゃん優しいから、べ、別に焦らなくていいって ふと、先ほどの咲の言葉を思い出した。 あぁ、まだ まだ、間に合うかもしれない 私の欲しいもの まだ手に入るかもしれない そう、あの子はもともと もともと私の「おもちゃ」だったのだ 咲のじゃない 私のだ 私のものなのだ だから 「渡さない」 ぼそりと言った、私の呟きは控室の喧騒にかき消され、誰の耳にも入ることはなかった。 須賀京太郎は、対局室から全力で控室に戻る道を走っていった。 皆に今すぐにでも伝えたかった。 特に、受験や進路のことで多忙を極めるのに自分のために時間を使い丁寧に指導してくれた久に、一番に報告したかった。 貴方の弟子は何とか勝てたと報告したかった。 「はぁ、はぁ……」 息が切れるが、それすらも幸せだった。 控え室前にたどり着き、扉を勢いよく開けた。 「勝ちました! やりました!」 そう勢いよく叫ぶ。 そんな彼を麻雀部のメンバーが取り囲んだ。 「京ちゃん! すごいよ!」 「やってくれたじぇ京太郎!」 「まったく、また非効率なことを……。まぁ、裏ドラは乗ってなかったですし、あのアガリじゃなければ跳満は届かなかったですし、その、えっと」 「全く、和は素直じゃないのう」 和やかな空間。 喜びを分かち合えることに京太郎はさらなる幸福感を味わっていた。 そして、視界の端に久の姿を捉えた。 「竹井先輩! 勝ちました!」 その声を聴いて、うつむいていた久はゆっくりと顔を上げた。 無表情だった。 その姿に京太郎はどきりとする。 だが、そんな京太郎を気にせず、久は口を開いた。 「おめでとう、須賀君」 にぃ、と今まで見たことのないような笑みを見て、京太郎は何か、ぞくりとする何かを感じた。 だが、その笑みも気が付けばいつもの悪戯を思いついた子供の笑みに変わっており、再度確かめることはできなかった。 「あーあ、残念だったじぇー」 新人戦を終え私たち清澄高校麻雀部一同は帰途についていた。 歩きながら、全国進出を決めたはずの優希がそんな声を漏らす。 「あぁ。ほんの1枚ツモがずれてたら俺が700-1,300アガって逆転だったんだけど」 あの後、須賀君は2回戦に進出し、そこではそこそこ手に恵まれ、危なげなく3回戦に駒を進めた。 3回戦では軽い手をアガった後に1人が飛んである種棚ボタな2着通過。 だが、次の4回戦ではオーラスで2着まで2,000点差状況まで漕ぎ着けたのだが、2着目とのめくり合いに競り負け、そこで敗退が決まった。 「もうちょっとで決勝卓だったのにね。そうすれば京ちゃんも全国にいけたかもしれないのに……」 咲は須賀君以上に残念そうな顔をしている。 それを見た須賀君は苦笑しながら咲の頭を軽くぽん、と叩いた。 「もちろん全国には行きたかったけどな。でも、やれるだけのことはやった。悔いはないさ」 「えぇ。高校で初めて麻雀を覚えてここまで勝ちあがれたんです。立派だと思います」 「総合18位かー。確かに中々のもんだじぇ。あの人数の中ではかなり上のほうだし」 普段厳しい和やよくからかってくる優希の言葉に須賀君は照れたようにそっぽを向いた。 そして何かをごまかすように少し言葉に詰まりながら喋りだす。 「ま、まぁ、せっかくだったら、11位ぐらいにはなりたかったな」 「なんでだじぇ?」 「ほら、今日11月11日だろ? 11位だったらなんか得した感じじゃん?」 「なにそれ」 少し暗い顔をしていた咲だったが、須賀君の言葉にようやく笑みを見せた。 それを見て何かを安心したかのように須賀君は笑った後、ふと真剣な顔を見せた。 「まぁ、皆に比べれば吹けば飛ぶような実績だけどさ。それでも勝てたことが、結構嬉しいんだ」 「うむ。この調子でこれからもっと力をつけていけば、もっといい成績を残せるじゃろう。全国だって、見えてくるかも知れん」 「全国……」 須賀君は何か酷く尊いものを見たかのような口振りでそう呟いた。 「頑張ってね、須賀君」 私はそんな姿の須賀君を見ていたら気がついたら口を開いていた。 「来年になれば、男子部員だって増えてくるかもしれない。そしたら、男子も団体戦に出られるわ」 「そうなると京太郎は男子団体戦の大将じゃな」 私の発言にまこがニヤニヤと笑いながら続いた。 「ちょ、やめてくださいよ」 「何を照れておるんじゃ。男子ではおんしが最上級生になるんじゃぞ? あながちありえない話でもあるまい」 「そうよ、須賀君。それに」 その光景を想像すると、私の心は高鳴った。 「私も見てみたいわ。須賀君が男子を率いて団体戦に挑むところ」 そうなったら応援に行くわよ、と付け足すと須賀君は何か真剣な表情をして、ポツリと呟いた。 「……団体戦かぁ」 須賀君がどこか遠い目をしている。 その気持ちは私にも痛いほど分かった。 私だってずっと同じ思いだったからだ。 「大将じゃなくてもいいから、出てみたいですね」 「そうだね。来年は、男子も女子も一緒に団体戦、出たいね」 そう話しながら、当たり前のように須賀君の隣を歩く咲に軽く苛立つ。 まぁ、今はいい。 今は。 だがその場所を私のものにしてみせる。 そんなことを考えていると秋の冷たい風が強く吹いた。 優希が体をすくませながらコートのポケットに手を入れた。 「うー、寒いじぇ……」 「もう11月ですからね。最近朝も寒くて寒くて」 「あー、わかるわかる。布団から出るの辛いよな」 「京ちゃんのそれはいつもことでしょ」 楽しそうに話している1年生を見ていたまこが何かを思いついたように口を開いた。 「そうじゃな。暖まりがてら、茶でも飲んでいくか?」 まこが指差す先には喫茶店があった。 時間的にはまだ夕方だし、お茶を飲む時間ぐらいはあるだろう。 1年生全員は乗り気なようでまこの言葉に賛成していた。 「ごめんなさい、私はちょっと先に帰らなくちゃいけないから。皆で行ってきて」 だが、私はその誘いを断った。 いろいろ考えたいことも多いし、早く一人になりたかった。 「む、そうか。残念じゃな」 「えぇ。それじゃあ、私は先に失礼するわね」 そう言って一同に手を振る。 それぞれ残念そうに私を見送ってくれる。 そして私は去り際に須賀君のほうをチラリと見た。 須賀君も何か言いたげに名残惜しそうに私を見ている。 本当に、かわいい子だ。 「それじゃあ、また、ね」 私はそう言ってその場を立ち去った。 心の暗い感情を、押し隠したまま。 私はその日の夜、私はベットに横になっていた。 そして、これからどうするかと言うことに思考を巡らせる。 須賀君を、咲から引き離す。 そうするにはどうすればいいか? 話を聞く限り、いわゆる「そういうこと」はまだしていないらしい。 ちょっと意外。 あのエッチな須賀君が手を出していないとは。 確かに咲は奥手だろうが男の子と言うのは「そういうこと」をしたいものではないのか? 私とてそこまで色恋沙汰の経験があるわけではないが、そう言ったものだと聞く。 咲に対して見栄を張っているのか、はたまた男の意地と言うやつなのか。 ともかく2人はまだいわゆる「清いお付き合い」と言う奴なのだろう。 2人の間に決定的な何かは、きっとまだ無い筈だ。 その上で考えられる手段。 「やれる、かしらね。私に」 その手段を考えたとき、思わず口に出た。 ふらりと立ち上がり、クローゼットの扉を開いた。 扉の内側には大きめの鏡が付いており、私の体を映していた。 鏡の中の自分と目が会う。 疲れきった顔だった。 ふと、咲の朗らかな笑顔が思い出された。 それと同時に黒い感情が、私の心を支配していく。 無意識に、私は着ていたシャツのボタンに手をかけた。 「負けて」 呟きながらボタンをはずし、シャツを脱いだ。 それと同じように、履いていたスカートにも手をかける。 「負けてない」 ぱさりと音を立てて床にスカートが落ちた。 鏡に下着姿の自分が映された。 その姿をじっと見つめる。 こうやって自分の姿を見つめ続けた経験など殆どなかった。 ましてや下着姿だ。 どこか、滑稽な感じもした。 それでも、私はその姿を見て、自分に暗示をかけるかのように呟いた。 「私は、負けてない」 和と比べてしまうと霞むだろうけど、胸はそこそこに膨らんでいる。 腰だってくびれている。 お尻もまぁ、いい形をしていると思う。 そんなことを考えて若干優越感を抱いた。 そしてすぐに、自分の惨めさに涙が出そうだった。 でも、仕方ないのだ。 咲になくて、私にあるものはもう、これしかない。 その現実に心が痛くなる。 この数ヶ月、私が彼に残したと思っていたものは、結局咲には勝てなった。 須賀君は、あの状況で咲を選んだ。 そして勝った。 私の打ち方をしたときは勝てなかったのに。 その現実が、咲と私の差を見せ付けられているようで。 私の滑稽さを、惨めさを突きつけられているようで。 それらが 「咲には、渡さない」 私に暗い決意をさせた。 ―――――――――――――――――――― それと同じころ、須賀京太郎は自室で牌譜を眺めていた。 「本当に引けたんだな、俺」 その牌譜は新人戦1回戦の牌譜だった。 和の綺麗な字で書かれたそれは京太郎がオーラスで跳満をツモり逆転2位になったことを表していた。 「……俺、勝てたんだ」 大会が終わって時間が経った今でも、京太郎は喜びに包まれていた。 この数ヶ月ひたすら麻雀に打ち込み、ひたすらに努力を重ねてきた。 無論、あの新人戦に参加した殆どの人間が京太郎と同じように努力してきただろう。 京太郎より長く麻雀に打ち込んできた人間もいただろう。 そんな中でも、京太郎は小さいとは言え勝利を掴むことができた。 京太郎にはコンプレックスがあった。 自分のやっていることなど無駄なのではないか? 自分は皆と同じように勝つことが出来る人間なのだろうか? いつか、麻雀部の皆から弱さを指差され、嘲笑われてしまうのではないか? そんな不安を抱えていた。 でも、勝つことは出来た。 本当に小さいものではあったが、勝つことが出来た。 その事実が嬉しくてたまらなかった。 そして、心の中で決意を固めた。 (うっし、また来週から頑張るか) (大会後だから来週の練習日少なめだけど、自主練だ自主練) (んで、これからも必死に練習して、来年のインターハイは全国を目指して……) そこまで考えたとき、ふと蘇った言葉があった。 ――それでも申し訳ないと思うんだったら、新人戦で勝ってちょうだい―― ――そうすれば、私も報われるわ―― 「そっか、竹井先輩……」 京太郎はインターハイ後、新人戦までの教育は久が受け持つとまこから言われていた。 事実、夏からこの新人戦までマンツーマンといっていいほど、ひたすらに指導を受けてきた。 だが、それは新人戦が終わった今、もう終わりと言うことを理解した。 「馬鹿。これから忙しくなるんだから、無茶言うな」 久は将来に向けて大事な時期でありこれ以上時間を割かせるわけにはいかない。 そう考え心によぎった気持ちを振り払い、頭を振った。 (でも……ちゃんとお礼ぐらいは、言いたいなぁ) 京太郎は大会後、ドタバタしており、久とあまり話ができていなかった。 帰り道でも久は先に帰ってしまい話すチャンスがなかった。 「どうすっかなぁ」 そう、呟いたときだった。 机に置かれた京太郎の携帯が震え始め、ガタガタと音を立てた。 京太郎は携帯を手に取り、液晶画面に目にやった。 「竹井先輩?」 そこには『部長』と表示されていた。 毎回毎回直そうと思うのだが忘れてしまうその登録名を見て首を傾げつつ、電話を取った。 『須賀君? 遅くにごめんなさいね』 「いえ、大丈夫っすよ。まだ起きてますし」 『ありがとう。とりあえず、今日はお疲れ様』 「いえ、こちらこそ応援に来てくれてありがとうございます」 『いいのよ、後輩の晴れ舞台なんだからね』 そこで久は電話の向こうで一呼吸を置き、言った 『本当に、よく頑張ったわね。立派だったわ』 「……あ、ありがとうございます」 久のその言葉、電話越しでも伝わってくるその優しさに満ちた言葉に京太郎は心を弾ませた。 これまでの礼を言うつもりだったのだが、それ以上言葉が出なかった。 『で、私は残念ながら受験に集中しなくちゃいけないから、これからはあまり部に顔を出せなくなるわ』 「はい……」 京太郎自身わかっていたことだが、本人の口からそう言われるとやはり心に来るものがあった。 『あら? 寂しい?』 からかうような口振り。 京太郎は電話の向こうで久がいつもの笑みを浮かべているのを思い浮かべた。 いつものように、軽く返そうとした。 だが、それができなかった。 これまでのことが蘇り、思わずポツリと本音が出た。 「……寂しいです」 『えっ?』 「竹井先輩にはいろいろ教えてもらいました。練習は厳しかったですけど、それでも」 京太郎はこの数か月のことを思い出していた。 毎日毎日麻雀ばかりやっていてろくに遊んでいなかった。 久に振り回されることもしょっちゅうだった。 からかわれることもしょっちゅうだった。 それでも、とても充実した数か月だった。 尊敬する先輩の元、日ごとに自分が強くなるのを感じられるのが楽しかった。 久にたまに褒められるのが嬉しかった。 これほど幸せな時間というものは、そうそうあるものではなかった。 だから、京太郎は素直にこう思った。 「この数ヶ月すごく楽しかったです。だから、それがなくなっちゃうのは、やっぱり寂しいです」 ―――――――――――――――――――― 『先輩?』 電話の向こうで返事を返さない私を心配した須賀君が声をかけてくる。 でも、私は言葉が出なかった。 どうして、どうしてこの子はこうなのだ。 そんなことを言われると期待をしてしまう。 本当は私のことが好きなのではないかと期待をしてしまう。 そこにあるのは私に対する敬意だけだというのに、なぜそんなに夢を見させようとするのだろう。 諦められない。 この子を諦められない。 須賀君は酷い子だ。 でも、そんな子だから私は好きになったのだろう。 だから、渡したくない。 咲には渡したくない。 「なんでもないわ。ちょっとびっくりしちゃっただけ。須賀君がそんな可愛いことを言うなんて」 軽く、笑ってみせる。 電話の向こうで照れているのかちょっとうめき声が聞こえてきた。 「それでなんだけど、最後にひとつだけお願いがあるの」 『お願い、ですか?』 心臓が高鳴り始める。もう引き返せない。 だが、それでも、進むしかない。 自分が欲しいものを手に入れるために。 「えぇ、大したことじゃないんだけどね。須賀君の教育のために私、本やら牌譜やらいろいろ持ち込んだでしょ?」 『あぁ、はい。そうですね』 「それで、部室に置きっぱなしになっている私物を後片付けも兼ねて回収しに行こうと思って。悪いんだけど、手伝ってくれない?」 嘘はついて居ないが、これは当然彼を呼び出す口実だ。 なるべく不自然でないものを考えた。 『いいですよ、それぐらいでしたら。手伝わせてください。』 乗ってきた。 彼の性格上、断られることはまずないだろうと踏んでいたが、安心した。 「ありがとう。早速なんだけど明日、月曜日って大丈夫? 来週は活動日って水曜日だけらしいし、そこを避けて行きたいのよ」 『月曜日ですか? はい、だいじょ……』 そこまで言って須賀君の言葉が止まった。 その時まるで悪戯が見つかりかけている子供のように、心臓が跳ねるのを感じた。 『……あー』 なにやら間抜けな声が聞こえる。 何を悩んでいるのだろう? 『すみません、月曜日には用事がありました。火曜日じゃ駄目ですか?』 ほっと胸をなでおろす。 それと同時に小さな疑念が沸いた。 「月曜日はバイト?」 『いや、その、ちょっと家の用事で早く帰らなくちゃいけなくて』 言葉を濁したその言い方。明らかに何かを隠している。 咲とデートだろうか? 思わず拳を握った。本当のことを問い詰めたくなる。 落ち着け。仮にデートだとしてもあの2人だ。 昨日の今日でどうこうなるものじゃない。 だから、落ち着こう。 「わかったわ。じゃあ、火曜日の放課後に」 『はい。その日は皆用事で居ないはずなんで丁度いいですね。全部済ませちゃいましょう』 「そう、ね」 確かに、丁度いい。 この後まこに電話してその日は他のメンバーを部室に近寄らせないように頼むつもりだったのだ。 大方まこには私の気持ちなんて悟られている。 彼と2人で話がしたいと頼めばきっと協力してくれただろう。 まぁ、ここまでのことを考えているとは想像してないだろうけど。 だが、その必要はなくなった。 本当に、丁度いい。 『うぃっす。じゃあ、火曜日に』 「えぇ、よろしくね。ちゃんと手伝ってくれたご褒美あげるから」 『マジですか!? なんだろ、楽しみだー』 口元に笑みが浮かぶ。 そう、私も楽しみだ。 「ふふ、それじゃあ、おやすみなさい」 『はい、おやすみなさい』 電話を切り、大きく息を吐いた。 もう賽は投げられた。 後は私は私の全てを使ってでも、彼を振り向かせて見せる。 不安はある。 拒絶されないか。 軽蔑されないか。 体に触れられることに対する僅かな怯えもある。 惨めさもある。 だが、不思議な胸の高鳴りもあった。 私が彼の体に触れること。 彼が私の体に触れること。 そのことを想像すると、大きく心臓が鼓動する。 その感情が、心地よかった。 あぁ、やっぱりそうなんだ。 醜い嫉妬もある。 酷く歪んでいるかもしれない。 あまりにも愚かかもしれない。 それでも、彼のことを想うと胸が高鳴って、とても幸せなのだ。 だから、間違いなく―― 私は彼に恋をしているんだ。 それから火曜日までの時間は熱に浮かされたようだった。 学校にも行っているし、議会室にも顔を出したはずなのだが、ほとんど記憶がない。 副会長から何か心配された気もするが、おぼろげだ。 気が付けば、火曜日になっていた。。 帰りのSHRの時間になると、こんな日に限ってダラダラと話す担任を酷くじれったく感じた。 ようやく話が終わり、挨拶が済んで放課後となった。 やってきたのだ。彼との時間が。 胸が高鳴る。 まるで初めてのデートに行く気分だった。 これから私がしようとしていることはそんな綺麗な物ではないのだけれど。 それでも、この胸の高鳴りは本物だ。 あぁ、楽しみだ。 まずは何を話そう。 まずは何をしてみよう。 須賀君の喜ぶことなら何でもしてあげよう。 須賀君の望むことなら何でもしてあげよう。 きっと、そうすれば……。 「ふふっ」 思わず笑みが漏れた。 カバンを片手に立ち上がり旧校舎に向けて歩き出す。 思わずスキップの1つでもしたくなる気分だった。 軽い足取りのまま、歩みを進めた。 385 : ◆CwzTH05pAY [saga]:2013/03/24(日) 04 16 33.55 ID AOdJqAWXo 旧校舎に近づくと、見知った姿があった。 「あっ……」 旧校舎前に須賀君がいた。 携帯を触りながら入り口前に立っている。 私はわずかな緊張感を胸に軽く息を吸った」 「須賀くーん」 手を振ってみる。 その声に気づいた須賀君は顔を上げながらわずかに携帯を操作した後にこちらに手を振り返してくる。 それを見て慌てて駆け寄った。 「どうしたの? 先に行ってればよかったじゃない?」 「いや、先輩もうすぐ来るかなぁ、って思って待ってたんですよ。一緒に行こうと思って」 可愛い子だ。 まこも言っていたように本当に犬みたい。 「ふふ、ありがとう。じゃあ、行きましょっか?」 「はい」 あまり人気のない旧校舎の中を2人並んで歩く。 たったそれだけなのに胸の中が温かくなってくる。 恋とは偉大だ。 その熱に浮かされたまま須賀君に声ををかけてみる。 「手伝ってもらっちゃってごめんね? 部室に元々あったものとごちゃごちゃになってるから整理が大変そうでね」 「あー、なるほど。確かにそれは仕訳がめんどくさそうですね」 そういうと須賀君は何か楽しそうににっこりと笑った。 「でも手伝うぐらいは全然かまいませんよ。それに、ご褒美も貰えるみたいですし」 「あら? しっかり覚えているのね?」 「もちろん! で、なんですかご褒美って?」 「ふふ、いいものよ。楽しみにしてて」 私はそう言って笑った。 そう、私にあげられる最後のものだ。 だから、愛してほしい。 「部長?」 須賀君に声をかけられて我に返る。 気が付けばもう部室の前まで歩いていたようだ。 須賀君が部室の扉を半分開けた状態できょとんとしていた。 「あ、大丈夫よ。行きましょ」 「はい」 そう言って須賀君は先に部室に入った。 まずは、後ろ手に鍵を閉めないとね。 熱に浮かされたような頭のまま、私はそう考えながら須賀君に続いた。 「先輩、お誕生日おめでとうございます!」 部室に入った途端そんな声が聞こえた。 それと同時にパン、と何かがはじけるような音が聞こえる。 そこには須賀君だけじゃない。 まこも、咲も、優希も、和も。麻雀部の全員がいた。 須賀君を除いた全員、手にはクラッカーを持っている。 「……えっ?」 状況が、理解できない。 何が、起こっているんだろう? 何故みんないるのだろう? なに? なんなの? 「どうした久、驚きすぎて言葉もでんか?」 まこが笑いながら話しかけてくる。 思わずきょとんとした顔を向けてしまった。 私の顔を見たまこはどこか訝しげな顔をした。 「……まさかとは思うが、自分の誕生日忘れとったんか?」 「あっ……」 11月13日。 確かに私の誕生日だ。 この数日あまりにもいろいろ考えていたせいだろうか? なぜかその意識がすっぽりと抜けていた。 「えっ? 竹井先輩気づいてなかったんですか? 絶対バレてると思ったんだけどなぁ」 須賀君がちょっと驚いた顔をしている。 つまり、あの時1日引き伸ばしたのは……。 「後から聞いてあきれたじぇ。そんな露骨に自分の誕生日に会う日を合わせればバレるのが当たり前だじぇ」 「い、いや、俺だって電話中にギリギリで思い出して咄嗟だったんだからしょうがないだろ」 「てっきり気づいて乗ってくれてるものだと思ったじょ。意外意外」 優希が須賀君のことをからかいながらつついている。 和がくすくすと笑いながら私に近づいてきた。 「須賀君の企画なんですよ。で、月曜日にみんなで集まっていろいろ考えて」 「この部室も今日の朝早くにみんなで集まってやりました!」 和と咲の言葉に周りを見回すと部室がまるでパーティ会場のように折り紙やらビニール紐やらで飾りつけされている。 ホワイトボードには「お誕生日おめでとうございます」と大きく書かれており、その周りにはいろいろイラストが描かれている。 いつもの麻雀卓は脇によけられており、代わりにテーブルが置かれている。 そしてそのテーブルにはケーキとお菓子が並んでいた。 「さっ、先輩座って座って!」 咲がいまだに混乱している私の手を引いた。 そしてテーブルに備え付けられた椅子に座らされる。 私はそれにされるがままだった。 頭が混乱している。 この状況は一体なんだろう? 何故、こういう状況になっているのだろう。 部室に入る前までの高揚感がどこかに行ってしまった。 その分、抜け殻のようになった私の心はいまだに現状が正しく理解できないでいる。 「ふーむ、こりゃ驚きすぎてネジが飛んでおるな」 まこが私の顔をまじまじと見てから須賀君に向き直った。 「京太郎。いっちょ目の覚めるような挨拶をしたれ」 「えぇ、いきなりですか!?」 「何を言う。もともとおんしが久に礼を言いたいと言い出して始めた会じゃろう。ほれ、さっさと言わんかい」 「マジっすか……」 そういいながら須賀君は私の座る椅子の対面に立った。 そしてポケットから何やら紙を広げた。 私はどうしていいかわからず、それを呆然と見つめていた。 「……あー、なんか改めていうのも恥ずかしいんですけど」 須賀君がそんなことを言うと1年生3人娘からからかいの声やら応援の声が飛ぶ。 須賀君は、大きく息を吸い込んでから、口を開いた。 「竹井先輩。お誕生日おめでとうございます」 「その、誕生日のあいさつとはあまり関係ないかもしれないんですけど、この場を借りてお礼を言わせてください」 「竹井先輩、本当に、今までありがとうございました」 須賀君はそこまで言って頭を下げた。 そして再び顔を起こして、言葉を続けた。 「最初は初心者の男一人で正直不安でした。やってけるかって」 「けど、先輩は皆との練習の合間を縫って、ネト麻しながらいろいろ教えてくれました」 「俺、それがすごくうれしかったです。先輩に見捨てられてないんだって。ちゃんと、見てもらえるんだって」 その言葉に心がずきりと痛んだ。 違う。 本当は、本当はあなたを利用しようとしていただけ。 辞められると困るから適当に折を見て声をかけていただけ。 貴方にうまくなってほしいとかはその時は考えてなかった。 「だから、練習でも雑用でも、頑張れました」 「先輩が勝ってくれるなら、って思えば辛くなかったです」 やめて。 私はその気持ちを利用することしか考えていなかった。 その気持ちに報いるとか、そんなことその時は全然考えていなかった。 「本当にそれが嬉しくて……。だから、夏の大会の時、俺がポカしたとき見捨てられるんじゃないかって、不安でした」 「先輩に呆れられて、見込みがないとか思われたらどうしようかと思うと、不安でした」 私はその時ようやく自分の愚かさに気づいたころだった。 貴方がそんな不安を抱えていた何で思いもしなかった。 「でも……」 「でも、先輩は俺みたいなやつのためにいろいろ考えていてくれました」 違う。 それも、違う。 福路さんに言われてようやくたどり着いたこと。 きっと彼女に言われなきゃ有耶無耶にしてあなたのことを忘れようとしていた。 「練習プランとか、バイトとか、テストとか、本当に」 須賀君の眼が、潤んでいる。 心がざわざわと騒ぎ出した。 「本当にいろいろ考えててくれて、受験とかいろいろあるのに、俺の、俺のため、ために」 ぐすっと鼻をすする音が須賀君から聞こえる。 心が痛い。 酷く痛い。 「俺のためにたくさんたくさん時間割いてくれて。申し訳ないって思ったんですけど、それ以上に嬉しくて」 「それに、先輩、俺が勝ってくれればそれが嬉しいって、言ってくれて」 違う。 それは須賀君が私に言ってくれたこと。 私はそれを、そのまま返しただけ。 それに、私は、私はあなたが負けることを、祈って……。 「だから、一生懸命、頑張りました。全国には行けなかったけど……」 「勝てました。先輩の、おかげです。先輩の指導を無駄にせずに済みました」 「俺が、ここまでやってこれたのは先輩のおかげです」 ふと須賀君を見ると、ぽろりと涙が一筋零れていた。 胸が締め付けられる。 何かが、私の心を蝕んでいくのを感じていた。 私は、今日この日彼に何をしてでも奪い取る気でいた。 その決意を固めてきたはずだった。 だが、その決意に何かがジワリとしみこんでくるのを感じた。 須賀君は目元の涙を拭っている。 後ろでほかのメンバーと並んで聞いている咲が小さく頑張って、と声をかけている。 優希もそれに乗って小さくしっかりしろ、と言っている。 須賀君はそれを受けて大きく息を吸った。 「先輩は、酷い人です」 その言葉に心臓が激しく跳ねた。 「悪戯好きで」 「人のことをからかうし」 「悪巧みばっかりするし」 「突拍子もないこと言って人を驚かせるし」 須賀君はそこで、涙を拭うのを諦めたようだ。 ぽろぽろと、次から次へと零れ落ちている。 「でも」 鼻を大きくすすって、須賀君は必死に言葉を紡いでいく 「それ以上に部のために一生懸命だし」 違う。私の目的のためだ。 「皆のためにも一生懸命だし」 違う。それも結局は私の目的のためなのだ。 「何だかんだでフォローも忘れないし」 違う。ただ、部の空気を壊さないように取り繕っていただけだ。 「俺みたいなやつの面倒を見てくれる後輩思いだし」 違う、違うの。 だかから、それは……。 「だから、だから、俺……俺……」 聞きたくない。 それ以上、聞きたくない。 お願い、言わないで。 「俺、先輩の後輩でよかった」 「先輩の下で麻雀がやれて、本当に楽しかったです」 「先輩の後輩でいれて本当に、よかったです」 「尊敬する人に教えてもらって、幸せでした」 「特にこの数か月、つきっきりでいろいろ教えてもらって」 「本当に、本当に嬉しかったです」 須賀君の顔はひどいことになっている。 涙で目が真っ赤だ。 鼻水だって垂れている。 それでも、その顔から目を逸らせない。 「これからも、頑張ります」 「もっともっと頑張って、来年は全国を目指します」 「先輩みたいにかっこいい打ち方はできないかもしれないですけど」 「先輩みたいに強く打てるかどうかはわからないけど」 「先輩が俺に残してくれたことを忘れずに、闘っていきます」 「だから、先輩も頑張ってください」 「先輩のファン第1号として、応援してます」 「本当に、その、本当に……」 須賀君は手に持っていた紙をおろし、直立不動の体制を取った。 そして倒れてしまうんじゃないか、って思う勢いで頭を下げて、叫んだ。 「今までありがとうございました!」 咲たちが拍手をしている。 他のメンバーももらい泣きをしているようだ。 「なかなかいい挨拶じゃったぞ、京太郎」 涙を拭うためにはずしていた眼鏡をかけながらまだ頭を下げている須賀君の背中を軽く叩いた。 「誕生日のあいさつかと言われるとちと微妙じゃが。久、どうじゃ……?」 まこの言葉がしりすぼみになっていく。 私の顔を見て驚いているようだ。 そっと、自分の頬に指を当ててみる。 濡れていた。 まぁ、当り前だろう。 私の眼からも涙が零れていた。 本当に、愚かな子だ。 私の本質を何もわかってない。 私の性質なんて何も理解してない。 自分が利用されていたなんて欠片も思っていない。 あの子の中では私はとてつもなくいい先輩なのだろう。 見る目がない、本当に見る目がない。 馬鹿だ。 本当に、馬鹿な子だ。 あぁ、でもやっぱり、違う。 結局、私のような女に引っかからなかったのだ。 やっぱり見る目があるのか。 ほら、咲も貰い泣きが過ぎて顔が酷いことになってる。 お似合いだ。 人のために泣けるこ同志、お似合いじゃないか。 でも、奪い取ってやろうと思ったのに。 その場所を奪い取ってやろうと思ったのに。 でも でも、それは 須賀君にとって大切な「尊敬する先輩である竹井久」を壊してしまう。 そうなったら須賀君はどうなるだろう。 私の好きだった須賀君で居てくれるだろうか。 考えるまでもない。 そんなわけが、ない。 そんなことがあるわけがないのだ。 私が好きだった須賀君は 単純で エッチで 子供っぽいけど それでもひたむきで まっすぐで 努力家で 人のために力を尽くせる 本当に、いい子。 私が咲から奪い取ったところできっと須賀君はそのことで苦しむことになる。 きっと笑うこともできなくなってしまう。 苦しんで苦しんで、きっと彼は笑えなくなってしまう。 何もかも嫌になってしまうかもしれない。 そんな子なのだ。 ちょっと考えればわかることだった。 でも、ここ数日の私はそんな単純なことを考えられなかった。 ただひたすら、自分のことしか考えていなかった。 自分が隣に立つことしか考えていなくて、そのことで彼がどうなるのか、考えていなかった。 「あぁ……」 最初から、出る幕などなかったのだ。 全てが遅かったのだ。 何もかも遅かったのだ。 ――部長、俺、頑張ります コンビニでああ言ってくれた時、何故こう言ってくれたのかをもう少し考えればよかった。 もしかして、須賀君って私のことが好きなの? などとおめでたい想像でもしておけばよかった。 よくある少女漫画の主人公のように胸をときめかせていればよかった。 そうすれば、彼のことをもっと早く見ることができた。 ――部長、勝ってくださいね インターハイ前の部室でそう言ってくれた時も、もう少し考えればよかった。 彼がどれほど尽くしてくれ、どれほど私のことを想っているのかを理解しようとすればよかった。 そうすれば彼を「おもちゃ」などと思わず、一人の人間として向き合えたのかもしれない。 彼が負けた後、もう少し落ち着いて言葉がかけられたかもしれない。 あれが、最後のチャンスだったんだ。 でも、私はそのチャンスをすべて捨ててしまった。 全て、自分の意志で。 そこまで考えて、私は顔に手を当てた。 涙が止めどもなく溢れ出てくる。 「あぁ、あああああああああ」 私は、声を上げて泣いた。 手の隙間から涙が零れ落ちるほどに。 私の背中を誰かが撫でてくる。 恐らくまこだろうが、それでも私の涙は止まらなかった。 失ってしまった。 欲しかったものがどうしても手に入らないことに気づいてしまった。 でも、それはすべて自分の蒔いた種だった。 誰のせいでもない。 手に入れようと思えば、手に入れられたかもしれない。 もっと違う未来があったのかもしれない。 だけど、私は失ってしまった。 欲しいものは目の前にあるのに、手に入れられないと理解してしまった。 心の中のぐちゃぐちゃな感情に任せて、私は泣いた。 後悔だろうか。 やるせなさだろうか。 失恋の痛みだろうか。 それらすべてだろうか? 私の涙はしばらく止まらなかった。 悪女を気取って、人を手玉に取る策士を気取って、気付けば全てを棒に振っていた。 だけど、すでに人のものになった彼を奪い取ることも、もうできなかった。 彼の信頼を壊すこと。 彼の笑顔を壊すこと。 彼を『彼』としているそれを壊すこと。 そんなことは出来なかった。 そう、私は悪女でも何でもない。 全部失った後で気づき、無いものねだりをしようとしても、彼を傷つけることを恐れてできない。 ただ中途半端な、ひたすらに愚かな女だった。 ―――――――――――――――――――― ―――――――――― ――――― 今でも鮮明に思い出せる、彼の心に焼きついたものがあった。 『手牌』 3334m345678s345p ドラ3m タンピンドラ3。高目なら三色のオマケつきだった。 まだ役もおぼつかない当時の彼でもかなりの大物手であることは理解できた。 だが同時に、何故立直をしないんだろう、と首をかしげていた。 そして数巡ダマで回してからだった。 『手牌』 3334m345678s345p ドラ3m ツモ東 場に1枚切れの東。 彼から見れば即ツモ切りのどうとでもないものだった。 だが、彼女は迷いない手つきで牌を抜き、場に打ち出して宣言した。 ――リーチ 『手牌』 3334m345678s345p ドラ3m ツモ東 打4m ようやく基本的な打ち筋というものを理解し始めていた彼にとってそれは衝撃の一打だった。 役も、待ちも、点数もすべて台無しにする1打。 意図が読めなかった。 跳満をツモればトップ逆転の状況で、その条件を満たした手を捨てる。 彼は呆然とその手を見つめていたが、変化はすぐに訪れた。 彼女のツモがふわりと宙を舞い、パシリと卓に叩きつけられた。 ――ツモッ! 『手牌』 333m345678s345p東 ドラ3m ツモ東 ――立直一発ツモドラ3。裏ドラは見ずとも逆転ね。 そう言って彼女は後ろを振り返った。 そして、手を眺めていた彼に向けて悪戯っぽい笑みを浮かべてVサインをした。 ありえない一打だった。 たまたまだと切り捨てることもできた。 それでも彼はそれに心惹かれ、それは心に深く刻み込まれた。 恐らく、一生忘れることはないだろう。 これは、彼の麻雀の原点。 その記憶だった。 ―――――――――――――――――――― ―――――――――― ――――― 「先輩、探しましたよ……」 京太郎は息を切らせながら部室に駆け込んだ。 そして部室の窓からボーっと外を眺めている久に声をかける。 「あら? 須賀君、どうしたの?」 「どうしたの、じゃないですよ。卒業式後は校門のところで待ち合わせって言ったじゃないですか」 「ごめんね。最後にちょっとここに寄り道したかったから」 卒業式後、麻雀部一同で集まって写真を撮ることになっていた。 だが、久がなかなか現れず、電話にも出なかったため京太郎がこうやって走り回る羽目となった。 文句の1つも言おうと思っていた京太郎だが、それを聞いて何も言えなくなり、体を休めるため無言で椅子に座った。 それを見て久も京太郎の対面に座った。 「……そういえば先輩、一人暮らし始めるんでしたっけ?」 「えぇ。やっぱり通うのに3時間近くかかっちゃうのは少し大変だからね」 「そっかぁ。ここから結構遠いんですよね……」 「何言ってるの。遠いとは言っても同じ長野県内じゃない。落ち着いたらみんなで遊びに来てね」 「うっす」 とは言え、以前のようには会えなくなる。 麻雀を教えてもらうことができなくなる。 からかわれたりすることもなくなってしまう。 そう考えると京太郎の酷く寂しい気持ちに包まれた。 当たり前だったものがなくなるというのがこれ程の悲しいことだとは想像をしてなかった。 「また遊びに来るから。ちゃんとインターハイも応援に行くわ。だから、頑張ってね」 「はい……」 まるで聞き分けのない子供を諭すように久は京太郎の頭を撫でた。 それを受けてようやく京太郎は久に笑みを見せた。 「よろしい。全く、手のかかる教え子ね」 「うっ、すみません」 くすくすと笑う久にばつの悪そうな顔をする京太郎。 すると、久は何かを思い立ったかのように、口を開いた。 「須賀君、ちょっと聞きたいことがあるんだけどいいかしら?」 「何ですか?」 京太郎は軽く返事を返すが、久は酷く緊張した様子で口を開いた。 「新人戦1回戦のこと、覚えてる?」 「えっ? それはもちろん」 突然の問いに面食らいつつもはっきりと頷く京太郎。 初勝利の牌譜はもう何度も眺めた。 苦しいときも、その牌譜を見て自分の支えとして頑張った。 忘れるはずがなかった。 「そう、だったらあのオーラスで……何故東単騎でリーチしたのかしら? 直撃狙いだったわよね?」 「はい。2着目から何としても打ち取るって考えてました」 「じゃあ、何故東単騎のリーチだったのかしら? 東単騎待ちはまだわかるけど、リーチの必要はないわよね」 「あぁ、それは……」 京太郎は眼を閉じてあの時のことを思い出した。 苦しい状況だった。 ツモでは裏期待になってしまう状況。 不安だったため直撃狙いとしたが、打ち取れる自信はあまりなかった。 だが、次巡で東を引いてきたとき、そう、電流が走った。 「以前、県予選で咲が多面張を捨てて単騎待ちに受けたことがありましたよね?」 「えぇ……」 何処か久は寂しそうな顔をしたが、それに気づかず京太郎は続けた。 「東単騎はカン出来る待ちだった。なんて言うかそれをあの時に思い出したんです」 「やっぱり、そうだったのね」 久は苦笑を浮かべて、椅子にもたれかかった。 何かひどく疲れたかのように。 だが、京太郎は首を振った。 「でも、それだけじゃないんです」 「えっ?」 思いもがけない京太郎の言葉に久の口から驚きの声が漏れた。 「先輩。先輩だったらあの状況だったらどうしてました?」 「えっ? わ、私だったらやっぱり東単騎でリーチを打つかしら」 「やっぱり、そうですよね。だから……」 突然の問いかけに戸惑いながらもそう答えると京太郎は嬉しそうに、満足そうに笑った。 「咲と先輩。2人それぞれ目指しているものは別かもしれないですけど」 「ただ……その、俺の好きな人と憧れている人が選ぶであろう牌が……」 「選ぶその牌が同じだろうって、気づいたんです」 「セオリーとか、そういうものを無視した一打っていうのはわかっていたんです」 「インターハイで先輩に怒られたことを忘れたわけじゃないんです」 「だけど、その……」 「それに気づいちゃって、どうしても東単騎に受けてみたくなったんです」 「咲のように嶺上から必要牌を持ってくることはできないですし、部長のように悪待ちを引けるわけでもないですけど」 「俺の好きな人と、憧れている人が選ぶ待ち。それがその」 「すごい最強の待ちに見えて。この待ちだったら、勝てそうな気がしたんです」 「2人の力があれば、勝てそうな気がして、東単騎を選んだんです」 「結果論かもしれませんけど、引くことができて勝つことができました」 「俺、本当に嬉しかったんです。勝つことができたこともそうですけど……」 「その、えっと、あー……俺にとって大切な、大切なモノの待ちでアガることができて、それがすごく嬉しかったんです」 「お、俺何言ってるんすかね。あーはずかしい……」 目の前で須賀君が照れながら笑っている。 だけど私は笑うことができず、涙をこらえることに必死だった。 ずっと聞きたかったことだった。 本当に彼の中にもう私はないのか。 咲の言うとおり、彼はあの時咲を選んだのか。 本当に、そう考えて東単騎のリーチを選んだのか。 未練がましいかもしれなかったけど、聞きたかった。 でも、聞くのが怖くて怖くて卒業式までもつれ込んでしまったけど。 でも、聞けて良かった。 残っていた。 彼の中に、私がやっぱり残っていたのだ。 咲だけじゃなくて、私がある。 残せていたんだ。 奪われてなんていなかった。 須賀君はそれを大切にしていてくれた。 その言葉が聞けたことが、本当にうれしかった。 残念だったわね、咲。 やられっぱなしには、ならなかったみたい。 「そ……う……」 目頭が熱くなる中、須賀君に必死に返事をする。 駄目だ。 泣いては駄目だ。 泣いて縋り付いたところで、私の欲しいものは手に入らないのだ。 もう、全て遅かったのだ。 だからせめて、最後まで彼の大切な「竹井久」を守ろう。 さぁ、須賀君をからかってやろう。 慌てる彼を見て笑ってやろう。 ふてぶてしく笑おう。 「ずいぶんクサいわね、須賀君」 「勘弁してください。今すごく逃げ出したい気分です」 「ふふ、冗談よ。まぁ、でも、嬉しかったわ。だから」 私はポケットに手を入れた。 何時も入れているアレがあるはず。 「ご褒美、あげる」 「えっ?」 「ドタバタで部室の片付けのご褒美もあげてなかったしね。頑張った須賀君に先輩からのご褒美です。ほら、手を出して」 「はっ、はい」 私の声に咄嗟に須賀君は手を出した。 本当に犬みたいだ。 可笑しさに笑いつつも、私は彼の手にそれを置いた。 「……ヘアゴム?」 「そう。私が中学から高校までで大事な試合の時に使ってたやつよ」 「えっ!?」 「願掛けってほどでもないけどそれで髪を結っていた試合はいつもいい成績を残せたわ。きっとご利益あるわよ」 「受け取れませんよ、そんな大切なもの!」 須賀君は慌てて私に手を差し出し突き返そうとした。 だけど私はその手を優しく握り、押し返した。 「いいの。ほら、もうひとつあるし」 私はポケットからもうひとつのヘアゴムを取り出して笑った。 それでも須賀君は納得がいかなそうだった。 私は佇まいを直して、須賀君に向き直った。 「ねぇ、須賀君。須賀君はこれから厳しい戦いが待ってると思う。でも、私はもう今までのように須賀君に何かを教えるのは難しいわ」 特に異質な能力があるわけでもない須賀君はこれから苦しむことになるかもしれない。 その差に絶望してしまうかもしれない。 でも、私はもう今までのように力になることはできない。 私はもう別の道を歩き始めなければならない。 「もう私にはほんの小さなゲン担ぎぐらいしかできないけど……須賀君の力にならせて。お願い」 そう、せめて彼の愛する先輩として、須賀君の力になりたい。 私の最後の願いだった。 「……わかりました。ありがとうございます」 須賀君は私の言葉にようやく納得してくれたようだ。 顔を伏せて押し殺したように返事をする。 私は受け取ってくれたことにほっと胸をなでおろした。 「ふふ、ほら。折角だから着けてあげる」 私は須賀君の手からヘアゴムを取り髪に手を伸ばした。 さらりとした感触に少し胸が高鳴る。 須賀君は驚きの表情を見せながらもされるがままだった。 「俺、そこまで髪長くないですけど」 「大丈夫大丈夫。前髪をちょんまげにするぐらいだったら……ほらできた」 前髪を上げた形でちょんと結えられた須賀君は何やらかわいらしかった。 須賀君が首を振ると結えられた髪が小さく揺れて思わず笑みがこぼれる。 「な、なんか変な感じっすね」 「似合ってる似合ってる。可愛いわよ」 「可愛いって褒められてもまったく嬉しくないですね……」 ふと、彼との距離が近くなっていることに気が付いた。 当然だ。髪を結うには近づかなければならない。 彼の顔が、近い。 心臓が高鳴った。 ――もう手に払いらないものなのに。 ――あぁ、でも ――本当に ――本当にこれが ――これが、最後だから ――許して、ほしい 頭の中が真っ白になっていく。 何も、何も考えられない。 だから、その行動はほとんど無意識だった。 「あと、これはおまけ」 私はそう言って少し背伸びをして 「せんぱ……い?」 彼の頬に、軽くキスをした。 心臓が破裂してしまうのではないかと思うぐらい鼓動していた。 顔が赤くなっていないかどうか不安だった。 あぁ、ほら、彼も呆然としている。 いけないいけない。 思わず、あんなことをしてしまった。 ほら、いつも通りに。 最後まで、いつも通りに。 まずは笑おう。 「ふふふ、びっくりした?」 「えっ、あっ、うっ?」 須賀君がうろたえている。 あぁ、本当にいい表情をする。 須賀君をからかうのは、これがあるから楽しいのだ。 「咲とケンカしたときは遊びにいらっしゃい。ちゃーんと慰めてあげるわよ」 にやりと笑って私は踵を返す。 部室の扉を開けて廊下に一歩足を運ぶ。 そして駆け出す直前に私は振り返った。 相変わらず、須賀君は呆然としている。 「何だったら須賀君の大好きなエッチなことでも、ね」 「えっ、え?」 「ほら、先に行ってるわよ」 そう言って私は駆け出した。 廊下を走る。 ただ、走る。 少しすると慌てて追いかけてきたのか後ろからも走る音が聞こえた。 「ちょ、先輩待って」 「いやーよ、今捕まったら須賀君酷いことされちゃうわ」 そう、追いつかれるわけにはいかない。 なぜか零れてしまった涙が見られてしまう。 それだけは、駄目なのだ。 私は走りを緩めることもなく旧校舎の廊下を走り続けた。 すると私を追いかける須賀君は私の言葉に焦れたように叫んだ。 「あーもう! この悪女!」 須賀君の口から洩れたその言葉に思わず心の中で苦笑した。 私は悪女でも何でもない。 ただの愚かな女だ。 ギリギリで踏みとどまれたけど、須賀君の大切なものを壊そうとした愚かな女だ。 なのに須賀君からそう言われることが何かおかしかった。 走りながら、涙を拭う。 早く笑わなければいけない。 もう、この感情は終わりにしなければならない。 私の恋は実らなかった。 全て遅かったのだ。 全て終わったことなのだ。 だから、泣くのも終わりにしなければならない。 私は新しい道を歩まなくてはいけないのだ。 だから…… ――さようなら、須賀君 ――本当に大好きだった 私は旧校舎を出て、ほころび始めた桜の木の下で、自分の恋に別れを告げた。 完!
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特別編 ふたりの日記 ※本編とは完全に別のものです。別の世界線とかそういうのです side京太郎 4月×日 麻雀部に入部した 入学式の時に見た、あの美人、原村の胸に惹かれて入部しちまったぜ 麻雀なんてルールも知らないけど、これから覚えていけばいいか よし、これから麻雀もそれなりに頑張っていこう! 何より!胸のために!! side和 4月×日 麻雀部に入部しました 先輩は2人、優希と一緒に入部しましたが…… 同じ日に入部した男子、須賀くんはなんなんでしょうね 麻雀のルールも知らないし……なにより私の胸ばかり見ていました 男子ってそればっかりなんでしょうかね side京太郎 5月○日 最近和は咲とよく話してばっかりだ 俺は麻雀のルールと役こそ覚えたけど……全然勝てない 他の部員とレベルが違いすぎるからネト麻してる 和は教えてくれるけど……あの胸のせいで集中なんてできねぇ! そのたび、和に呆れたような目で見られる。その胸が悪いんだよ!! side和 5月○日 最近は須賀くんが連れて来てくれた咲さんが入部してくれたおかげで、前より楽しくやれてます メンバーも5人揃って、本格的に大会も見えてきました でも、そのせいで初心者の須賀くんを放置してしまいがちなのが少々申し訳ないです 部長も気にかけてか、ネト麻のたびに教えてたりしているので私も教えていますが…… 明らかに集中していません。それどころかまた胸ばかり見ています。もう少し真面目にやってほしいです side京太郎 6月△日 麻雀部が団体戦で優勝して以来、みんな全国のために頑張っている 全国制覇っていうの、みんな本気なんだなー 俺ももうちょい大会で頑張れば……いや、今更言っても仕方ないか これからは部のために雑用を、そして自分のためにもっと麻雀を頑張ろう みんなが本気で頑張ってる中、俺だけずっと気楽にやってる訳にはいかないしな side和 6月△日 団体戦優勝、でもこれからです 全国で優勝するため、もっともっと頑張らないと みんな、練習に熱が入っています そのせいか、以前より須賀くんに雑用を押し付けてしまったり、同じ1年生なのに少し申し訳ないですね 今度、何かお礼でも言うべきでしょうか side京太郎 7月□日 今日から4校合同合宿、俺は無論留守番。まー、女子ばっかだししゃーないわ みんなそれぞれメッセージを残していってくれた。ただし部長、あんたは無いわ 和なんかは目指せ上級卓とか、少しは気にかけてくれてるみたいで少し嬉しい みんなは居ないけど、みんな頑張ってるんだし、俺だってやってやる! 目指せ上級卓だ!! side和 7月□日 今日から4校合同合宿、大会で打った人達とですが、また打てるのはすごくいいです 全国で優勝するため、この合宿でさらにステップアップしたいですね それにしても……今更ですが、須賀くんを置いてきたことに少し罪悪感がありますね 女子ばかりなので、一緒に来る方が色々と問題はありそうですが……準備等は手伝ってもらってこの扱いは…… 一応メッセージだけは残しましたし、須賀くんも頑張っているでしょう。でも部長、あのメッセージは流石に無いです side京太郎 8月●日 やったあああああ!!全国制覇だあああああ!! マジですげーよみんな!! 本当に全国制覇しちまうなんて! ……俺も、目指してみるかな もっと、もっと、今以上に頑張ろう side和 8月●日 ついに!ついに全国制覇できました!! 父も見てくれていたみたいで、電話で転校は無しということが決まりました! これで清澄にいることができます!! 優希に咲さん、染谷先輩に竹井部長、それに須賀くん みんなと一緒にいれることがとても嬉しいです side京太郎 9月◇日 最近麻雀が楽しい いや、元々麻雀が面白そうで、実際楽しかったから入部したんだけど、最近は今まで以上に楽しい みんな、夏までまともに指導できなかったからって、しっかり教えてくれるおかげか、自分でも分かるくらい上達している そりゃまだみんなには勝てないけど、この調子でドンドンいくぜ! そして、俺も全国を目指す!! side和 9月◇日 最近はみんなで須賀くんの指導をしています 今までできなかった分、しっかり教えています その甲斐あってか、最近の須賀くんはドンドン上達していってます 何より楽しそうに麻雀を打っていて、その顔につい目がいってしまいます そういえば、須賀くん、最近は以前より胸を見なくなりました。夏の大会から何か変化があったのでしょうか side京太郎 10月▽日 今日は和の誕生日だったので、みんなでお祝いした 俺はハギヨシさんに教わり、エトペンをモチーフにした手編みのマフラーと手袋をプレゼントした 思っていた以上に和は喜んでくれたようで、良かった 最近は大会が近いこともあり、自分も大会に出るのに俺の指導ばかりしてくれたし、これくらい当然だ 秋の大会、俺だってやってやるぜ!! side和 10月▽日 今日は私の誕生日で、みんながお祝いしてくれました みんなからプレゼントを頂きましたが、他の方には悪いと思いますが、須賀くんのエトペンのマフラーと手袋が特に嬉しかったです どこで買ったのかと思ったら、手編みだというのが更に嬉しかったです 普段指導してくれるから、とか言ってましたけど、夏までできてなかったことをやっているだけなのに、この人は…… ありがとうございます、須賀くん。秋の大会、私も頑張りますけど、須賀くんの応援もしてます side京太郎 11月■日 最近和がよく教えてくれる 麻雀だけでなく、勉強まで分かりやすく教えてくれるからありがたい 大会の結果が残念だったからもっと麻雀もやりたいが、このまま成績がアレなのも駄目だ、ということらしい 今思えば最初会った時に比べてかなり態度も柔らかくなったなー うん、仲良くなれてよかった side和 11月■日 最近は須賀くんに麻雀以外に勉強も教えたりしています 麻雀に頑張っていたからといっても、あの成績は……見たのは偶然ですけど、ちょっと危機感を持って欲しいです 大会の結果から、麻雀を頑張りたいのは分かりますが、学生の本分は勉強ですよ須賀くん 最近は胸をそんな露骨に見ることも……無くなりはしませんが、減ってはいます 以前より優しい……いや、初めて会った時も結構優しかったですし、顔?顔つきは良くなって……いえ、そもそも顔も悪くは…… って、何を書いているんですか私は!!須賀くんのことばっかり…… side京太郎 12月◎日 今日はクリスマス、という訳で麻雀部でクリスマスパーティーだ 料理やケーキはみんなで作った。優希はタコス以外戦力外だったが それからプレゼント交換をしたが……和のエトペンぬいぐるみが当たっちまった せっかくだから持って帰ったけどな。ま、悪いものじゃないしな 和みたいに抱いて打ってみるか side和 12月◎日 今日はクリスマス、なので麻雀部でクリスマスパーティーをしました 準備からみんなでやって、楽しかったです それからプレゼント交換をしましたが……須賀くんの用意してくれた、飾るタイプの指輪でした 何気にこういうセンスもいいですね。とても綺麗で、いいものです 須賀くんからのプレゼントですし、大切にしましょう side京太郎 1月☆日 新年あけましておめっとさん 今日はみんなで初詣に出掛けた 和は着物を着ていて似合っていた。さすが和、すっげー綺麗だった お参りを済ませ、おみくじを引いた。結果は中吉。それなりにいいこと、いいできごとあり 咲が引いてた大吉や、優希が引いてた凶に比べたらインパクトは薄いが、まぁ悪くはないか side和 1月☆日 新年あけましておめでとうございます 今日はみんなで初詣に出掛けました せっかくだからと母が着物を着付けてくれました。みんな、須賀くんからも綺麗だ、似合うと言われて嬉しかったです お参りを済ませた後、おみくじを引きました。結果は小吉でした。恋愛、相手が鈍い、頑張れ。ってこれ本当におみくじで書くことでしょうか 恋愛って……相手なんていませんし、仲の良い男の人だって須賀くんくらいなのに、なんでしょうね side京太郎 2月▲日 今日はバレンタイン、という訳でチョコを貰って、そしてあげた。逆チョコって奴だ 最近は料理だけじゃなくお菓子も作れるようになったし、渡した時みんな喜んでくれた ただし優希、お前のタコスのチョコかけだけは許さん そういや和がやけに凝ったチョコをくれたな。しかも渡す時なんか恥ずかしがってたし チョコが失敗だったような感じもないし、なんだったんだろうな side和 2月▲日 今日はバレンタイン、普段のお礼も兼ねたみんなと須賀くんにチョコを作りましたが、須賀くんに逆チョコと言われて貰ってしまいました 麻雀部の誰よりも凝ってて美味しいチョコだったのは、女子として危機感を抱くべきでしょうか それにしても、作ってる時もやけに須賀くんの顔ばかり思い出したり、渡す時も恥ずかしくなってしまったり、なんでしょうか みんなに話すとやけに優しい目をされましたし……分かりません こうして日記を書いていても須賀くんのことばかり書いてしまっています。私、どうしてしまったんでしょう side京太郎 3月◆日 今日は卒業式だった。竹井先輩が卒業して、少し寂しくなるな そう思っていたが、なんかよく知らない3年生に呼び出されて告白された とりあえず知らないからと断ったが、友達からと押され、つい連絡先を交換してしまった その後これからよろしくとか言ってその3年生は帰っていった。が、その直後、物音がして振り返ると和がいた 見ていたのかと聞こうとしたが、和は走ってどこかへ行ってしまった なんか勘違いしたか?明日にでも誤解は解いておこう side和 3月◆日 今日は、卒業式でした 本来なら竹井先輩の卒業をお祝いしなければいけないのですが…… 式が終わった後、須賀くんの姿が無いので探していたら……見知らぬ3年生に告白されている須賀くんを見つけました 話の内容までは聞こえませんでしたが、その3年生の表情はまさに恋する乙女という感じで……それを見て、私はすごく胸が痛くなりました そのまま須賀くんが連絡先を交換するところまで見てしまい、どうしようかと悩んでいる時、須賀くんに見つかってしまいました 私はたまらなくなって、そこから逃げ出してしまいましたけど……どうして今も胸がこんなに痛いのでしょう 私……まさか須賀くんのことが…… 京太郎「……まさかこの時こんな勘違いしてたなんてな」 和「わ、悪いですか!?この時は、色々と余裕が無かったんです!」 京太郎「悪かないけど……それからの行動がなぁ……こっちの話も聞かないで無視とか、ちょっとへこんだんだぞ?」 和「それは……悪いと思ってますけど、京太郎くんが鈍すぎるのも悪いんですよ!?」 和「ほら!その、我ながらこんなに分かりやすいのに、どうして私の気持ちに気付かなかったんですか!?」 京太郎「それを和が言うか!?日記見る限り、3月まで自分でも気付いてなったみたいだし、最初はあんな冷たい態度だったのに!?」 和「胸ばかり見てたからです!」 京太郎「う……ま、まぁいいだろ!こうして今は付き合えてるんだし!」 和「全く……高校の時何を考えていたか知りたい、なんて言うから昔の日記を出したのに」 京太郎「悪かったって。でも、和は出会った時から可愛かったってことが分かってよかったよ」 和「なっ……ほんとうに調子がいい」 京太郎「いや、昨日の夜も可愛かったかな」 和「やっぱり最低です!」 和「……罰として、今夜も付き合ってくださいね?」 京太郎「……あぁ、喜んで」
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1343748951/ 1 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 00 35 51.69 ID 2/2/1QCto 前スレ 【咲SS】 京太郎「岩手に引っ越すことになった」 咲「その3」 【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1343567114/ ・このスレは咲-saki-の空気雑用こと須賀京太郎を主人公にした安価SSスレです。空気って生きてく上で必須なものだから…(震え声) ・スレタイにあるように、舞台は岩手の宮守高校麻雀部です。このスレでは共学。 ・ぶっちゃけこの板の某やきうスレに影響を受けまくってます。イッチが怒ってなくて良かったよー SSWiki http //ss.vip2ch.com/jmp/1343748951 2 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[] 投稿日:2012/08/01(水) 00 36 44.40 ID 2/2/1QCto ・主要なパラメーターに「好感度」と「麻雀力」があります。一定値を超えるとイベントが発生。 ・パラメーターは非公開です。 ・パラメーターはイベントの他、後述のコンマ補正にも影響します。 ・主人公である須賀京太郎は、一日2回安価で行動することができます。 ・安価は基本自由ですが、あまりに無茶であったりする場合は下の安価を採用します。 ・自由安価は内容次第で5段階の難易度に振り分けられ、これを元に好感度や麻雀力の補正を加えてコンマ判定を行います。 難易度 激高 (大失敗:00-19 失敗:20-79 成功:80-99) 難易度 高い (大失敗:00-09 失敗:10-49 成功:50-89 大成功:90-99) 難易度 普通 (失敗:00-29 成功:30-79 大成功:80-99) 難易度 低い (失敗:00-19 成功:20-79 大成功:80-99) 難易度 極低 (失敗:00-09 成功:10-79 大成功:80-99) 3 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[] 投稿日:2012/08/01(水) 00 37 55.92 ID 2/2/1QCto ・基本的な安価行動として「全体特訓」と「個別特訓」が存在します。 ・前者は成功すると麻雀部員全員の麻雀力がアップ、後者は選択したキャラクターの好感度がアップし、さらに成功で京太郎と選んだキャラクターの麻雀力がアップします。 ・いずれも難易度は「低」となっています。参考までにどうぞ。 ・現在の好感度は豊音>シロ>胡桃>エイスリン>塞。まだまだ接戦。 4 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[] 投稿日:2012/08/01(水) 00 38 50.53 ID 2/2/1QCto 【エンディング関連】 ・安価でキャラクターに告白を行うことができます。 ・好感度ランク0、1→告白自動失敗。難易度「激高」判定を行い、成功or大成功で好感度上昇。 ・好感度ランク2→難易度「高」で判定。大失敗以外なら好感度上昇。 ・好感度ランク3(MAX)→難易度「低」で判定。つまりほぼ失敗しない。失敗でも好感度上昇。 ・スレ終了時彼女がいるとそのキャラクターの個別エンド。好感度ランク、大会結果によってEDが分岐。 ・彼女状態なら様々な判定にプラス補正がかかる ・スレ終了時、誰にも告白しておらず、好感度ランクMAXの娘が複数いる場合、各キャラに難易度「高」で判定、成功したキャラによるハーレムEDとなります。 ・但し5人全員3段階目は相当厳しいと思われます。個人戦で勝てば勝つほど全員の好感度にボーナスが入る仕様なので、勝ち進めばあるいは。 ・個人戦に関しては全国出場も結構ギリの難易度設定です。あくまでメインは団体戦。 5 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[] 投稿日:2012/08/01(水) 00 42 01.39 ID 2/2/1QCto ・告白やその他の重要安価の時のみ範囲安価による多数決を行うことがあります。 ・「京太郎がバラバラにされて殺される」とか。こんな安価取るなよ(迫真) ・基本雑談やネタ投下は大歓迎の構え。面白そうだと感じたら小ネタとして投下したりもします。 ・本編投下やアナウンスの際にのみトリップを付けるので、雑談その他小ネタをスルーしたいなら抽出していただければと思います。 6 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[] 投稿日:2012/08/01(水) 00 45 58.82 ID 2/2/1QCto ・ここまでの流れまとめ プロローグ はじめに出会った人→姉帯さん 始めての麻雀→判定失敗 1日目 姉帯さんと散歩→成功 胡桃ちゃんと喫茶店でお茶→成功 2日目 宮守メンバーと麻雀しつつお喋り、余ったシロは京太郎の膝の上で充電という名のだらだら→成功 姉帯さんと特訓→失敗(豪盲牌) 豊音好感度ランクアップ 3日目 胡桃と特訓するぞ!特訓するぞ!特訓するぞ!→成功 塞と特訓→成功 4日目 エイちゃんと特訓→大成功 塞の麻雀レッスンを受ける→成功 5日目 シロと特訓して添い寝→大成功 シロ好感度ランクアップ 皆でプールに行こう(提案)→大成功 6日目 エイスリンと練習→成功 エイスリン好感度ランクアップ 豊音先輩と特訓→大成功 7日目 シロとだらだら→成功 塞さんと特訓→成功 8日目 トシ先生との出会い 強化→失敗 全体特訓→成功 全員でお茶会→成功 胡桃好感度ランクアップ 9日目 塞と特訓するぞ×3→成功 塞好感度ランクアップ 立派なお餅をお持ちのとよねぇにマッサージをしてあげよう(提案)→成功 10日目 みんなで特訓→失敗 次回以降の(性的な)マッサージにマイナスの補正がかかる 胡桃とお出かけ(喫茶店)→成功 11日目 咲さん来襲(京ちゃんにラッキースケベイベント発生。なお押し倒して乳とか揉んだその瞬間に「来ちゃった」と満面の笑みで咲さんが扉を開ける模様)→??? (以下安価次第) ・日程は大会までの猶予14日→団体戦が5日→個人戦2日→全国までの猶予〇〇日→全国大会→ロスタイム ・〇〇は7日くらいを想定しています。合宿イベントとか挟めればいいな。 7 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[] 投稿日:2012/08/01(水) 00 48 37.50 ID 2/2/1QCto 【試合進行解説】 例 片岡(ランクB) 神代(ランクB+) 上重(ランクC) シロ(ランクA)の対戦の場合 (スキルは無視) ・まず最低ランクである上重を基準に、補正を決定します。ランク差1毎に補正+5。 ・これにより、片岡に+15、神代に+20、上重に±0、シロに+30、と補正が決定されます。 8 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[] 投稿日:2012/08/01(水) 00 51 50.58 ID 2/2/1QCto ・闘牌シーンでは --- 東一局 片岡 1 神代 2 上重 3 シロ 4 打点 5 --- のように安価を出します。 1-4のコンマの数値+補正の値が「和了判定」となります。 ・和了判定の大小で和了者を決定。 ・和了判定が奇数で自摸和、偶数で栄和となり、栄和の場合は「和了判定」最小のものから点数を奪います。 ・打点はコンマと打点を対応させた表(後述)を用いて計算するものとします。 9 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[] 投稿日:2012/08/01(水) 00 55 33.04 ID 2/2/1QCto ・ちなみに実際に 1-4で計算すると、 片岡69+15 神代40+20 上重92 シロ53+30 となり、上重の和了。 判定の数値が偶数なので神代からの栄和となります。 5の打点判定は39なので3900点。 ・同点の場合はコンマで再判定。 ・打点表は以下の通りです。 00-09 1000 10 10-24 2000 15 25-44 3900 20 45-64 5200 20 65-79 8000 15 80-89 12000 10 90-95 16000 6 96-98 24000 3 99 32000 1 15 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[] 投稿日:2012/08/01(水) 01 01 09.51 ID 2/2/1QCto ・これを繰り返して試合を進行します。 ・ぶっちゃけ全試合全局これをやってる余裕は多分ないので、 基本は 1がこのルールに基づいて乱数表で闘牌シーンを作り、重要な場面のみ安価で参加という形になると思います。 ・個人戦オーラス、大将戦オーラスで勝ち抜けに必要な条件がある時のみ、和了判定後に必要な得点に応じて難易度判定。 18 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[] 投稿日:2012/08/01(水) 01 02 44.33 ID 2/2/1QCto 【スキルについて】 先程の判定はスキル無視で行いましたが、 例えば片岡選手のスキル【東場の王】は東場の和了判定に+30、打点判定に+10の補正を加えるスキルなので このスキルを無視しない場合、和了は片岡の自摸和となり、打点も上昇して2600オールとなります。 もちろん神代にも上重にもスキルはあるのですがここでは割愛します 以上、テンプレでした。 43 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 11 08 03.31 ID 2/2/1QCto 【京太郎の入れてきた紅茶を皆で飲みつつご飯】 塞「それじゃ、お昼にしよっか!」 塞「今日は須賀君が紅茶を入れてくれるんだって?」 京太郎「はい!」 京太郎「師匠が良い茶葉を送ってくれたので、先輩方に是非味わってもらいたいと思いまして」 エイスリン「タノシミ!」キラキラ 豊音「うん、ちょー楽しみだねー」ワクワク 京太郎「じゃ、入れて来ますねー」 ……… 京太郎「お待たせしましたお嬢様方」 京太郎「こちら、ダージリンのセカンドフラッシュになります」 京太郎「ストレートでも良いですけど、ミルクティーにして飲むのがおすすめです」 京太郎「胡桃先輩、ミルクティー好きでしたよね」 胡桃「う、うんっ」 胡桃(覚えててくれたんだ…) 京太郎「あ、スコーンも焼いてきたので、よろしければ一緒にどうぞ!」イケメンスマイル 塞(変なスイッチ入っちゃってるよこれ!?) ……… 塞「紅茶には詳しくないけど、ホント美味しいわこれ…」ホウ 豊音「うん、すっごく良い香りだよー」 エイスリン「……」カキカキ バッ ミシュランっぽい三つ星 京太郎「先輩、それは褒め過ぎですって」アハハ シロ「……」ムグムグ シロ「スコーンも美味しい…」 シロ「褒めてつかわす……」 京太郎「ありがとうございます、光栄です」キリッ 京太郎「物食べてる時のシロ先輩ってちょっと小動物っぽくて可愛いですよね」 豊音「あはは、わかるかもー」 京太郎「また作ってきますよ!」 シロ「ん…」 シロ「ありがとう……」 シロ(可愛い…ねぇ…) 50 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大分県)[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 11 37 19.66 ID wg8YZvz70 合宿の話 55 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/08/01(水) 13 30 48.23 ID 2/2/1QCto 50 胡桃「…というわけで、県予選を勝ち抜いたら強化合宿をするよっ!」 塞「取らぬ狸の皮算用にならなきゃいいけど…」ハァ 京太郎「えーっと…」 京太郎「俺も付いて行って大丈夫なんですかね?」 京太郎「女の子達の中に男一人ってマズいんじゃ…」 エイスリン「……」ブンブン エイスリン「スガクン ナカマ!」 エイスリン「ダイジョウブ!」グッ シロ「……」 シロ「変なこと…しないでしょ…?」 塞(へ、変なことって…///) 豊音「須賀君のこと、信用してるんだよー?」アハハ 京太郎「先輩…」 京太郎「ありがとうございます、すっげー楽しみです!」 京太郎「県予選、全力で応援します!」 胡桃「須賀君も個人戦、頑張らなきゃダメだからねっ!」 まったりペースでやるのもええなぁ 57 57 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 13 32 22.91 ID FQ1tED7ho おや、咲さんの様子が……? 61 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 13 40 29.33 ID ynDjqPGso おもちこねこね犯をどうして信用できるんですかねぇ・・・ 68 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/08/01(水) 13 59 53.12 ID 2/2/1QCto 61 だからこそあえて姉帯さんに言わせたんや。天使やからな! 【おや、咲さんの様子が…?】 [清澄高校 部室] 咲「京ちゃん…」 咲「ごめんね、京ちゃん…」 咲「あんなこと、言うつもりじゃなかったのに…」グス [部室外] 優希「咲ちゃん、バカ犬がいなくなってからずっとああだじぇ…」ヒソヒソ 和「そうですね…」 和(ライバルが減ったと思ってましたけど) 和(あんな状態の宮永さん、見ていられません) 和(…仕方ありませんね)ハァ 69 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/08/01(水) 14 12 39.36 ID 2/2/1QCto [部室] 和「おはようございます、宮永さん」ガチャ 咲「!…おはよう、原村さん」ゴシゴシ 和「……」 和「また、泣いてたんですね」 咲「…うん」 和「…そろそろ、須賀君のこと、忘れたらどうですか?」 咲「わ、忘れられないよっ!」 咲「京ちゃんは私にとって、大切な…っ!」 和「でもメールは受信拒否、なんですよね」 咲「だって、今更なんて言えば…」 咲「別れ際にあんなこと言っちゃって」 咲「最低だよ私…」 74 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/08/01(水) 14 23 43.43 ID 2/2/1QCto 和「……」スッ 和「…ここに、盛岡行きの新幹線のチケットがあります」 咲「!?」 咲「そ、それって…」 和「勘違いしないで下さい」 和「私は宮永さんに、そんなコンディションのままIHに臨んで欲しくないんです」 和「だから、これは私の我儘です」 和「受け取って下さい!」 咲「む、無理だよ!会いになんて行けないよ!」 咲「絶対京ちゃん怒ってるもん!」 和「そうやっていつまでも逃げ続けるんですか!?」 和「一生彼の思い出に縛られたまま生きていくつもりですか?」 和「お願いです、宮永さん…」 和(そのままだと、私が宮永さんと結婚出来ないじゃないですか…) 咲「……」 79 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/08/01(水) 14 30 40.95 ID 2/2/1QCto 咲「…切符代は、今度返すね」 和「いえ、それは」 咲「ううん、これは私のケジメだもん」 咲「ありがとうね、原村さん」ニコッ 和(あ、これ天使ですわ) 咲「じゃあ、私行ってくる!」 咲「部長達によろしくね?」 和「はい!」 和「頑張って下さいね、宮永さん!」 和(そして最後は私のところに戻ってきてくださいね!) 優希(か、会話に入れなかったじぇ…) ということで、咲さんが元気になったよ!って話。魔王なんてなかった なおここから 咲さん来襲(京ちゃんにラッキースケベイベント発生。なお押し倒して乳とか揉んだその瞬間に「来ちゃった」と満面の笑みで咲さんが扉を開ける模様) に繋がります。マジかよ 81 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/08/01(水) 14 33 11.27 ID 0ttnYEy0o 京ちゃんが、着信拒否する要素が、プロローグにない件 IPS細胞は、理論上可能だけど 実用化はされていないし 83 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 14 34 56.25 ID 2/2/1QCto 半ば本編みたいなもんやったしトリ付けても良かったかも。 81 受信拒否は咲さんの方なんや。わかりにくーてすまんな 85 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 14 39 36.32 ID BKCs9utno 咲さん可愛いやん 大丈夫、押し倒して乳もんだくらいならなんとでもなる(震え声) 86 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 14 41 44.89 ID g0UtB21F0 でも、咲さんからしてみれば、酷い事言っちゃったって気にしてたのに 転校先で京ちゃんはそんなこと気にした様子もなく他の女の子とイチャこいてんだもん そら、そう(魔王化)なる 87 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 14 43 24.05 ID 2/2/1QCto 85 酷い安価をありがとう! 86 確かにな… 安価で咲さん感情判定とかやるか… 最後の小ネタ安価 90 か、軽めのがいいな(切実) 1(水) 14 44 21.36 ID ufQDlCXO0 魔王が来る前に合宿(岩手県外)に逃げよう 90 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 14 44 22.21 ID joi4SazWo タコスを作ってきて皆に振る舞うも、つい優希との思い出話を楽しそうに話して宮守メンバーが嫉妬 92 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 14 46 55.29 ID 2/2/1QCto 90把握。あんまり軽くなかった 時間掛かりそうやから本編の全体特訓辺りに挟むことになるかもしれんが、気長に待ってくれー 97 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/08/01(水) 14 57 23.20 ID 2/2/1QCto そういやラッキースケベの対象決めてなかったね なんとなく塞ちゃんかシロにしようと思ってたけど 100 100 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 14 58 40.35 ID x/no6Cayo 塞 226 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 21 46 37.01 ID 2/2/1QCto 【咲さん来襲】 【京ちゃんにラッキースケベイベント発生。なお押し倒して乳とか揉んだその瞬間に「来ちゃった」と満面の笑みで咲さんが扉を開ける模様】 【対象→塞】 [部室] 京太郎(うーむ、少し早く来すぎたかもしれないな) 京太郎(あ、でも鍵は開いてるっぽい) 京太郎「おはようございます!」ガチャ 部室に入ると、そこには塞先輩の姿があった。 読んでいた本をサッと後ろに隠して、すこし焦ったように話しかけてくる。 塞「お、おはよう須賀君。今日は早いんだね!」 京太郎「ハハ、なんだか早く目が覚めちゃいまして」 京太郎「塞先輩こそ、いつもこんなに早くから来てるんですか?」 塞「うん、家が近いからねー」 塞「シロに鍵開け任せるのも不安だし」クス 京太郎(確かに若干不安だ…) 京太郎(でも、ダルいダルいって言いつつ、ちゃんと時間通りに来るんだよな…) 京太郎「じゃあ明日から俺もこの時間に来ようかな」 京太郎「塞先輩とこうやって二人きりで話せるのって、三文どころじゃなく得だし」ハハ 塞「も、もうっ!」// 231 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 21 50 53.32 ID 2/2/1QCto 京太郎「そういやさっき、何か隠してませんでした?」 塞「!?」 塞「な、何でもないよ。ただの小説!」 塞(恋愛小説、それも先輩後輩ものだなんて言えない…) 京太郎(ふんふむ…) 京太郎(人が隠そうとしてるものを無理やり見るほど趣味は悪くないが) 京太郎(慌てる塞先輩って新鮮だよな…) 京太郎(よし、もうちょっとからかってみるか!) 京太郎「なら隠さなくても良いじゃないですか、見せて下さいよー」 塞「だ、だめっ!」 京太郎「う、うぉっ!」 身を捩って逃げようとした先輩共々バランスを崩し、 二人してソファーに倒れこんだ。 むにゅっ …図らずも先輩の胸に顔を埋める形になる。 塞(へ?……は?……うぇっ!?) その時、ノックの音がした。 244 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 21 59 08.65 ID 2/2/1QCto [咲side] 咲「ここが京ちゃんの新しいお家かぁ…」 盛岡のカラオケボックスで一夜を過ごし、 地図を頼りに京ちゃんの家に辿り着いたのは早朝のことだった。 咲(ちょ、ちょっと早すぎたかなぁ) 咲(どこかで時間を潰してから来れば良かったよ…) だが、周囲に時間を潰せそうな施設はない。 意を決してチャイムを鳴らす。 ピンポーン ???「はーい!」 …出てきたのは京ちゃんではなく、京ちゃんのお母さんだった。 京母「あら?咲ちゃん?」 京母「どうしてここに?」 正直に言うと引かれそうだ。 咲「ちょっとこちらの方に来る用事があったんで、折角だから京ちゃんに会いたいなって…」 京母「あらあら、あの子も隅に置けないわね~」 京母「でもあの子、今日は珍しく早くから部活に行っちゃったみたい」 さっそくのすれ違いだ。少し不安になる。 咲「……部活、やってるんですね」 京母「ええ、こっちの高校にも麻雀部があったんだって」 咲「!」 麻雀、続けてるんだ。 京母「最近頑張ってるみたいよ?」 京母「いんたーはい?って大会の個人戦に挑戦するんだーって」 咲「そうなんですか…」 ……… おばさんが家で待つように薦めてくるのを丁重に断り、京ちゃんの通う高校の名前と場所を聞く。 京母「ええ」 京母「"宮守高校"って言うの。場所は…」 258 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 06 04.99 ID 2/2/1QCto 咲「ここが部室…だよね」 閉じたドアの前で深呼吸をする。 怖い。 京ちゃんに拒絶されるのが怖い。 今にも逃げ出しそうになる。 咲(ううん、逃げちゃダメっ) 咲(原村さんだって、応援してくれたんだから!) 笑顔を作る。 昔、京ちゃんが「可愛い」って褒めてくれた笑顔だ。 ノックをする。人の気配はある。 ドアを開けた。 精一杯明るい声で言う。 「京ちゃん、来ちゃっ…」 265 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 07 51.11 ID 2/2/1QCto 咲 感情判定 難易度 ??? 270 290 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 10 27.78 ID 2/2/1QCto 判定→失敗 327 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 16 48.72 ID 2/2/1QCto [咲side] 京ちゃんが、綺麗な女の子の胸に顔を埋めて抱き合っていた。 何か大切な物が砕けた音がする。 無理に作った笑顔がそのまま顔に貼り付いた。 京太郎「さ、咲!」 慌てて立ち上がる京ちゃん。 咲「ごめんね、京ちゃん、来ちゃったぁ」ニコ 咲「でも、お邪魔だったみたいだね」ニコニコ 348 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 21 28.74 ID 2/2/1QCto こっちのルートはSAN値が削られるから書きたくなかった(こなみ) 判定はお察しの通り結構厳しいものでしたが…まぁ25じゃ(成功は)与えられねーわ というわけでご期待通りの魔王ルートです。 全国で出会って、京太郎を巡る恋のライバル的な存在になる感じで構想練ってたのになぁ…(遠い目) ちょっと長くなりそうなんで、書きためてきます 356 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 24 06.92 ID 2/2/1QCto 折角だからもう一人の犠牲者(予定)決めとこうか 練習も兼ねて闘牌シーン描きます 360 368 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 25 54.04 ID 2/2/1QCto 胡桃ちゃんまだあんまり強くないんやで…把握しました 365 成功or失敗の特殊判定です 371 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 26 25.89 ID 2/2/1QCto 366 コンマでチャンスを与えたから良いかなぁと 407 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 36 25.95 ID 2/2/1QCto まぁ麻雀で勝てば咲さんも我に返るよ多分(適当) じゃあ犠牲者二人(予定)と京太郎と咲さんのスペックを解説しておきます 臼沢塞 麻雀力A- 【塞の神】 [オカルト][A] 局の初めに対局相手を一人選び、その[オカルト]能力を無効にするとともに和了判定に-10の補正。 但し相手のランクに応じて、以降の対局の自身の和了判定にマイナスの補正がかかる。ランク差が大きいほど補正は大きくなる。 このマイナス補正は重複する。 鹿倉胡桃 麻雀力C+ 【カクラサマ】 [オカルト][P] 和了判定が偶数の時その判定に+30。自身の和了時打点がワンランク下がる。 須賀京太郎 麻雀力C 【なし】 なし 宮永咲 麻雀力S+ 【咲】[オカルト][P] 和了判定が4の倍数の時に発動。この局の自分の和了判定順位を「1位」に修正し、打点判定ワンランクアップ。 430 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 40 23.83 ID 2/2/1QCto 正直姉帯さんのスキルならチャンスあったかもしれないですけどね… あ、飛んだらペナルティあるから気合い入れていこう 咲さんのスキルの「栄和と自摸和は選択出来る」が抜けてました。申し訳ない 458 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 48 26.48 ID 2/2/1QCto [塞side] この子は、何なのだろう。 須賀君のことを「京ちゃん」って呼んだことも気になるけれど、 それ以上に初対面の豊音から感じた以上のプレッシャーを感じる。 ダメだ、怖い。 胡桃「塞、おっはよー…って誰っ!?」 胡桃が来てしまった。 須賀君に「咲」と呼ばれたその少女が笑う。 「4人、揃いましたね…」 「よろしければ、打ちませんか?」ニコ --- 席順はこっちでランダムで決めてまうでー 492 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 55 57.29 ID 2/2/1QCto まぁ闘牌シーンの練習にもなって丁度いいな(震え声) 最低ランクの須賀がランクCなので、 鹿倉に+5 宮永に+50 臼沢に+25の補正が入ります --- 東一局 親 鹿倉 鹿倉 500 宮永 501 臼沢 502 須賀 503 打点 504 500-504で 使う が3を超えた場合、塞の能力発動 545 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 22 59 43.92 ID 2/2/1QCto 「使う」が3「以上」ね間違えた そして流石の魔王 鹿倉84+5+30 宮永99+50 臼沢89+25 須賀62 5200点 自摸和 570 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 23 04 39.65 ID 2/2/1QCto 咲「自摸。1300、2600」 咲「次は、私の親番ですね」ニコ 塞(早い…) 胡桃(手は悪くなかったのにっ!) 途中経過は載せてると時間掛かりそうなので内部集計とします 東ニ局 親 宮永 鹿倉 573 宮永 574 臼沢 575 須賀 576 打点 577 573-577で 使う が3以上の場合、塞の能力発動 601 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 23 08 29.16 ID 2/2/1QCto 588ありー 鹿倉13+5 宮永69+50 臼沢75+25 須賀83 打点93 24000 宮永 鹿倉から栄和 24000 鹿倉トビ 646 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 23 14 25.86 ID 2/2/1QCto 調整はするけど、基本このルールで行くやでー --- 咲「ロン、24000」 胡桃「へっ!?」 咲「聴牌気配、感じられなかったんですか?」ニコ 咲「トビですね、鹿倉さん」ニコニコ 胡桃「えっ…嘘…」 胡桃(何これ…こんなの知らないっ!) 京太郎「お、おい、咲!」 咲「何かな、京ちゃん?」ニコニコ 661 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 23 17 27.61 ID 2/2/1QCto 流石に 430は酷かったね 自摸和と栄和選択可能なのは以後スキル【咲】発動時のみにしよう。この対局はもう終わりやけど ちなみに本来はランクSの咲さんが判定失敗によってS+になった模様 668 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 23 19 46.81 ID 2/2/1QCto まぁ所謂負けイベントでした。続き書こう 塞のスキル発動についてはもうちょっと考えたほうがいいみたいですね 690 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 23 25 00.23 ID 2/2/1QCto 京太郎「お前、どうして、そんな麻雀…」 咲「ん?」ニコ 咲「私はいつも通り打っただけだよ、京ちゃん」ニコニコ 咲「鹿倉さんが弱過ぎるんじゃないかなぁ」ニコニコ 胡桃「~~~ッ!」ナミダメ 咲「京ちゃんもこんな部活で、女の子とイチャついてるだけじゃ、絶対強くなれないよ?」ニコニコ 727 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 23 36 43.51 ID 2/2/1QCto 咲「聞いたよ、個人戦、出るんでしょ?」ニコニコ 咲「ほら、私とおいでよ、京ちゃん…」ニコニコ 咲「強くなりたいんでしょ…?」ニコニコ 京太郎「………」 京太郎「"お断り"だよ、咲」 京太郎「俺はもう宮守高校の麻雀部員だからな」 京太郎「先輩達と強くならなきゃ、意味がないんだ」 塞「須賀君……」 咲「……そう」 咲「そっかぁ」ニコニコ 咲「京ちゃん達は、私の、私達清澄の敵なんだぁ」ニコニコ 京太郎「……ああ、そうだ」 咲「…先輩達も、IH出るんですよね?」 胡桃「……」 咲「もし万が一全国に出られるような事があったら…」ニコニコ 咲「二度と立ち上がれないくらい、潰してあげますよ」ニコォ 胡桃「……!」ゾクッ 咲「じゃ、またね!京ちゃん」ニコ 765 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 23 45 36.20 ID 2/2/1QCto なんでヤンデレ咲さん書いてる時ってテンション上がるんだろ 後で反動で死にかけるのに。吐きそう 胡桃はトビペナルティで麻雀力がダウン、更に3日間彼女に関する判定難易度がアップします。 こ、これからフォローするから… 789 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 23 51 48.37 ID 2/2/1QCto 京太郎「あの、胡桃先輩…」 胡桃「やめてよ…」 胡桃「慰められても、惨めになるだけだもん…」 京太郎「……」 京太郎「いえ、慰めません」 京太郎「俺達はただ、弱かったんです」 京太郎「だから、一緒に強くなりましょう、先輩」 胡桃「……」 胡桃「ごめんね」 胡桃「そんなにすぐには、切り替えられないよ…」 胡桃「ごめん、今日は帰るねっ」ダッ 京太郎「先輩…」 798 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 23 53 57.03 ID 2/2/1QCto だって、成長前だし、相手強化されたラスボスだし、姉帯さんいないし勝てるわけないじゃん… 因みにぼくは今自己嫌悪でいっぱいです 咲さんほんとごめん… 809 名前: ◆ttR5sQ5ZGLqG[saga] 投稿日:2012/08/01(水) 23 58 28.34 ID 2/2/1QCto 11日目 午後 京太郎「……」 塞「……」 豊音(く、空気が重いよー…) 何をする? 815 いや、安価まで空気読む必要はないでー 815 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 23 59 21.26 ID PDwujEp9o 皆で特訓するぞ!特訓するぞ!特訓するぞ!
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1383923580/ 清澄の部室 久「おはよー」 ガラガラ 和「……おはようございます」グスン 優希「……」モグモグ 久「その表情から察するに……お亡くなりになったのね」 和「はい……。長い闘病生活を送っていた父ですが、昨晩睾丸が破裂してるのを確認してそのまま病院で……」 久「……そっか」 優希「私はもう涙が乾くくらい泣いたじぇ。パパの分まで長生きするじぇ」モグモグ 久「うん。優希のお父さんも天国からきっと優希を見守ってると思うわ」 ガラガラ まこ「おはよう。かー、もう!商売あがったりじゃ」 久「まこよね?随分、髪の毛が短くなったのね」 髪をバッサリ切ったまこの姿があった まこ「すまんの。しばらく部活を休んで」 久「いえ、いいのよ。今は日本全体いえ世界全体が大変な事態だから。本来部活なんてしてる場合じゃないし」 まこ「そうじゃの。お前さん達の所の父親も逝ってしもたんか?」 和「……はい」ポロポロ 優希「……」コクコク まこ「わしの所も爺ちゃんと親父が逝ってしもた」 久「そうなの……」 まこ「親父から受け継いだ雀荘を守るために改装工事しておった。もうメイド雀荘じゃ食って行けん」 久「女の人はメイドに興味ある人なんて少ないものね」 まこ「そうじゃ。もう長野に残ってる男性も数十名だそうじゃ。ニュースで言ってた」 優希「はぁ~、これも変な難病のせいだじぇ」 和「今だ治療法や抗体なども確立されてないらしいです。一度、発病すると睾丸が破裂して最後は死に至るとか」 まこ「そういや、部長の所の親父さんは?」 久「私、母子家庭だからね。父親の顔知らないの。まぁ、普通に考えて死んでるんじゃないかしらね」 まこ「なんか悪い事聞いたの」 久「別に気にして無いからいいのよ。髪を切った理由って男装でもするの?」 まこ「そうじゃ。男装か執事雀荘にしようと思ってな」 久「なるほどね。女性客向けにするのね」 まこ「もう長野にはほとんど女性しか居ないからの。女性向けの雀荘じゃないと生き残れんわい」 久「ゆみとか男装が似合うから紹介してあげる。アルバイト探してたし」 まこ「加治木さんか!そりゃいいな」 久「ところで咲だけど……、今日も病院?」 和「はい。お姉さんと交代で病院で付きっきり看病してます」 病院 パーーーーン 破裂音が響き渡る 咲「お父さん!」 宮永「ぐふっ……、どうやら……俺もここまでのようだ……」ゴホゴホ 照「諦めないで。まだ……まだ助かるかもしれない」 宮永「俺はもう無理だ……。すまないな。お年玉を賭けて麻雀なんかして…」 咲「そ、それは……」 宮永「そのせいでお前達姉妹が仲違いした。全部俺が悪い。最後に謝りたかったんだ……」 宮永「お前達は俺の誇りだ……、これからは姉妹仲良く過ごし……」ドサッ 咲「お…と…う…さ…ん…」 看護婦「ご臨終です」 照「……」ポロポロ -------------------- ---------- 照「咲、学校に行って来いよ」 咲「え?」 照「後の事は私と母さんに任せてさ。いくらここで泣いてても父さんは帰って来ないよ」 咲「……うん」 照「麻雀やってれば嫌な事も忘れれるから……きっと」 咲「わかったよ」 照「咲の学校って共学だよな?友達もみんな死んでしまったのか?」 咲「うん。クラスメイトも担任の先生も死んだよ。あっ、でも一人だけ生き残ってる子が居るよ」 照「全国大会に同行してた須賀京太郎か。いや、京太郎様か」 咲「うん。京ちゃ……ではなくて。京太郎様は長野県で唯一発病してない10代の男の子なんだよ」 照「10代で発病してないのはすごいね。もう全世界探しても数名らしいよ」 咲「20代の人も居るよ。龍門渕の所の執事のハギヨシさん」 照「そうなんだ。長野県は奇跡の県だね」 咲「じゃあ……学校に行ってくるね」 -------------------- ---------- 咲「学校来るの久しぶりだなぁ」 ガラガラ 咲「おはようございます」 和「咲さん!」 まこ「久しぶりじゃのぉ。学校に登校するって事は……」 咲「はい。今日、亡くなりました」 優希「タコス食って元気出すじぇ」スッ 咲「ありがとう。なんか実感がわかなくて、涙が出て来ないんだよ」 和「多分、お葬式とかした日の夜にキますよ。私がそうでした」 久(睾丸が潰れるのが合図で、そして心臓麻痺。とんでもない伝染病よね。睾丸の破裂ってどれくらい痛いのかしら?) 久(アソコに腕一本挿れるくらい痛かったりして……。まぁ、思ってても言わないけど) ぷ~~~~お~~~~ 突如法螺貝の音が聞こえる 和「こ、この音は!?」 優希「犬が社長出勤して来た音だじぇ。けっ!」 久「優希、須賀様への暴言は極刑の可能性もあるからね」 優希「そのくらいわかってるじぇ!私は……もう…、アイツに何も言わないじぇ」 穏乃「うんしょ……うんしょ…」ゴロゴロ 人力車を引くは穏乃 京太郎「よぉ!下人共、元気にしてたか」 和「……」プルプル 久「おはようございます、須賀様」フカブカ 優希「おはよ……うございます」フカブカ 咲「およはうございます」フカブカ まこ「ははっ~~~~」ドゲザ 京太郎「よいしょっと。俺も清澄麻雀部の一員だからな。たまには部活出ないと」 京太郎「猿、ご苦労だったな。これ取っとけ」 ジャージの中に万札を入れる京太郎 穏乃「ありがたき幸せでございます。私はこのまま、待機しております」 京太郎「うむ。ついでに男子トイレの掃除もしてやれ。もう誰もやんねぇから」 穏乃「はい」 憧「人力車って降りる時怖っ……きゃあああああ」ドスン 和「……なぜ憧がここに」 憧「いたた……。あー、和じゃん。おひさー」 憧「あっそれはね」 京太郎「俺が説明しよう。清澄って久が卒業すると四人になるじゃん」 和「はい」 京太郎「だから俺が気を利かせて部員を補充してやったわけ。憧と玄と宥を阿知賀から連れて来た」 久(それで長野を留守にしてたのね) 京太郎「他にも可愛い子が居れば……ゲフンゲフン、役に立ちそうなのが居ればどしどし清澄に連れて来るつもりだ」 久「そうですか。来年も須賀様のおかげで全国優勝待った無しですね」 京太郎「ふん。俺も全国大会出たかったんだけどな。男子がもう俺を残して全滅してたらなー」 久「そうですね。内木君も死んでしまいましたし」 京太郎「仕方ないから監督で出てやるよ。ん?うれしいだろ、人間国宝の俺が監督って」 咲「とてもうれしいです」 優希「うれしいじぇー」 和「……はいはい」 まこ「ははっ~~~~」ドゲザ 和「松実さんの姉と穏乃はどういった理由なんですか?」 京太郎「宥はいい体してたから。穏乃って言うのか?このジャージ猿」 穏乃「はい!」 京太郎「体力有り余ってそうだから、人力車を引く下人として連れて来た。憧もどうしてもってうるさくてな」イチャイチャ 憧「はい、ありがとうございます」イチャイチャ 京太郎「さてと。監督の俺、自ら相手してやるか」 久「まこ、麻雀卓の用意して」 咲「手伝います」 京太郎「ちっ、時間かかるのかよ。俺が帰って来るのに合わせて用意しておけよ」 久「申し訳ありません。急なお帰りだったので」 京太郎「まぁいいや。憧とでもイチャイチャして……」 プリンッ! 穏乃「おっ、100円玉見つけー」 穏乃は100円を拾うために尻を突き出していた 京太郎「んっ……、アイツも一応女だったな」ムクムク 京太郎「いい尻してるじゃねぇか」 憧(げっ……このゴミ、朝に宥姉と散々ヤッてたくせにまだ回復するの!?) 京太郎「おぅ、猿。こっちこいよ」 穏乃「あっ……あの……、私…」ガクガク 和(可哀想に。穏乃が今日の奉仕係ですか) 憧「いけません!京太郎様」ドゲザ 憧「穏乃は小さい頃から野生動物と交尾するのが日課で、変な病気を持ってる可能性があります」 穏乃「!?」 京太郎「うわっ……汚ねぇ」 憧「穏乃の体より私の体の方が京太郎様を満足させる事が出来るはずです!ぜひ、私の体をお使いください」 京太郎「そうだなぁ。俺も病気は怖いし」 憧(ごめんね、シズ。変な嘘ついて) 京太郎「んーとー」 優希「……」カタカタ 京太郎「原点に帰って優希でいいか。お前は俺が最初に抱いた女だ」 優希「ひぃ…ひえっ……」 憧「さぁさぁ、私と片岡さんで3Pと行きましょう!ええ、私達似てるって言われた事もあるのよ……あるんです」 久「あぁ、須賀君。……いえ須賀様が部費を100倍にしたからキングサイズのベットにしたんだった」 和「そうですね。他にも高校とは思えないくらいイヤラシイ道具もたくさんありますよ」 ギシアン中 京太郎「おおっ…ふぅーふぅー、優希の体は小さくてキツキツだぜ」パンパンパンパンパンパンパン 優希「いやーーーーーーーーー!!!!!!!」 憧「うっさい!その高い声で叫ぶな!」ペロペロ そして、30分後 咲「準備が整いました」 京太郎「おっそうか」フニャー 優希「うっ…うううっ……」ポロポロ 憧「ほら、元気出して。万が一妊娠しても、国から補償金がたんまり出るからさ」 ジャラジャラ 京太郎「久しぶりの麻雀だぜ。腕が落ちてないといいが」 咲「……」 久(咲、わかってるわね) 和(一応、それなりに力は入れて打ちますが……。咲さんに任せましょう) 京太郎「これ、どれ捨てたらいいの?」 憧「ドラの方が効率良かったりします♪」 京太郎「ふーん」トン 半荘三回終わって 一位京太郎 二位和 三位咲 四位久 一位京太郎 二位久 三位咲 四位和 一位京太郎 二位和 三位咲 四位久 京太郎「俺TUUUUUUUEEEEEEEEE!!!!!!!!!」 憧「流石、京太郎様。日本で一番強い男子高校生」 京太郎「リーチだ」トン 咲「……」スチャ 京太郎「そうだな。お前達弱すぎるし、何か罰ゲーム考えよう。二位と四位のヤツ、レズセックスな」 和「!?」 久「げっ……趣味悪っ」 咲(京ちゃんの打ち筋も思考もとっても読みやすいから、何百回やっても一位取らせる事は出来るよ) 咲(このリーチに私が振り込んで、終わり) 咲「はい」トン 京太郎「へへっやーりぃー。ローーーーーーーー」 和「ロン、頭ハネです」 咲「!?」 和「ごめんなさい。逆転手作るつもりでしたが、ついロンしてしまいました。私が最下位ですね」 京太郎「和はドジだなー。まぁ、俺から逆転手なんて取れるとは思えねーけど」 京太郎「じゃあ、モンハンやってるからよ。ヤれよ、レズセックス」ポチッ 穏乃「モンハンですか?お手伝いしましょうか」 憧「私もー」 和「咲さん、すいません。私のミスで……」 咲「いいよいいよ。気にして無いよ。おっぱい出して」 和「は、はい///」ペローン 咲「吸うね。んっ……ちゅーちゅー」コリコリ バターン まこ「ちょ、ちょっと待たんかい。今は取り込み中じゃて」 はやり「失礼しまーす☆」 和「あんっ!あんあん!!!!」 咲「はむ……、もごもご……、はむはむはむ」 はやり「うきゃーーーーー!お取込み最中!?いやーん☆」 久「もう男の人居なくなったし、無理にキャラ作らなくていいと思います」 はやり「あっそっかー☆てへっ」 京太郎「何ですか?瑞原プロ?悪いけど、俺、アラサー女子には興味ないですよ」ポチポチ はやり「精子売って下さい!お願いします!何でもしますから!!!!!!」ドゲザ 京太郎「いくらですか?」 はやり「五億ほど用意しました」パカッ アタッシュケースを空けるはやり 京太郎「五億ねぇ……。まぁ、金なんてどうとでもなるんだけど」ポチポチ 憧「売ってあげればいいんじゃないですか」ポチポチ 京太郎「そうか?じゃあ、これっきりにして下さいよ」 京太郎「出るかなぁー、おい咲。こっち向け」 咲「んっ…んんっ……///」 和「咲さん咲さん咲さん、咲さんのアワビ」ペロペロペロペロペロペロ グイッ、ズボッ 咲「んぐっ!?」 咲の口の中にアレを挿れる京太郎 京太郎「よーし、歯を立てるなよ」 咲「うぇ……んぐっ……」ジュボジュボ 京太郎「うっ……出そうだ!」 はやり「私の手の平に下さい!」 チロチロ 京太郎「今日はこんなもんかな」 はやり「ありがたやーありがたやー」 京太郎「和、掃除」 和「はい」 和(須賀君のアレはとても汚い汚物ですが、咲さんの唾液がたっぷりついてます。咲さんの唾液だけ舐めるようにしゃぶりましょう) 和「はむっ……んちゅ……」レロレロ こうして京太郎は、高校性活、大学性活を悪行の限りを尽したが 10年後 京太郎「なんだよ、和。こんな所に呼び出して」 和「……うふっ。お久しぶりです須賀様。いえ、須賀君」 憧「アッハハハハハハハハ!須賀京太郎!ここで会ったが百年目よ、 あーーーーーあんたの顔を見てると腸が煮えくり返って来るわ」 京太郎「お、おぅ。久しぶりだな。最後に会ったのは四年くらい前か」 憧「ヒッヒヒヒヒヒヒ、ずっとこの瞬間を待ってたわけよ!あんたのガードが甘くなる瞬間を」 和「須賀君。ボディガードは一人ですか?その程度ではあの人は止められません」 京太郎「な…ん…だ…と」 ドサッ セーラ「きゅーーーーー」バタン ハギヨシ「んふっ♪なかなかの手練れでしたが、男の手練れである私には敵いません」 京太郎「ハギヨシさん!?」 和「ふー、あまり興奮するとお腹の子に悪影響が」サスサス 憧「須賀京太郎、和のお腹を見なさい!これがどういう意味だか、わかる!?」 京太郎(ボテ腹だと?あれは太ったんじゃなくて……妊娠してるのか!?しかし一体誰と…… 俺が最後に和としたのは四年以上も前の事) 京太郎「わかった、ハギヨシさんの子だな?長野には俺を除いて男性が数人しか居ない。 その中で可能性が高いのはハギヨシさんだ」 和「違います」 ハギヨシ「もう女性はこりごりです。私にも娘も息子も居ますが」 京太郎「なんだと?」 憧「ハギヨシさんは可哀想な事に監禁されて、射精管理される毎日を送っていたのよ」 ハギヨシ「えぇ、娘のように可愛がってた衣様と性交するのは、とても心が痛みました。しかし、私に拒否権など無かったのです」 憧「可哀想なハギヨシさん……。望まない性交をさせられたのは私と同じ」 京太郎「一体、誰の子なんだよ!」 和「咲さんです」サスサス 京太郎「バカな!咲と和は女性同士……もしや!?」 和「完成しました。iPS細胞による同性同士の妊娠」 憧「みんな必死になって研究したのよ。この究極の男尊女卑のクソったれの世の中から抜け出すために」 ハギヨシ「私の男性としての役目も終わったのです。残りの人生は私は自分自身のために使いたい」 京太郎「バカな!女同士で子供なんて!?生まれて来る子供も女だぞ」 和「それが!」 憧「どうした!」 ハギヨシ「男性は男性と。女性は女性と愛し合うべきなのです!」 和「憧は右の睾丸を」ニギッ 憧「わかった。和は左の睾丸ね」ガシッ ガシッッ 京太郎を脱がせて、玉袋を掴む和・憧 和「ハギヨシさん、いいですね?」 ハギヨシ「残念ですけど仕方ないですね。私が攻め、京太郎君が受け。これは鉄板です」 憧「やるぞーーーーーーー、うわああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 和「ヒィ―――ート・エンドオォォォォォォ!!!!!!!!」 ブチッ!パーーーーン! ギュウゥゥゥゥゥゥ!グシャアアアアア! 京太郎「ぎゃああああああああああああああああああああああ!!!??!?!??!!?」 こうして睾丸を潰された京太郎は、誰にも見つからない山奥でひっそりとハギヨシさんと二人きりで余生を過ごしましたとさ 終わり
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前話 次話 豊音「うわああああああん!ありがとうございましたああああ!!」 霞「お疲れ様でした」 恭子「あ、ありがとうございした」カタカタ 咲「ありがとうございました」ぺっこりん 照「……なるほど」 菫「……おい、なんだアレ。お前の家はどうなってるんだ」 淡「……すっごい!!大将だよね!ね!私がやれるの!?たっのしみー!!」 菫「ある意味頼もしいな……」 照「ん……お菓子買ってくる」 照(やっぱり、胸が大きくないの残したんだね……) 恭子「戻りました」 洋榎「お疲れさん」 恭子「1位やったのに2位で申し訳ないです」 洋榎「いや……あんなん相手によーやったわ」 漫「そうですよ!」 由子「アレはこっちで見ててもすごかったのよー」 恭子「ははは。あん時の宮永は……」カタカタカタカタ 絹恵「大丈夫ですか末原先輩!」 郁乃「……末原ちゃん、強くなりたい?」 恭子「……はい?」 巴「……お祓い、終わりました」 霞「ありがとう。大丈夫だった?」 春「いつもより準備してたから大丈夫」 初美「とんでもない相手でしたねー」 霞「ええ。正直、小蒔ちゃんや宮永照くらいじゃないとアレは相手できないわ」 小蒔「何か、すごいものを感じました。こう、執念というか、嫉妬というか」 巴(小蒔ちゃんもアレに近かったよね?)ヒソヒソ 春(というか同種っぽかった)ヒソヒソ 初美(いやいや、降ろしてる時の霞の方が…) 霞「初美ちゃんお蕎麦抜きね」 初美「また私!?」 霞「さ、食べましょう」 小蒔「時間、空いちゃいましたね」 霞「……それじゃみんなで海でもいきましょうか。少しくらいゆっくりしても大丈夫ですし」 春「海……いい」 初美「泳ぎならおまかせあれですー」 巴「中等部の明星ちゃん達も呼びましょうか」 小蒔「……楽しみですね」 霞「あ、そうそう。小蒔ちゃんのサインをお願いされてたの。書いてくれない?」 小蒔「あ、はい。分かりました」 豊音「ただいまー」 塞「トヨネ……」 豊音「サイン、いっぱいもらっちゃったよー」 胡桃「…………」 豊音「最後ちょー怖かったけど、ちょー楽しかったよー」 エイスリン「…………」 豊音「勝って、もっとみんなでお祭りに続けたかったよー」 白望「……お疲れ様、トヨネ」 豊音「うん、楽しかったよー……うあああああああん!!」 塞「私も、もっと、わあああああん!!」 胡桃「……ぐすっ」 エイスリン「トヨネエエエエエ!!」 白望「……うん、お疲れ様」涙目 トシ(参ったね……あんなのが出てくるなんて。さすがにどうしようもないよ) 霞「あのー、すいません。大丈夫ですか?」 小蒔「サイン、書いてきました」 豊音「神代さん!わざわざ来てくれるなんて……」 胡桃「あの……それは?」 小蒔「浮き輪です!」 胡桃「それは把握してます!」 小蒔「ちなみに下に水着も着てます!」 胡桃「なんで!?」 霞「個人戦まで間があるので、海にでも行こうという話になりまして。良かったら、ご一緒しませんか?」 エイスリン「ウミ…イイ!」 白望「……迷惑でないなら、ぜひ」 塞「ダルくないの!?」 トシ「あ、それなら個人戦出場選手同士は対局しないようにね」 塞・胡桃「確定!?」 郁乃「末原ちゃんが、なんであの試合で残れたか分かる?」 郁乃「それはな、胸が小さかったからや!やから、サラシ巻いてもっと胸を目立たなくするんや!!」 恭子「…………」ぺターン 恭子「ってアホかああああ!!」 恭子「なんなんですかこの訳分からん戦術は!?これ以上胸小さくしたら無くなりますわ!」 郁乃「でも~、宮永照ちゃんもさっきの宮永咲ちゃんも小さいで~」 洋榎「そーいや個人2位の荒川憩と3位の辻垣内智葉もあんま胸無かったような……」 由子「小鍛冶プロや三尋木プロもそうなのよー」 恭子「神代はでかいし、さっき相手した石戸霞とかおっぱいオバケでしたよ!そんなんありえませんわ!」 恭子「全く、せめてパッド入れるとかやったらまだしも……」サラシ取る 漫「……パッド、入れたいんですか?」 恭子「漫ちゃ~ん?額に乳って書くか?あ?この巨乳が!!」 郁乃「まあ、ここまでは半分冗談として」 絹恵「半分は本気やったんですか……」 郁乃「準決勝の為に呼んだわ~入ってきてや~」 良子「グッドモーニング」 恭子「戒能プロ!?」 洋榎「トッププロ……そしてKちゃんの時は世話になったわ……」 良子「ハハハ。毎晩抱いてますよ?」 漫「確かイタコで、名もなきファラオの力で天和したって」 絹恵「当然正位置ぃ!って叫んで国士無双したとか」 由子「傭兵でバイクと合体した機械相手に戦ったって聞いたのよー」 良子「ないない。ノーウェイノーウェイ。知り合いの話。元気かなーサティスファクション」 郁乃「宮永咲ちゃん見た」 良子「イエス。ありゃすっげーモンスターですね。ゴッドかサタンですよ」 郁乃「他にも凄い人呼んであるから、明日まで練習試合な~?」 郁乃「それとな、明後日は善野さんも見に来るらしいで~?」 恭子「善野監督が……」 恭子(そんなん負けられへんやん……後、サラシとか巻いてられんわ!!) 清澄、宿舎 久「良くやってくれたわね、咲」 咲「なんか、つい、やっちゃいました」 京太郎「つい、でアレか……やっぱすげーな咲」 咲「京ちゃん……えへへ」 久「それにしても姫松が残ったかー」 咲「あ、それなんですけど」 久「うん?」 咲「すいません、頑張ったんですけど、やっぱり強いとこが残っちゃいました」 まこ「強いって、どこも強かったぞ」 優希「おっぱいの巫女さんとかやばかったじぇ」 京太郎「ああ、あのおっぱいはやばかったな」 咲「む……」 和「確かに変な打ち方もありましたけど……」 咲「ええと。次は、ちょっと危ないかもしれません」 久「……靴下脱がなかったから楽勝だと思ってたわ」 咲「あっ……」 久(姫松か……ちょっとやっかいかもしれないわね) 京太郎「姫松か……先鋒と副将だな」 優希「ん?どういうことだ?」 和「私達に何か関係が…」 京太郎「先鋒と副将が、胸が大きかった!」 まこ「……優希。やってええぞ」 優希「おりゃあっ!!」飛び蹴り 京太郎「いってぇ!!」 和「全く須賀くんは……」 咲「やっぱり胸……」ゴッ 京太郎「咲-?咲さーん?なんか怖いの出すのはやめようぜー?」 咲「京ちゃんが胸ばっかり見なくなったらね?」 京太郎「無理だな」キリッ 咲「……京ちゃんの、馬鹿ー!」ビンタ 京太郎「ベふっ!!」 久「……大丈夫か。はいはい、準決勝は明後日だからゆっくり休みなさいよー」 久「あ、そうそう。テレビで2回戦のダイジェストやってるみたいだから、一応見ときなさいね」 えり「インターハイ、2回戦ダイジェストの時間です」 えり「この時間は2回戦をダイジェストで私、針生えりと」 咏「三尋木咏でお送りするぜぃ」 えり「では、2回戦第1試合から」 照「ツモ」ギュルルルル 煌「すばらっ!」 モブ1A(巨乳)「あはは……なにこれ」 モブ2A(巨乳)「もう、やだぁ……」 モブ1B「……」タン 菫「ロン」シャープシュート モブ1B「ぐはっ」 モブ2B「あわわわわ」カタカタ 美子「うう……」 尭深「……」タン モブ1C「……リーチ!」 モブ2C「……通れ!」 仁美「ロン!!」 モブ2C「ああ……」 誠子「ポン」 モブ1D「くっ」 哩「ツモ!」 モブ2D「辛い……」 淡「んー、ツモ」 モブ1E「あああ……」 モブ2E「次で……飛ぶ?」 姫子「……部長」 えり「なんというか、白糸台は圧倒的ですね」 咏「うーん、宮永照と大星淡がやっべーな」 咏「しかも、なんか隠してるっぽいわ」 えり「隠している?何をですか?」 咏「わっかんねーわー」フリフリ えり「この人は……」イラッ えり「続いて、2回戦第2試合です」 怜「……リーチ」 美幸「……もー」 玄「……うぅ」涙目 ソフィア「……くっ」 怜「……ツモ」 玄「あ、ありがとうございました……」涙目 美幸「お疲れっしたー……もー」 ソフィア「……しんどいわー」 澄子「…………」タン 花子「……手が伸びねー」タン 泉「…………」タン 宥「ロン」 泉「なっ!?」 憧「ポン!」 梢「…………」タン 憧「ロン!」 史織「はや~い」 梢「……はい」 セーラ「……ほー……やるなー」 友香「ツモ、でー!」 浩子「親倍……」 玉子「ちぇー……」 灼「また3位転落……」 莉子「…………」タン 穏乃「ロン!!」 竜華「!」 景子「!」 莉子「!?……あ、あぁ」カタカタ えり「千里山女子が圧倒的でしたが、阿知賀女子のオーラスでの逆転も凄かったですね」 咏「最後まで諦めないっつーのは大事だってこったねぃ」 えり「ですが、千里山にここまでの差をつけられた阿知賀女子が、明日の準決勝どこまでやれるでしょうか」 咏「いや知らんし」 えり「…………」イラッ 咏「ただまぁ、簡単には終わらんでしょ。ここまで来るような学校は」 えり「では、2回戦第3試合です」 小蒔「ロン」 優希「じぇ!?」 白望「……ダル」 漫「ぐ……」 まこ「ツモ」 洋榎「リーチや!」 春「…………」タン 洋榎「ロン!!」 春「!!」 久「……うわ」 洋榎「神代が稼いだからて、安心しとるんか?そんなんすぐ持ってくでー?」 春「……次」 胡桃「はい。ふるよー」 洋榎「う……うちがひっくり返すからな!」 胡桃「うるさい!関係ないことなら静かに!!」 洋榎「あ……ハイ」 和「ロン」 絹恵「は、はい!」 塞「そこかー」 初美「やるですねー」 霞「…………」タン 豊音 「…………」タン 恭子「…………」カタカタカタカタ 咲「……カン」ゴッ 咲「もいっこカン」ゴゴッ 咲「さらにカン!」ギュルルルル 咲「カン!!」ギュルルルルルルル えり「シードの永水女子、まさかの敗退でしたね」 咏「わっかんねーもんだねぃ。先鋒戦だけ見りゃ敗退するようなとこはなかったのにね」 えり「各校諦めず追い上げましたからね。特に清澄は凄かったです」 咏「インターミドルチャンピオンの原村も上手かったけど、大将とかものすっげーなー」 えり「宮永咲選手、ですね。宮永照選手と何か関係があると言われてますが、どうでしょうね」 咏「それこそわっかんねーわー。遺伝的に麻雀が強くなるとか知らんし。まあ、本人に聞けばいいんじゃね?答えるか知らんけど」 えり「では最後に2回戦第4試合の……」 京太郎「……照さんすげーな」 優希「わ、私があんなのとやるのか?……チェンジ!」 和「ゆーき、交代はできませんよ?そもそも交代できる人がいませんし」 咲「あはは。でも、昔より凄いなぁ……」 京太郎「昔はどうだったんだ?」 咲「んー……大抵お父さんが最下位で私が3位。で、お姉ちゃんとお母さんがトップ争い、って感じだったよ」 京太郎(昔の咲ってことは、プラマイ0だよな?つまり親父さんほとんどマイナスだったのか……) 京太郎(そういえば……) 咲父「そうか、咲が本格的に麻雀を……」 咲父「いや、娘の成長は喜ぶべきだよ、ははは……」 咲父「須賀くん、今度君も交えて3人で打たないか?」 咲父「ははは……最下位争いやろうぜー……」 京太郎(……苦労してたんだなぁ) 和「阿知賀?……玄さん!?」ガタッ まこ「いきなりどうしたんじゃ?」 和「私が昔、奈良に居た頃の友人です!」 久「阿知賀が?ひょっとしたら他の人も知り合い?……メンバー載ってるけど見る?」 和「はい!……みんなが、います」 優希「花田先輩もいるし、明日見に行くか?」 和「……ええ、行きましょう」 京太郎「俺も行くわ。結構知り合いがいたし」 久「あら?またひっかけたの?」 京太郎「たまたま知り合っただけですよ。えっと、千里山に新道寺、阿知賀の人達がそれぞれ何人かと。あ、照さんいるから白糸台もか」 久「明日の出場校全部じゃない」 まこ「お前って奴は……」 優希「この発情犬め……」 和「私の友人にまで……」 京太郎「誤解だって!」 咲「…………」ギュッ 京太郎「いてっ!咲、手つねるなよ」 咲「……ふんだ。京ちゃんのばーか」 コンビニ 京太郎「あの流れでコンビニまでお菓子のパシリになってしまった……」 京太郎「ただ知り合いなだけなのにな」 京太郎「それにしても、照さんすごかったな。なんというか、さすがチャンプというか、次元が違うっていうか…」 照「…………」ゴゴゴゴゴ 京太郎「…………」 京太郎(コンビニ入って5秒でお菓子を2つ持って真剣な顔ですごい威圧感を出してるチャンプ見付けた) 京太郎(しかもう○い棒とポテ○スナックって……) 菫「おい照。早くしろって」 照「待って」 菫「もう充分待ってるぞ」 照「……ここはめずらしい味のう○い棒にするか……生産中止が決まったポテ○スナックにするか……大事なところ」 菫「両方買えばいいだろ」 照「予算がもうギリギリ」 菫「……籠に入ってるお菓子ひとつ諦めればいいだろ」 照「これはどれも外せない」 菫「はぁ……周りが騒がしくなる前に決めろよ」 照「……悩む」 京太郎「なら、俺が片方買うんで照さんと分けるっていうのはどうですか?」 照「へ?」 菫「は?」 京太郎「あ、俺ポテ○スナックで。後は頼まれた…」 照「え、いや、ちょっと待って……なんで京ちゃんがここに?」 京太郎「いや、うちが泊まってるとこが近くなんで」 菫「……で、君がたまたま買い物に来たと」 京太郎「そうです。ええと、白糸台の部長の弘世菫さん、ですよね?」 菫「知っているのか?」 京太郎「今日やってた2回戦のダイジェスト見ましたから。すごいですね、あの狙い撃ちは」 菫「い、いや。私なんて照と比べたら大したことないさ」 京太郎「弘世さんには弘世さんの良さがありますよ。俺にとっては弘世さんだって大したことある人です」 菫「そ、そうか。真正面から褒められると照れるな……」 照「……菫ばっかり」ボソッ 京太郎「照さん?で、う○い棒はいいんですか?」 照「そうだった……じゃあ、これとこれとこれ。京ちゃんは?」 京太郎「俺は後は頼まれた分だけですからすぐです」 照「じゃ、そこの公園で分けよう」 京太郎「はい」 公園 京太郎「お待たせしました」 照「それじゃあう○い棒から」サクッ 照「…………」プルプルプルプル 菫「……どうした?」 照「あんまりおいしくなかった……」涙目 菫「むやみに新しいもの買うからだ」 京太郎「どれどれ、一口いいですか?」 照「うん。はい、あーん」 京太郎「あーん……これははずれですね」 照「やっぱりコーンポタージュがいい」 京太郎「いやいや、たこやきでしょう」 菫(こいつら自然とあーんから間接キスまでやってのけたぞ……しかもあの照が自然な笑顔とは……すごいな彼は) 京太郎「じゃ、ポテ○スナック開けますね」 照「うん」 京太郎「そういえば、2回戦のダイジェスト、照さんもすごかったですね?」 照「そう?いつものことだから」 京太郎「相手2人を飛ばす勢いだったじゃないですか。さすがチャンピオンですね」 照「むー……京ちゃんにその呼び方して欲しくない」 京太郎「言っただけですって。俺はチャンピオンになったとしても照さんって呼びますよ」 照「うん、そっちがいい」 京太郎「あ、でも3位と4位の子、胸は1位と2位だったな……」 照「…………」ギュッ 京太郎「あいてっ!……そこつねらないで下さいよ。さっき咲につねられたばっかなんですから」 照「いきなりそんなこと言う京ちゃんが悪い」 京太郎「そんなことも吹っ飛ぶくらい照さんがすごかったってことですって」 照「ふん」プイッ 京太郎「俺が悪かったですから。はい、ポテ○スナック」 照「……もらう」サクサク 京太郎「弘世さんもひとつどうですか?」 菫「そうだな、もらおうか。後、菫でいいぞ。照が世話になってたみたいだし」 京太郎「いやいや、昔からやってたことですから」 菫「私は今もだぞ?迷子探しとかこの高校生活で慣れてしまった」 京太郎「俺は現在進行形ですよ?探すのは咲ですけど」 菫「ああ、妹さんか……2回戦、照の妹だと実感したよ」 京太郎「俺も照さんがチャンピオンだって実感しましたよ。よく迷子になってのに」 照「……2人とも、私と咲を何だと思ってるの」 菫「……チャンピオンだがよく迷子になる」 京太郎「……よく迷子になるのに麻雀が上手い」 照「……酷い」 京太郎「でも、麻雀で凄いのは誰もが認めるレベルですし」 菫「ああ。明日も頼んだぞ、チャンピオン」 照「……少し手抜こうかな。リード5,6万点くらいで」 京太郎「充分すごいですよ。あ、明日は俺も会場まで見に行きますよ」 照「!?」 菫「!?」 京太郎「どの学校にも知り合いはいますけど、照さんと菫さんも応援してます」 京太郎「あ、時間なんで俺はこれで。明日、頑張ってくださいね」 菫「……照」 照「……何?」 菫「やる気になるのはいいが、今は抑えろ」 照「…………」ギュルルルルルル 菫「しかし、彼は性格まで良かったのか」 照「……あげないよ?」 前話 次話 つづき はよ -- 名無しさん (2013-06-23 19 40 19) つづきくれーーーーー -- 名無しさん (2013-07-21 15 37 16) はよはよはよ -- 名無しさん (2013-07-29 15 11 38) 続き安価おおくね? -- 名無しさん (2013-07-29 15 11 53) Kちゃんシリーズ 短編でてたのか -- 名無しさん (2013-07-29 15 15 28) 更新してたのにリンクが貼られてないのか -- 名無しさん (2014-04-11 13 52 41) 名前 コメント
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http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388925097/ 「和!俺、役をようやく全部覚えたぜ!」 ダジャレ交じりに報告する満足気な須賀君と見上げた朝の空を、また望む 雲ににごった空を眺め、東風に揺れる髪を押さえながら初夏を感じる 部員五人で遊びに行ったりして親睦を深めたゴールデンウィークが過ぎて一週間ほどたった土曜日、半日授業を終えた昼頃 例のごとく学食へタコスを買いに行くと言うゆーきと別れ、私は部室へと足を運んでいました 部室のある旧校舎へ続く、緑に挟まれた緩やかなカーブを描く道を歩いていると、右の方に見慣れた金色が目に入りました 彼の方へ顔を向けると、木陰に人影がいるのがわかって 彼女も私と同じタイミングで気づいたのか、視線が合いました たまに通学路で背中を見たり、廊下を歩いているのを教室から見かける程度に 彼女の容姿は見かけることが多かったので覚えていました いつも須賀くんの隣にいた彼女を、私は覚えていました やがて、羨望の混じった視線は別れ 橋を渡って来た須賀くんと軽い挨拶をして 後ろの二人の話し声を聞き流しながら 私は部室へと足を運びました ,.ー-‐.、 ヽ、 ヽ __ / ̄\ /,..-ニ‐- '"_,..) _,.‐-、 / ヽ ' ´/ , _ 、´ _ _ ' 、 .ノ / _| ,. ''" ,. -‐/ _  ̄\ i'´ ` ! r ヽ / <_ ,..-、 , ',. -一' ./..'/ .} i ヾ、_ ! l `ー-イ \ / / ,. '′ ,..,. ,/ ./ し , iヽ、i ! ! _,/ ,.イ ̄`'´ // / { \ヽ i' / ヾ | l ! / ̄ // / ー'´ ゙、 `´\ ヽヽ ! ヽ r'´. .└! .i! .!┘ 〈 \| | | | ,.'⌒ `,. l ! ヽ ! . l !l .! ヽ r/ ヽ/ | ! ゝ-‐'´ /l .! i ゙、 l .l ! l ヽ__// _ r、__, ,、 __,ノ \ / } .}ー"ヽ ヽ | ト、゙、 l .! l .! / / | | ≧、__|  ̄ `ヽヽ j ノ`ー-、 } .___ ノ」__ン__ __r' 」 l、゙、__ / ./ /| |__________ __゙、`' /__ ヽ/_____ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ "'´ ̄ ̄ ゙、. | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ } ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ、ノ ヽノ 『第四話 押した背中』 咲「京ちゃん遅いよー」 京太郎「歩いて五分の図書館に遅れて来るお前にゃ言われたかねーよ」 咲「そんな二年前のことは時効ですー」 まこ「おんしら二人のことは知らんが、その荷物は何じゃ?」 和「異様に大きいですが……」 優希「犬のことだからエロ本かティッシュ箱に決まってるじぇ」 京太郎「おい何だその想像」 京太郎「ぐごー」 優希「ふひひ、のんきに寝おってー」パシャッ 和「須賀くんに何をしているんですか」 優希「寝顔を撮って永久保存して後々京太郎を辱めてやるんだじぇ」 咲「優希ちゃんも携帯持ってるんだ……すごいな」 和「PCだけでなく携帯まで持ってないんですか?」 咲「うん、私じゃそういうの使いこなせないと思うから」 久「ちなみに須賀くんの荷物はPCよ」 咲「ええっ!?またあれをやるんですか……」 久「咲の戦績グダグダだったじゃない、頑張りなさい」 咲「はぁ……」 優希「のどちゃんも撮るなら今の内だじょ?」 和「わ、私はそんな……」 和「…………」ウズウズ 和「ぅ…………」チラッ 和「…………っ」ギュッ 和「…………」チラッ 和「すぅー、はぁ……ょし」 和「!」ガバッ 京太郎「あれ、俺寝てた?」 和「」 優希「二十分くらいなー」 和「」 咲「京ちゃんいびき凄かったよ」 和「」 ―――――――――― 和「はぁ……」 優希「たこしゅ……たこしゅだじょ……」 咲「京ひゃん、しょんなとこさわっちゃらめらよ……」 まこ「ん…………」 久「Zzz」 和「……寝れません」 窓からこぼれる月の光 静かに寝息を立てて寝る先輩二人 容易にその内容を想像できる寝言を放つ親友 どんな夢を見ているのかがとても気になる新しい友人 長風呂のしすぎでのぼせたからか、ゆーきの言ったことに胸を躍らせているのか、私はなかなか寝付くことができませんでした 「……この天井の上には…さっきの星空があるのかな」 もう一度、あの星空を見てみたい そう思った私は、音をたてないようにしながら布団を発ちました 『麻雀?』 『東京の進学校を蹴ってまで続けることがそれか』 『中学で一人友達ができたんです』 『高校でも……』 『だからここに残りたい……』 『こんな田舎の友達がなんの役に立つ』 『麻雀だってほぼ運で決まる不毛なゲームだろう』 『練習して大会だなんてバカバカしい』 『では……』 『高校でも全国優勝できたら……』 『ここに残ってもいいでしょうか……』 『…………』 『できたら考えよう』 京太郎「だーれだ?」 和「きゃっ!」 京太郎「だーれだ?」 和「……さあ?」 京太郎「乗る気無しだ!?」 和「驚かせないでくださいよ、もう」 京太郎「ごめんごめん、咲によくやっててつい」 京太郎「んで、こんな時間に何してんだ?」 和「寝付けないので、散歩に」 京太郎「奇遇だな、俺も行こうと思ってたんだ」 和「須賀くんも寝付けないんですか?」 京太郎「バスん中で寝ちゃったからかわからんけどな」 京太郎「合宿所の人に聞いたんだけどさ、この辺に滝があるらしいんだ」 和「滝?」 京太郎「そ、滝」 和「それは楽しみ……ですね」 京太郎「だよな!山とか滝とか、そういう自然好きなんだよ」 和「……ふふっ」 京太郎「俺、なんか変なこと言った?」 和「いえ、奈良にいたころの友達と同じ趣味だな、と」 京太郎「転勤族だっけか」 和「ええ……?どうしてそのことを?」 京太郎「あ……ほら、前に優希が言ってたじゃん」 和「宮永さんと来たときですか」 京太郎「そそ……あ、あとありがとな、咲のこと」 和「宮永さん?」 京太郎「あいつさ、俺と初めて会ったとき人と仲良くしようとしてなかったんだ」 京太郎「気になった俺があいつと無理矢理仲良くなんなかったら今頃どうなってたことか」 京太郎「いつも一人で本読んで、何もできなかったあいつが麻雀部に入るなんて正直意外だった」 京太郎「和と優希と仲良くなってくれて本当に良かった」 京太郎「だから、ありがとうな」 和「私はそんな、宮永さんとは喧嘩してしまいましたし……」 和「感謝で言えばまだ、あの日のことで十分お釣りが来るほどですよ」 京太郎「いや、そんなん…………そうか」 和「?」 京太郎「滝……滝だ!」 和「結構近かったですね」 京太郎「んだんだ」 京太郎「夜空とも相まって綺麗だなー」 和「そうですね、綺麗です」 京太郎「和の方が、綺麗だぜっ☆」 和「何を言い出すんですか!」カァァ 京太郎「じょーだんじょーだん、あ、流れ星」 和「どこですか!」 京太郎「ほらあの辺……まただ!」 和「あ……!」 満天の星空を流れる一筋の光 私と須賀くんで一緒になって、声が漏れ出る 二人とも願いは秘密にしたまま、宿舎へ ……本当は、知りたかったのですが 「ありがとな、咲のこと」 なぜでしょうか、私は須賀くんの答えを恐れて 宿舎で別れるまで話を切り出せませんでした お礼の話もできずじまいで、近くに須賀くんがいて何もできないままでしたが 「そんじゃまた明日な」 「俺たち一緒に全国行こうぜ!」 彼の台詞はとても心強いものでした ――――そして、長野県個人戦 「ロン、12000」 「ツモ、4000・8000!」 「ツモ、6000・12000!」 京太郎「ずがーん!」 という感じで、須賀くんは敗退してしまい そんな須賀くんに部長は…… 「じゃ、午後のおやつの買い出しお願いね」 「ずがーん!」 ゆーきにもタコスの補充を頼まれた後、須賀くんはそのまま、走り去ってしまいました そんな須賀くんを心残りにして、一日目の個人戦は午後の部に突入しました 和「……ふぅ」 京太郎「お疲れさん」ピタッ 和「ひっ!」 和「……驚かせるの好きですね」 京太郎「まーな、ほらこれ、バナナと振る夏みかんゼリー」 和「なんですかそのチョイス」 京太郎「バナナは部長がな、あとここの自販機で売ってた夏みかんゼリー」 和「……はぁ、ありがとうございます」 京太郎「しっかしみっともねえよなー俺」 京太郎「一緒に全国に行こう、って言ったのに午前敗退とかよ……」 和「何回落ち込むんですか?」 和「頑張ったんですから、胸を張ってください」 和「そんな顔、須賀くんらしくないですよ」ムニッ 京太郎「へっ……そうだよなぁ……」 京太郎「ありがとう、和」 ピンポーン 京太郎「試合、頑張れよ」 和「はい、絶対勝ってきます」 試合開始前の放送を聞いて、須賀くんと別れました 私が見えなくなるまで須賀くんは手を振って大声を出していてくれました 「頑張れー!和ー!」 「和なら勝てる!絶対勝てる!」 「気合だぞ!和!」 「世界一愛してるぜ和ー!」 ――――恥ずかしいのでやめてください! 続く